2025年3月28日

ツーリングマップル北海道2025を購入。


 昭文社のツーリングマップルは、ライダーの旅の友として前身の「ツーリングマップ」から数えると今年で40周年になるという。私は初代のツーリングマップ時代から愛用してきているが、私にとっては40年間、実際にツーリングに出かける上で、最も信頼でき、使いやすいのは変わらずこのシリーズだ。

(この記事は、Amazonの『ツーリングマップル 北海道 2025』の商品レビューとして投稿したものです。)

 特徴はもちろん、2輪のツーリングに特化した道路やその地域ごとの情報の豊富さ、的確さ、見やすさだが、歴代の強みは何と言ってもバイクで実走しての取材であることだ。登り下りの坂の様子や道幅、道から見える景観、路面の状況(舗装路もダートも)、各地のビュースポットも、ただ有名な観光地を紹介するのではなく、実走しての実感の伴う紹介が多い。

北海道を担当しているのは小原信好氏で1996年からもう29年間連続で担当し続け、旭川にHOKKAIDER BASEを開設するなど、北海道のバイクツーリングに関しては文字通り人生を懸けて製作している。

さて、2025年度版も、昨年度の2024年度版から、サイズや頁構成はほぼ変わらないものの、中身は相当にブラッシュアップされている。

 巻頭のおすすめ道やグルメ、絶景、博物館なども、2024年とかぶらないラインナップであるし、メインの地図のページも、細かにバージョンアップされ、最新情報や新しい店が増えたり、人気の伝統店の休業が更新されたり、説明文字と道路が重なっていた部分をずらして道路を見えやすくしたりと、まさにかゆいところに手が届くというか、これでもかという改良がなされている。もちろん、フェリーなどの料金も更新されている。

 たしかに、まさに最新の情報ならネットの方が確実だし、スマートフォンを使ったナビゲーションなら、渋滞情報もリアルタイムだ。目的地を打ち込めば案内も入るから、安心して走れる。

 だが、旅のルート立案や、途中での道の一覧性、また、もちろん電源を気にせずにいいことや、どんどん書き込めること、慣れれば慣れるほど検索性も速いことなどを考えると、私にとって総合的には、圧倒的にツーリングマップルをメインとして、スマートフォンは臨時でサブ的に使う方が、旅には便利であり、楽しいのだ。

 なにより旅心を誘う。

 昔、ツーリングライダーは旅先で自分のバイクの故障の修理ができてやっと一人前と言われていた。地図を読み、そこから地形や路面、景観を推理し、かかる時間を予測していくことは、ひよっこライダーでも当たり前のことだった。だから、「ツーリングマップ」にも「ツーリングマップル」にも、縮尺は表紙に必ず目立つように書いてあった。

 他の地方の縮尺が14万分の1なのに対して、北海道だけが20万分の1であり、それでも広い北海道は、地図が他の地方と比べるとスカスカだった。しかし、実際に走ると、その広さを思い知らされたものである。

 現在、ツーリングマップルの表紙に縮尺表示はない。(ただし、各ページに1㎞刻みに10㎞のスケールはあるし、幹線道はもれなく区間距離が掲示されている。)故障すればロードサービスを呼ぶことが普通になり、ナビを付ければ到着時刻が表示される現在は、縮尺にそこまでこだわらないのもわかる。しかし、旅の醍醐味は知らない土地を彷徨うことにもあるのではないだろうか。最短でフォトスポットを回るだけの旅では、予め予定したことをこなすだけで終わってしまうだろう。

 それでも多くのことを教えてくれるのが旅ではあるが、せっかくバイクに跨って旅をするのなら、予定の道から一本外れた道に入ってみるのも、いいかもしれない。そんな旅の相棒には、やはり縮尺がはっきり書かれた地図がふさわしい。

 今年はどこへ行こうか。

 ツーリングマップルは旅の立案・実際・振り返りの3つの契機に、バイク旅のよさをしみじみと味わわせてくれる。 


以上、Amazonの商品レビュー欄に投稿した記事でした。

2025シーズンも間近。旅の準備を始めましょう。

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