2018年9月4日

秋の訪れ(2)


中山峠を越えて、喜茂別町に下り、閉鎖されてもう何年も経つ羊蹄C.C.の側の道を行く。
ゴルフ場が亡くなり、通る車も激減して、道の整備はかなり間隔が空き、一部は路面が深く掘れて落ちたら危険なレベルまで道の中に陥没部分が大きく空いていたりする。
でもこの木洩れ日の坂道は僕の好きな道で、GPZクン(KAWASAKI GPZ1100 ‛95)ともよく来た。

木洩れ日の中で少し休んで、またゆっくり走り出す。





丘の上に出ると、羊蹄山がどん、とそびえて迎えてくれる。
雪が消え、秋の装い。
9月の下旬には、山頂が冠雪する。
つかの間の、雪のない羊蹄山だ。


国道276に出る前に、少し脇道をゆっくり散歩。こういう道が、子どもの頃から好きだった。



これはササゲだろうか。
豆の収穫は、もう少し先だ。



ここから見上げる羊蹄山は、高く見える。
山頂の少し上、白い雲に紛れて、月がまだ残っていた。

喉が渇いた。
今日は缶コーヒーの気分ではない。
久しぶりに、京極町の「ふきだし公園」へ寄ってみることにした、

ここも5年ぶり?
いや、6年ぶりだろうか。
道の駅になっている駐車場はいつも賑わっていて、駐車場の整理の係の人がいつもいるくらいだ。
二輪は奥へ誘導される。一番遠くから歩いてこなくてはならない。
少し歩いて、階段を降りると、そこが羊蹄山の伏流水の吹き出し口だ。


羊蹄山の伏流水は美味しいので有名だが、ここもまた、豊富な水量とすっきりしたきれいな味で有名だ。
ポリタンクに手で汲んで持ち帰るのはOKになっているので、遠くからも18ℓ入りポリタンをいくつも持った人が、これもいつ来てもかならずいる。
ある札幌市内の喫茶店では、ここの水を汲みに来て珈琲を淹れているとのことだ。(どこの店かは、忘れてしまった。)


噴き出した水はこうして流れ、下流で池になって、そしてすぐに尻別川へ注いでしまう。
水の光さえ、美しく美味しい水を表しているかのようだ。



吹き出し口は少し高くなり、そこは立ち入り禁止だ。


樋が出ていて、ここから汲めるようになっている。
昔は、ここで飲めるように、プラスチックのコップが紐で結ばれて置かれていたものだが、今日はコップは一つもなかった。

両手ですくって、ごくごくと飲む。
冷たくて、きれいで、おいしい水だった。


ここには大きなハルニレの樹もある。
とても気持ちのいい場所なのだが、とても人も多い。

さて、のどの渇きも癒えた。
また走っていこうか。
(つづく)

2 件のコメント:

  1. 平地…ほぼ平地に雄々しくたたずむ羊蹄山。
    何故だか「安堵感」を覚えました。
    いや、何故だかではなく、それは、、
    いくつもの記事による『事前学習!』の賜物かな?w

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    1. tkjさん、こんにちは。
      ありがとうございます。
      『事前学習』(!)……(笑)
      私自身、羊蹄山を見ると、どこか安堵するところがあります。
      きっと地元の人たちには、精神的な故郷の象徴と
      なっているのではないかと思います。
      美しく、名水の恵みもある。
      素敵な山ですね。

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