今日、もてぎでの日本グランプリ決勝をTV(日テレG+)で観た。(文字だけの記事で、ただの雑感です。)
フランシスコ・バニャイヤ選手の復活優勝。
2025型DUCATIに合わず、今年は本当に苦しんできた。特にブレーキング時の安定性に欠き、フルブレーキ出来ないという症状に苦しんだというが、2024年までのDUCATI機との相性が崩れ、マシンへの信頼感を失って、試行錯誤、どうしても元のフィーリングに戻らず、なんとかしようと無理を重ねて転倒……転倒ぎりぎりで攻めるものの、そうするとずるずると抜かれていく…という闘いが続いていた。
マルクマルケスは2025年型との相性は抜群。勝ち星を連ね、6戦を残してもてぎでチャンピオンを決めるかという勢い。史上最高ポイントを獲得して、絶好調。
同じDUCATIワークスでのこの明暗。
本当に苦しむ中で、やっと、というべきか、バニャイヤのリクエストに応える、スタッフによると、2024.5型とも言えるボディパーツが届き(エンジンの開発は凍結されている)、バニャイヤは復活した。
今日の結晶ではトップを独走したが、後半、排気管から白煙を履くというトラブル。
明らかにエンジン内の異常だ。ラストラップまでエンジンが持つのか、このままブローか、という状況だった。また、白煙は次第に激しくなっていったので、オフィシャルからバニャイヤにブラックフラッグが振られる恐れもあった。
固唾を飲んで見守る中、なんとかゴール。
バニャイヤの復活だった。
そして今大会でマルク・マルケスは自身7度目の年間チャンピオンを決定。
2020年の腕の怪我以来、苦しみ抜いてきた彼は、6年ぶりのタイトル奪還である。
特に2021年に復帰するものの、治り切っていない腕の調子が悪く、転倒を繰り返したり、別の怪我をしたり、再手術をしたりと、苦しい日々が続いた。マルケスが勝てなくなった時にホンダのマシンもどんどん勝てなくなっていった。
引退も考える中でのDUCATI、チームグレシーニへの移動。そこからの復活劇は凄まじいものだった。
それにしても、強い!
小椋藍選手は怪我のために決勝を欠場。さぞ無念だったことだろう。
中上選手がワイルドカードで出場したが、レース終盤に転倒、リタイヤした。
中上選手も小椋選手も世界トップレベルの力を持つ選手だ。しかし、それだけでは勝てない。
世界GPの世界はかくも厳しい。かくも残酷だ。
そして今日の3位にはホンダのジョアン・ミル選手。
ホンダも長い長い不調期を経て、浮上を見せてきたか。その陰には、もちろん、会社の体制、予算、それを持って来る人、支える人、研究者、メカニック、マネージャー、とにかく関わる多くの人々の努力が、努力と一言では言い表せないほどの苦労と闘いの日々があったことは想像に難くない。しかし同時に、なかんずく中上選手の、テストライダーとしての働きとその気持ちに、想像しているだけなのだか、胸に来るものがある。
2027年度からはマシンのレギュレーションが大きく変わるそうだ。
これでDUCATI一強も変わるかとも言われているが、どうなるだろうか。
あまりに高度化し、高エネルギー化したMOTOGPは、タイムも拮抗し、ライダーは全員、猛烈なフィジカルトレーニングを積まなければならない。それでも腕上がりは、特に身長の高くない選手には宿命であり、筋膜を切る手術は、もはや「通過儀礼」かのようになっている。
すでに、人間の限界を超えようとしているMOTOGP.
もし今、僕が若くても、峠でGPライダーのライディングをまねようなどとは思えないだろう。
むかし、僕らライダーは、自分に問いかけたものだった。
「どうして、走るのか」と。
しかし、今、僕は現在のMOTOGPに感嘆と尊敬の念を強く抱きながらも
問いかけてしまうのだ。
そこまでしなければならないのか。
それは、してもよいことを超え始めているのではないか。と。
もう少し軽いマシンで、
もう少し細いタイヤで、
できればイコールコンディションで、
ライダーの腕を競うような、そんなGPになってくれないか……、なんて、
無責任にも適当に思うのだった。
(MFGのグリップウェイトレシオってよくできたレギュレーションだったかもしれないな…)
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