2024年9月4日

九月の空(1)

9月1日、日曜日。
久しぶりに朝から走ろうかと思っていた。
しかし、「夏の疲れがここにきて」ではないが、
8月頭からどうも元気が出ないというか、
体がだるく、なんだか「しんどい」感じがずっと続いている。
そのせいで、仕事の進み具合がよくない。
簡単な仕事に必要以上に時間がかかってしまう。

だから、走りに出てリフレッシュしたいのだが、
時間が取れなくてなかなか走れず、
走れないからますます元気が湧いてこないという
なんともヘンテコな感じの日々が続いていた。

やっとできた半日のヒマ。
いつもなら3時起き、4時前出発と行くところだが、
5時起き、その後、ちゃんと朝食を摂って、6時過ぎに出発した。

最初は、支笏湖にだけ行って帰って来ようと思っていた。
しかし、走り出して見ると、
その解放感と言うか、いるべき場所に帰ってきた感覚と言うか、
朝の涼しさも加わって、もう少し走りたくなってしまった。

とりあえず、中山峠を越えて、羊蹄山を見に行こう。
そう思って走って行った。


喜茂別町からR230を離れ、喜茂別市街地を抜ける道道696号線を行き、
羊蹄山麓を回る道道97号に並走する脇道に入る。

いつも羊蹄山を眺める場所に来ると、
花をつけ、枯れ始めているイタドリと、その向こうに赤い「赤まま」の花が咲いていた。
赤ままはタデ科の植物。「蓼食う虫も好き好き」のタデだ。
一般的にはイヌタデという種類が、赤く花をつけ、子どものままごとで赤飯として使われるということで「赤まま」と呼ばれるようになったらしい。

イタドリ、赤まま、緑の畑、森、その向こうに羊蹄山。

コニーデ型火山、円錐形の山容を持つ羊蹄山は、よく富士山になぞらえられるのだが、もちろん、富士山に比べるとそのスケールは比べようもないくらい小さい。

しかし、富士山を忘れて、山そのものを向き合うなら、その大きさに、やはり感動を覚えざるを得ない。

そして羊蹄山を巡る道も、気持ちのいい道だ。


農の風景。
畑が続き、農作業のトラクターや、ハーベスターが動いているのが見え、
冬は極寒、豪雪のこの地で、食料生産をしている人たちの営みが、まさにパノラマのように広がっている。

来るたびに、来てよかったと思う、羊蹄山麓だ。(つづく)

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