2013年10月27日
広島
週末は広島でイベントがあった。
結局木曜日は完徹。
飛行機の中で寝るも、具合が悪いままに広島入り。
もう50も過ぎれば、そいう徹夜が効くわけもない。
しかし、徹夜だから間に合った。
徹夜は仕事の質を考えると、非常に危険(本人はいいつもりでも、かなりひどい出来の場合がままある)なのだが、連続して10時間以上しないとできないこともあって、それはやはり徹夜仕事になってしまうのだ。
帰り。
いつもは広島駅から高速バスで空港まで行くのだが、今回はJR白市駅からのバスになり、
小さな駅前で、空港行きのバスを待つ。
ここは学生時も、働いてからも、何度かツーリングで訪れたことのある町。
広島の瓦は赤いのが特徴で、この写真など、手前の「岡田」さんの家も、奥のオレンジの3階建の家も、屋根には赤い瓦を乗せている。
札幌に瓦屋根は少ないが、本州、特に西日本には屋根には瓦を乗せる家がとても多い。
地域ごとに、家にも表情があるし、あってほしいものだ。
札幌に帰ってきて、六花亭福住店に寄った。
遅い昼飯にする。
栗強飯定食としるこを食べる。
秋の味覚、栗御飯と、疲れた身体と頭にやさしいしるこ。
札幌の秋は、もうすぐ終わる。
2013年10月24日
2013年10月20日
レディ。
11月も20日になった。
今日は日曜日。
朝から今週末に迫った広島でのイベントの準備を急ぐ。
正直、間に合うかどうかは微妙な線まで来てしまった。
昨日の朝ちょっと走ったいつものルート。
GPZ1100に乗った18年間も、その前のSRV250の時も、転倒事故で廃車にしてしまったZZR400も、一番熱く走っていたGPz400F-Ⅱのときも、最初のバイクDT50の時も、バイクに乗ってからずっと、僕はバイクで走るのが大好きだった。速くても、遅くてもいい。バイクの上で、走っていたい。そう思い続けてきた。
それでも、今年ほど全く同じコースを繰り返し走ったシーズンはない。
まだ見ぬ土地、まだ感じたことのない風、空気の雰囲気、そんなものに触れたくて、新しい道にバイクと走りに行くことを、僕はずっと無上の喜びとしてきたからだ。
今年、コースが限られたのにはわけがある。
自分に許された時間が2時間以内しかない時、片道1時間以内で走ることを余儀なくされる。
札幌の市街地を横断、縦断していたら、それだけで、時間のほとんどを費やしてしまう。
片道1時間以内で、都会の喧騒を抜け、幹線道路の車の渋滞を避け、ほどよくカーブもあり、走りながら眺める景色に季節を感じることもできる…となると、さすがに選択肢はかなり絞られてしまう。
それで、我が家からそれほど混んだ市街地や幹線道路を走らなくてもいい、市街地とは反対側、裏側の小さな峠二つと、郊外の幹線道路の裏道を繋ぐ、往復約50kmのコースに、固定されてしまったのである。
いくらバイクに乗るのが好きでも、同じコースばかり走っては面白くなくなる。
…と、僕も思っていた。GPZ1100となら、この全く同じコースを繰り返し走るだけのショートショートトリップでは、さすがに苦しくなっただろう。
だが、V7は、いまのことろ、…という限定は必要だが、同じコースを走っていても、飽きることがない。
バイクが語りかけてくるからだ。
GPZは寡黙だった。こちらから働きかけると、きちんと正直に、実直にそれに応えてくれたが、自分から何かを語りかけてくることは少なかった。
脇役に徹した力持ち。限りなくタフな黒子。たよりになるピレネー犬。そんな存在がGPZ1100だった。
そのくせ、GPZの本気のパワーとコーナリング能力を開放してやれば、発売から15年を越えた今日でも、相当に速くワインディングダンスが可能だった。
V7は違う。
低速で流していても、エンジンの鼓動が語りかけてくる。
カーブを流して通過しても、軽いコーナリングの中に、駆ける喜びがある。
嬉々として、走りたがる。
見た目はおばさんっぽいのに、実は跳ねっ返りのじゃじゃ馬レディと言うわけだ。
ドカティのように香り立つようないい女でもない。
アグスタのように美しすぎて危険な香りがするわけでもない。
澄ました地味なおばさんが、実はすごい腕前だった…みたいな、面白さがある。
僕が、V7と長く付き合っていくには、
まずはこのV7の語りかけを、十分に理解して、体になじませて、
ほぼ、無意識で受け流すようになるまで走り込み、乗り込むことが必要だ。
その上で、その豊かなインフォーメーションを僕の五感で感じながら、それを意識することなく、
僕とV7とで駆け抜けていく技術を学ばねばならない。
ちょっと個性の強い、でも表面的には控えめな、凄腕なパートナー。
昔、寺沢武一の漫画に『コブラ』というのがあり、そのコブラのパートナーに「レディ」という名のアーマロイドがいた。
レディは最強のパートナーだ。そして本当は、コブラの生涯の相棒、最愛の人なのだ。
しかし、「アーマロイド」なので、毎回登場するボンドガールのようなコブラの恋の相手になるお姫様たちのように女女(おんなおんな)していない。
V7スペシャルは、
危険な匂いのする週末の恋人でもなく、
忠実に、控えめに尽くしてくれる内助の功の妻でもなく、
「レディ」のような、相棒になりうる相手かもしれない。
それに応える甲斐性が僕にあるのか、そっちが問われそうな気がする。
今日は日曜日。
朝から今週末に迫った広島でのイベントの準備を急ぐ。
正直、間に合うかどうかは微妙な線まで来てしまった。
昨日の朝ちょっと走ったいつものルート。
GPZ1100に乗った18年間も、その前のSRV250の時も、転倒事故で廃車にしてしまったZZR400も、一番熱く走っていたGPz400F-Ⅱのときも、最初のバイクDT50の時も、バイクに乗ってからずっと、僕はバイクで走るのが大好きだった。速くても、遅くてもいい。バイクの上で、走っていたい。そう思い続けてきた。
それでも、今年ほど全く同じコースを繰り返し走ったシーズンはない。
まだ見ぬ土地、まだ感じたことのない風、空気の雰囲気、そんなものに触れたくて、新しい道にバイクと走りに行くことを、僕はずっと無上の喜びとしてきたからだ。
今年、コースが限られたのにはわけがある。
自分に許された時間が2時間以内しかない時、片道1時間以内で走ることを余儀なくされる。
札幌の市街地を横断、縦断していたら、それだけで、時間のほとんどを費やしてしまう。
片道1時間以内で、都会の喧騒を抜け、幹線道路の車の渋滞を避け、ほどよくカーブもあり、走りながら眺める景色に季節を感じることもできる…となると、さすがに選択肢はかなり絞られてしまう。
それで、我が家からそれほど混んだ市街地や幹線道路を走らなくてもいい、市街地とは反対側、裏側の小さな峠二つと、郊外の幹線道路の裏道を繋ぐ、往復約50kmのコースに、固定されてしまったのである。
いくらバイクに乗るのが好きでも、同じコースばかり走っては面白くなくなる。
…と、僕も思っていた。GPZ1100となら、この全く同じコースを繰り返し走るだけのショートショートトリップでは、さすがに苦しくなっただろう。
だが、V7は、いまのことろ、…という限定は必要だが、同じコースを走っていても、飽きることがない。
バイクが語りかけてくるからだ。
GPZは寡黙だった。こちらから働きかけると、きちんと正直に、実直にそれに応えてくれたが、自分から何かを語りかけてくることは少なかった。
脇役に徹した力持ち。限りなくタフな黒子。たよりになるピレネー犬。そんな存在がGPZ1100だった。
そのくせ、GPZの本気のパワーとコーナリング能力を開放してやれば、発売から15年を越えた今日でも、相当に速くワインディングダンスが可能だった。
V7は違う。
低速で流していても、エンジンの鼓動が語りかけてくる。
カーブを流して通過しても、軽いコーナリングの中に、駆ける喜びがある。
嬉々として、走りたがる。
見た目はおばさんっぽいのに、実は跳ねっ返りのじゃじゃ馬レディと言うわけだ。
ドカティのように香り立つようないい女でもない。
アグスタのように美しすぎて危険な香りがするわけでもない。
澄ました地味なおばさんが、実はすごい腕前だった…みたいな、面白さがある。
僕が、V7と長く付き合っていくには、
まずはこのV7の語りかけを、十分に理解して、体になじませて、
ほぼ、無意識で受け流すようになるまで走り込み、乗り込むことが必要だ。
その上で、その豊かなインフォーメーションを僕の五感で感じながら、それを意識することなく、
僕とV7とで駆け抜けていく技術を学ばねばならない。
ちょっと個性の強い、でも表面的には控えめな、凄腕なパートナー。
昔、寺沢武一の漫画に『コブラ』というのがあり、そのコブラのパートナーに「レディ」という名のアーマロイドがいた。
レディは最強のパートナーだ。そして本当は、コブラの生涯の相棒、最愛の人なのだ。
しかし、「アーマロイド」なので、毎回登場するボンドガールのようなコブラの恋の相手になるお姫様たちのように女女(おんなおんな)していない。
V7スペシャルは、
危険な匂いのする週末の恋人でもなく、
忠実に、控えめに尽くしてくれる内助の功の妻でもなく、
「レディ」のような、相棒になりうる相手かもしれない。
それに応える甲斐性が僕にあるのか、そっちが問われそうな気がする。
2013年10月19日
ちょっと逃げる。
過ぎゆく秋。
もう少しで今シーズンも終わる。
今日も明日も、やはり仕事だ。
しかし、この週末仕事は時間は自由にできる。
月曜日までに仕上げればよい。
来週は月、水と特別な会議があり、
来週末には広島へ飛び、
再来週末は札幌でイベント。
その次の週末も仕事が入っている。
これを通常勤務と並行して別に行う。
本当に参ってしまいそうだ。
以前、僕の交通事故での怪我の緊急手術を担当した心臓血管外科医の先生が、毎日朝、昼、晩、深夜と必ず集中治療室の僕の容体を見に来てくれたことがあった。それは3週間以上続いたと思う。朝6時には必ず僕の病室にいた。最後に顔を出すのが深夜0時を回ることもあった。それでも翌朝は6時には僕の顔を見に来ていたのだ。
なんて体力なんだろう…と、驚嘆したのを、22年たった今でも覚えている。
そんな体力は僕にはあるはずもなく。
ふらふらの今シーズン。
今朝、朝食を食べ、晴れ渡った空を見て、嘆息をついた僕に、妻が、
「ちょっと行って来たら?」
と言った。
「行き詰ってるんでしょ?」
そう、行き詰ってる。
仕事の突破口が見つからず、かなり苦しんでいるのだった。
妻に促され、いつものショートショートのコースに走りに行くことにした。
往復50km。1時間半の道のりだ。
以前雨に濡れたまま、洗車していなかったゆきかぜは、朝、家の前で、ささっと拭き掃除。
ぱっと跨って出発した。もう10時半を回っている。
遠くの山々は既に雪をかぶっていた。
里の紅葉も進んでいる。
けさ、札幌は最低気温5℃。しかし、ゆきかぜについている気温計では、出だしで11℃。帰りには16℃で、日が照り、ポカポカと暖かかった。
市街地からほんの20分ほどでつく、こんな景色の裏道。ここを利用する人は多く、車も、バイクも、よく通る道だ。
秋の陽射しの中、ゆきかぜのパカパカパカパカ…という音を聞きながら、ゆっくり流した。
この娘はやっぱりイタリア娘だ。
ゆっくり定速で流していても、加速したがる。開けた方が気持ちがいい。ゆっくりでもそれは変わらない。
嬉々としてコーナリングする。軽い動きの中で、「どう?」と訊いてくる。
「いいよ。」と答えながら、走る。
そんな走りになっていくのだ。
先日試したリヤのプリロードを6mm上げて23mmにする作戦は、やはりいい感じだ。
(*ここでの23mmとは、ショック本体のプリロードをかけるためのネジ山が23mm見えるまでプリロードをかける、という意味。)
特に足がばたつくことも跳ねることもなく、コーナリング中の姿勢が以前より水平になった感じ。
前回も書いたが、23mmに比べると以前はやや後ろ下がりな感じだったように思える。
今日の走った感覚では、もう少しプリロードを掛けてリヤを上げてもいいように思えた。
帰り道、左右のレバー位置がほんのわずか低いことに気付いた。
最初に低さを感じ、ちょっとずつ上げてきたが、ここのところは違和感を感じていなかった。
今日も違和感と言うほどではないのだが、あとわずかにレバーが上にある位置が、もっともストレスなく、最も素早くレバーを引ける位置だと感じられた。
これも次回に直そう。
写真を撮りながら、家に着くまで2時間弱。
積算距離は今日で3300kmに届いた。
妻に感謝して。
午後から夜は仕事だ。このブログに少し逃避しながら。
2013年10月14日
23mmの落ち着き。
3連休は3連仕事。今日は8時から14時までだった。
残りの仕事を鞄に押し込み、急いで家に帰り、
一昨日の雨に濡れたまま、掃除もしていないゆきかぜ号をとりだす。
午後3時。夕方まで時間はわずか。
今日はやりたいことがある。
リヤサスペンションのスプリングプリロードをいじるのだ。
『バイカーズステーション』誌によると、OZAWAR&Dの小澤氏のセッティングで、「リヤのスプリングプリロードを、サスボディに切っているネジの幅で23mmになるようにすると、2次旋回性が強まる」ということなのだ。
さっそく、車載工具に入っているフックレンチをバネの下側にあるシングルナットにかましてぐるぐる回す。軽い動きで苦労することなく、回すことができた。安物ノギスと素人扱いだが、両方のプリロードを23mmにした。
もしも固く感じたら22mmでもいいという。
前が17mmだから6mmもイニシャルを上げたことになる。
しかし、最初にまたがったときにも、特に違いは感じなかった。
おいおい、6mmと言えば相当な幅だ。鈍感にもほどがある…、と思ったが、足つき性も殆ど変らない。
そのまま、家の前の坂を下っていく。
リヤが跳ねるか…と思ったが、路面のデコボコを拾っても、別に固さは感じない。
ハンドリングはどうか。少しだけフロントのステアが軽くなったような気がするが、よくわからない。
そのまま大通りに出て、小さな峠を二つ越える、近所のいつものコースに入った。
峠では少し開けてみる。たしかに、コーナリングでいままでよりも少しだけ前が低い感じがする。
リヤを上げたのだが、前が低く感じる。(…といっても、ほんのわずかだ。気のせいだと言われたら、そうかも…と思うくらいだ)
中速の回り込んだ180°カーブが二連装しているところに来た。それまでの区間で、安全速度で流す僕を、後ろからいかつい顔のミニバンが煽って来ていた。ちょうどいいので、カーブに入ったら開けて行く。
確かに、旋回性はいい感じで、姿勢が水平に決まった感じ。
いままでも特に何も思わなかったが、23mmと比べると、若干前上がりだったか。
開けても膨らみ難く、きれいに弧を描いてそのまま加速していく。
いつもよりも少しだけ浅めのバンク角で、でもいつもよりも少し速度が乗って旋回、気持ちよく立ち上がっていくのが感じられた。
コーナー二つでミニバンはミラーから消えている。
すぐに前の車両に追いついてしまった。すぐに峠の最高点を越える。
車間を十分とって車列の最後でゆっくり下っていく。
ここでも、リヤの固さは感じない。フロントもしっとりした感じに思える。
暗示に弱いのか?
そう思うくらいだ。
6mmもプリロードをいじったのに、大きな変化は感じず、しかし、全体としてしっとり、しっくりきた感じ。リヤは固くなく、フロントもほんのわずか下がった感じがして(もちろん、フロントは全くいじっていない)、全体として平らに、落ち着いた感じになった。
V7クラシックの時もプリロードを増した方がいい由を、バイカーズステーションで書いていたが、たまたま見かけたV7クラシックに乗る方のブログで、フロントが柔らかすぎ、リヤが硬すぎて乗り心地が悪い旨の記述があり、どんだけ飛ばす仕様なんだと書いていたような記憶がある。
V7クラシックと僕のV7スペシャルとでは(ストーンもそうだ)、エンジンが変わっただけでなく、サスペンションも変わっている。リヤサスにしても、シングルレートのスプリングをダブルナットで締め上げていく形式だったものが、スプリングはダブルレートになり、ナットは大型のシングルになった。フロントもなにかしら変えたと考えるべきだろう。
だから、クラシックとストーン、スペシャルはサスセッティングに関しては、一応分けて考えた方がよさそうだ。
見た目で比べても違いはわずか、上が23mmで、下が17mmだ。
![]() |
6月18日、赤井川村に行った時の写真だ。 |
しかし、いろんなペースを試してみたが、23mmの方がなんとなく落ち着いて、しっとりしている。
これは僕の感覚として、確認できたことだった。
ゆったりしたカーブでは、今までよりもほんのわずかに舵が切れて、バイクが立っている感じだ。
これもほんのわずかだ。それでも、自然さは失われていなく、むしろ好感覚。
僕には出荷時の17mmよりも、23mmがいいようだ。
25mmにしたらどうなるのか、など、興味は尽きないが、それは多分、来シーズンになるだろう。
近所の秋(続)で寄った、簾舞通行屋。
大きなヤマモミジの樹がある。紅葉は色づきはじめだった。
簾舞と言えば、いつもの道端の風景。
紅葉が始まりだしている。
秋は深まっていく。
カエデ類でも、色づく早さはそれぞれだ。
樹の下のゆきかぜ。
さて、午後4時。
今来た道を家へと急ぐ。
行楽帰りのファミリーカーが列をなし、裏道へも流れ込んでくる。
今日は体育の日。朝からいい天気で、行楽日和だったらしい。
少し疲れた、でも幸せそうな顔を窓から覗かせるファミリーカーの列の後を
下がり始めた気温を感じながら、ゆっくり走って帰った。
洗車と磨きは、また今度ね。
ごめんよ、ゆきかぜ。
2013年10月13日
2013年10月12日
虹と天気雨。
昨夜は風と雨の音が激しかった。
朝、早くに目が覚めて、しばらく仕事をし、朝食時に外を見ると、虹が出ていた。
朝日に輝く虹は、くっきりしたアーチの外側にもう一つ、薄くかかっていた。
空はくっくり晴れているのに、時折雨が屋根をたたく。
今日は昼からまた出勤だ。
昨日まで出張だったのだが、週末も容赦ない。
朝のうちに、少しだけ走りたい。
天気雨の中を走り出した。
先週の風邪も抜けきっていないので、ほんの少しのバイク散歩だ。
雨の中、小さな峠を二つ越え、札幌市南区の住宅街へやってきた。
札幌は、気の早い木々は紅葉を始めているが、大半はこれから。
来週あたりからがピークだろうか。
急坂の途中にある公園の前でバイクを停めた。我が家の前にも勝るとも劣らない急坂だ。
ここでは雨がやみ、太陽の光がまぶしく、あたたかい。
公園内を散策すると、大きな栗の木があった。
大きいとは言っても、樹齢100年には届いていないと思われるが、枝を広げてかなりのサイズだ。
栗の木陰には木製のベンチとテーブル。キャンプ場でよく見かけるヤツだ。
「おおきなくりのきのしたで…」と、童謡の一節が浮かぶ。
足元には栗のイガがたくさん落ちていた。どれもからっぽだったのは、近所の人や動物がみんな取って行ったのだろう。

バイクに戻る。
雨粒のついたタンク。
晴れて光を浴びた地面の景色を反射していた。
雲は固まって、強い西風に運ばれて、次々とやってきては通り過ぎる。
雲の下では雨が降り、その他は、きれいに晴れている。
「きつねのよめいり」の雨みたいだ。
あれも、ススキの揺れる、秋の里で、よく出会うものだった。
そういう季節なんだ。
南の方角は晴れている。東を見ても、晴れていた。
でも、今日は戻らなくちゃ。
自由な時間は、もう終わる。
帰って、早めの昼食を摂ったら準備をして出勤だ。
家に向かう途中、また雨に打たれた。
雨の中、市街地を走る。
合羽もない。
久しぶりだと、それですら、楽しい。
バイクで走っていると、いるべき場所に帰ってきたみたいな感じがする。
それはまずいだろう。
一人で苦笑いしながら、濡れて帰ってきた。
2013年10月9日
走れない
![]() |
ここのところずっと、カバーがかかったまま。 |
職場で喉から来て38度くらい熱を出す風邪が流行っていたのだが、とうとううつってしまった。
体力が落ちていたためか、かなりやられた。
喉が張り付くように痛く、唾も飲み込みにくい…と思い、用心して医者に行ったら、
「これは流行りの風邪です。今から熱、咳が来ます」と告げられ、薬を4日間分処方された。
それが金曜の夕方。帰った時から発熱が始まり、
土、日、月と、久しぶりにインフルエンザのような高熱、全身の痛み、脱水、咳に苦しめられ、
今日4日目に熱が下がったが、激しい下痢と頭痛は残った。
明日から3日間は出張だ。イベントがあり、責任者の僕は、絶対にはずせない。
この土日も、高熱で何もできない中、イベントの準備だけはのろのろとした。
月曜日は目も開けられないくらいで、ダウン。職場を休んでしまい、今日は目は開いたが、
トイレから出られない。頭も痛く、どうしようもない。
土曜日から全く食欲がないので、水分とミネラルをしっかり取り、ひたすら養生。
やっと症状が治まってきた。食欲も戻ってきた。明日は行ける。
なんとか資料は9割方完成。明日朝早く職場へ行って仕上げる。
そのまま出張だ。明日は日帰り夜帰り。10、11日は泊りだ。
ああ、走れない。
あと200kmでオイル交換になってから、もう3週間も経つが、走れない。
金曜日まで出張したら、土日はまた仕事が詰まっている。今週の穴埋めである。
11月中旬まで休日も実質は取れない。
10月末にでかいのが一つ。11月第1周に一つ、第2週に一つ。
他に、11月末締切のでかいのが二つ。
さらによんどころない事情が割り込んできた。
さすがにここ十数年で一番忙しい状況だ。
すでに倒れているが、これ以上倒れないようにしなければ。
戦略的に体調優先で、ストレス発散を効果的に、仕事を時間で割り切って、…と、
自分が最も苦手なことをしながらなんとかかわすしかないこの秋だ。
多少無理しても間に休養日を作らないと、身体も精神ももたない。
そのためのブーストプラン二ングをしなければならないが、
この体と脳と精神が、プラン通りに動いてくれるかは、なかなか厳しい。
ゆきかぜのことを考えながら、乗れない日々が続く。
せめて土日、エンジンを掛けてやれればいいのだが。
2013年10月1日
ちょっとしたことたち。
仕事に追われて走れない日々が続いています。
あんまり忙しいと逃避したくなるもの。
ホントは走りに行けばいいのですが、ちょっとの間だけ、ブログに逃避します。
さて、「ゆきかぜ号」(MOTO GUZZI V7Special)が我が家に来て、丸4か月が過ぎたのですが、距離計はいまだに3100km前後。
通勤に使っていないのもありますが、こんなに走れないとは予想外でした。
4か月、3000kmを走って来て、気になったちょっとしたことなんかを、今日はつらつらと書いてみます。
ハンドリングや、パワーのこと、最高速など、だいたいは書いてきたので、今日はその他のことを。
1 暖機運転が必要。
あたりまえですね。どんなバイクでも暖機運転は必要です。
しかし、暖機の仕方については昔と今とではだいぶ言われ方が変わりました。
30年くらい前は、空冷エンジンを掛けたら、アイドリングさせながら煙草1本吸って、それから跨っておもむろに出ていく、しばらくゆっくり走ってサスなども馴染ませてから本気モードに移る……と、いうのが暖機だと言われていた気がします。
105年くらい(?)前から(本当は30年前もホントはそうだったと思いますが)、止まったままの長時間アイドリングはエンジン温度が上がりすぎ、特に空冷は熱の偏在が著しく、エンジンに非常によくない。エンジンを掛けたらすぐに走りだし、おとなしく数km、走りながら暖機すべし。…というふうになっていったと思います。
GPZ1100の場合は、エンジンが大きく、日本ビート工業のナサートRRは、JMCAを通しているだけあって、音量はそれほど大きくないものの、腹に来る重低音でズォォォォオオ…!と来るので、エンジンを掛けたら即発車、ゆっくり走りながら暖機していました。
しかし、V7でこれをやると、エンストしやすいのです。
そんなに長い時間はいらない…というよりも長くやり過ぎるとエンジンを痛めてしまうのですが、1分弱くらいは止ったまま暖機してから走り出した方がいいみたいです。
ちなみに私は、私の家の前はかなり急な(たいていの自転車は乗って登れない)坂なので、エンジンを掛けたら10秒くらいで発進してしまい、ニュートラルのまま暖機しながら坂をゆっくり(時速10kmくらい)で惰性で下って行き、頃合いを見てギヤを繋ぎ、さらにそのまま数百mの坂をゆっくり下りながら熱をまんべんなく入れていくようにしています。自転車くらいの速度です。
そんなことが許されるくらい車通りも少ないのです。
大きな通りへの交差点まで約500m、たいてい、車とはすれ違わないし、追いつきもせず、追いつかれもせずです。
意外と暖気が必要。それが印象的でした。
そのことは別に嫌でもなく、特にうれしくもないのですが、機関がちょうどいい感じであったまる過程を、いろいろ工夫して作って行こうと思っています。
2 意外と固い、音と振動。
V7の排気音は、GPZ1100と比べると小さいようです。
もちろん、これはぶん回した時でなく、住宅地の中をそっと通り抜けるときの音量です。
この時、V7はパヵパヵパヵパヵパヵパヵパヵパヵ…と、割と角の立った音を立てます。
比べるものではないと思いますが、以前乗っていたSRV250では、250ccですから音量も小さいですが、音ももう少しのどか系で休まる感じでした。
どうも雑誌などの記事を見ると、V7クラシックから新型エンジンになったときに、パワーアップし、レスポンスも速くなった代わりに、ちょっと硬質な振動に変わったようです。新旧どちらもそれぞれに味があっていいが、のんびり走るには旧型、ライディングをスポーツとして楽しみたいなら新型、みたいなことが書いてありました。
確かに、「飛ばす」走りの時は、音も振動も気にならないのですが、流してきて「やや速」流しの速さに移行し、4000rpm前後を使う時には、もう少し、まろやかな振動と音の方が、ふわっと、またはすいーっと走って行けるのだが…と思う時があります。
当初ばたつくと思ったサスペンションが次第に気にならなくなってきたように、エンジン音も変わってきてまろやかになるのかもしれませんが、すこ~し硬質な感じはします。
それがいやというわけではないのですが、もうちょいまろやかな感じのままで実は走るというキャラであるといいなあ…と思いました。
音が静かで丸くなるマフラー…なんて、V7用は売ってないだろうなあ…。
僕は基本的に音は小さい方が好み。
無音で走るのは不気味なので、ああ、バイクが来ているな…ということは周囲に知らせつつも、できるだけうるさくない音が好みなので、もうちょっとなのですが、静かでマイルドだといいなあ…と思います。
3 シフトダウンは丁寧に。
これも初期から書いていることですが、V7のシフトダウンは、GPZ1100よりも気を使います。
5速ミッションがGPZよりワイドだということもあるでしょうが、できるだけ変速のショックを消したい自分としては、GPZよりもV7のシフトダウンの方が、回転合わせなど、正確で細かい精度を要求してくる感じがします。
ブレーキを掛けて、クラッチを切って、ドンとシフトペダルを蹴っ飛ばしてシフトダウン…なんて、できないしすべきでもありません。GPZの時も丁寧にはしていたつもりでしたが、カワサキ車はどんなに丁寧にやっても、ニュートラルからローに入れる時ガッシャンと大きな音と振動が来たりして、大味なところがあったのです。V7は、丁寧にするか、雑にするかで、シフトダウンの感触が大きく違います。この丁寧さを無意識の領域まで、習慣化してしまえば、快感シフトダウンができると思います。
今はまだ、丁寧さを意識してやっている段階です。無意識にできるようになるためには、もう少し時間がかかると思います。
4 ポジションの不思議。
ポジションについては何回か書きました。
思ったよりも前で高いところにあるステップ。
幅が広くて、絞りの浅いハンドルバー。
乗っているうちにだんだん気にならなくなってきて、最近ではほとんど気になりません。
こんなに馴れるものか?と、自分でも不思議。
でも、いつか自分の体形や乗り方に合ったポジションになるように、ステップやハンドルを交換して合わせてみたい…という気もしています。
違和感がなくなってきたので、もし変えたら改善ではなく、改悪になってしまうのか?…と一抹の不安もありますが、これはどっちにしても来シーズン以降の話題。
まずは設計者の考えた車の状態を、体で理解するように努めていきたいです。
ああ、それよりも何よりも、走らなければお話にならない。
休みは当分とれそうになく、仕事に追われて時間に追われて汲々の日々は、もう少し続きそうです。
あんまり忙しいと逃避したくなるもの。
ホントは走りに行けばいいのですが、ちょっとの間だけ、ブログに逃避します。
さて、「ゆきかぜ号」(MOTO GUZZI V7Special)が我が家に来て、丸4か月が過ぎたのですが、距離計はいまだに3100km前後。
通勤に使っていないのもありますが、こんなに走れないとは予想外でした。
4か月、3000kmを走って来て、気になったちょっとしたことなんかを、今日はつらつらと書いてみます。
ハンドリングや、パワーのこと、最高速など、だいたいは書いてきたので、今日はその他のことを。
1 暖機運転が必要。
あたりまえですね。どんなバイクでも暖機運転は必要です。
しかし、暖機の仕方については昔と今とではだいぶ言われ方が変わりました。
30年くらい前は、空冷エンジンを掛けたら、アイドリングさせながら煙草1本吸って、それから跨っておもむろに出ていく、しばらくゆっくり走ってサスなども馴染ませてから本気モードに移る……と、いうのが暖機だと言われていた気がします。
105年くらい(?)前から(本当は30年前もホントはそうだったと思いますが)、止まったままの長時間アイドリングはエンジン温度が上がりすぎ、特に空冷は熱の偏在が著しく、エンジンに非常によくない。エンジンを掛けたらすぐに走りだし、おとなしく数km、走りながら暖機すべし。…というふうになっていったと思います。
GPZ1100の場合は、エンジンが大きく、日本ビート工業のナサートRRは、JMCAを通しているだけあって、音量はそれほど大きくないものの、腹に来る重低音でズォォォォオオ…!と来るので、エンジンを掛けたら即発車、ゆっくり走りながら暖機していました。
しかし、V7でこれをやると、エンストしやすいのです。
そんなに長い時間はいらない…というよりも長くやり過ぎるとエンジンを痛めてしまうのですが、1分弱くらいは止ったまま暖機してから走り出した方がいいみたいです。
ちなみに私は、私の家の前はかなり急な(たいていの自転車は乗って登れない)坂なので、エンジンを掛けたら10秒くらいで発進してしまい、ニュートラルのまま暖機しながら坂をゆっくり(時速10kmくらい)で惰性で下って行き、頃合いを見てギヤを繋ぎ、さらにそのまま数百mの坂をゆっくり下りながら熱をまんべんなく入れていくようにしています。自転車くらいの速度です。
そんなことが許されるくらい車通りも少ないのです。
大きな通りへの交差点まで約500m、たいてい、車とはすれ違わないし、追いつきもせず、追いつかれもせずです。
意外と暖気が必要。それが印象的でした。
そのことは別に嫌でもなく、特にうれしくもないのですが、機関がちょうどいい感じであったまる過程を、いろいろ工夫して作って行こうと思っています。
2 意外と固い、音と振動。
V7の排気音は、GPZ1100と比べると小さいようです。
もちろん、これはぶん回した時でなく、住宅地の中をそっと通り抜けるときの音量です。
この時、V7はパヵパヵパヵパヵパヵパヵパヵパヵ…と、割と角の立った音を立てます。
比べるものではないと思いますが、以前乗っていたSRV250では、250ccですから音量も小さいですが、音ももう少しのどか系で休まる感じでした。
どうも雑誌などの記事を見ると、V7クラシックから新型エンジンになったときに、パワーアップし、レスポンスも速くなった代わりに、ちょっと硬質な振動に変わったようです。新旧どちらもそれぞれに味があっていいが、のんびり走るには旧型、ライディングをスポーツとして楽しみたいなら新型、みたいなことが書いてありました。
確かに、「飛ばす」走りの時は、音も振動も気にならないのですが、流してきて「やや速」流しの速さに移行し、4000rpm前後を使う時には、もう少し、まろやかな振動と音の方が、ふわっと、またはすいーっと走って行けるのだが…と思う時があります。
当初ばたつくと思ったサスペンションが次第に気にならなくなってきたように、エンジン音も変わってきてまろやかになるのかもしれませんが、すこ~し硬質な感じはします。
それがいやというわけではないのですが、もうちょいまろやかな感じのままで実は走るというキャラであるといいなあ…と思いました。
音が静かで丸くなるマフラー…なんて、V7用は売ってないだろうなあ…。
僕は基本的に音は小さい方が好み。
無音で走るのは不気味なので、ああ、バイクが来ているな…ということは周囲に知らせつつも、できるだけうるさくない音が好みなので、もうちょっとなのですが、静かでマイルドだといいなあ…と思います。
3 シフトダウンは丁寧に。
これも初期から書いていることですが、V7のシフトダウンは、GPZ1100よりも気を使います。
5速ミッションがGPZよりワイドだということもあるでしょうが、できるだけ変速のショックを消したい自分としては、GPZよりもV7のシフトダウンの方が、回転合わせなど、正確で細かい精度を要求してくる感じがします。
ブレーキを掛けて、クラッチを切って、ドンとシフトペダルを蹴っ飛ばしてシフトダウン…なんて、できないしすべきでもありません。GPZの時も丁寧にはしていたつもりでしたが、カワサキ車はどんなに丁寧にやっても、ニュートラルからローに入れる時ガッシャンと大きな音と振動が来たりして、大味なところがあったのです。V7は、丁寧にするか、雑にするかで、シフトダウンの感触が大きく違います。この丁寧さを無意識の領域まで、習慣化してしまえば、快感シフトダウンができると思います。
今はまだ、丁寧さを意識してやっている段階です。無意識にできるようになるためには、もう少し時間がかかると思います。
4 ポジションの不思議。
ポジションについては何回か書きました。
思ったよりも前で高いところにあるステップ。
幅が広くて、絞りの浅いハンドルバー。
乗っているうちにだんだん気にならなくなってきて、最近ではほとんど気になりません。
こんなに馴れるものか?と、自分でも不思議。
でも、いつか自分の体形や乗り方に合ったポジションになるように、ステップやハンドルを交換して合わせてみたい…という気もしています。
違和感がなくなってきたので、もし変えたら改善ではなく、改悪になってしまうのか?…と一抹の不安もありますが、これはどっちにしても来シーズン以降の話題。
まずは設計者の考えた車の状態を、体で理解するように努めていきたいです。
ああ、それよりも何よりも、走らなければお話にならない。
休みは当分とれそうになく、仕事に追われて時間に追われて汲々の日々は、もう少し続きそうです。