AHEMAデイトナ2014 F750で走る根本氏、 写真引用は、根本氏のブログより。 |
根本氏は1948年生まれの66歳。50歳の時から、このデイトナでのクラシックレースに参加をはじめ、今年はすでに16回目。一昨年、2012年に初優勝を飾り、大会では常連であり、有名人である。
AHEMAデイトナ2014 F750の様子。青いツナギが根本氏。 写真引用は、根本氏のブログより。 |
参戦しているマシンは、初年度から変わらず、モトグッチのV7SPORT改。
上の写真に見る通り、細い溝付きタイヤ、外見もクラシックな外見を残したバイクであるが、中身はモトグッチのチューナーとしては日本はもとより世界中で有名(むしろ高名)なモトラボロの神宮司氏によるフルチューン。デイトナの30℃バンクの最上段を時速270kmで駆け抜ける。
16年間かけて、レギュレーションに合致することはもちろん、パワー、耐久性、さまざまなバランスを考慮しながら徐々に煮詰めてきた。
同じマシンで参戦しながらも年々パフォーマンスは上がっている。
AHEMAデイトナ2014 F750で優勝した根本氏、 写真引用は、根本氏のブログより。 |
今回のレースでも最終ラップで2分13秒29を記録し、それが自身の過去ベストラップタイムであるという。
AHRMA参戦で、根本氏は多くのことを学んだと過去に何回も書いている。
その最大のものは、長く本気でレースを楽しむために、絶対に転倒しないこと。つまり、絶対に限界まで攻めずに、必ずマージンを残して全力で走る、という姿勢だったという。
一か八かの走りで転倒しては、若い頃と違い、周囲が心配して、もうレースをさせてくれなくなる。(この辺は日本でもアメリカでも同じらしい。)だから、転倒するまで攻めるのは絶対にいけないという。
では、AHRMAのレースはおとなしいのかというと、それがまた、かなり激しいレースなのだ。
本人たちの間で、自分の技量を知り、相手の技量も理解し、信用して、バトルをする。
それはモトGPでも同じなのだが、万一にも転倒しない、転倒に巻き込まない、という強い意志を共有して競うのだという。
根本氏はそれを「大人の愉しみ方」と呼んでいる。
「わきまえて、本気。」
遊びの達人というのは、こういうものだろう。
僕はサーキットの走行会へは何度か通ったが、本物のレースはしたことがない。
(ジムカーナの大会には間違って出たことがあるけど。)
いまは休日もろくにとれない状態が続いているが、いつか、レースを楽しみたい。
それが、まだ遅くないのだと、根本氏を見ていると、思わされる。
むろん、無謀なことはできないが、楽しみを見つけ、一歩一歩、進んでいく、
その過程を楽しんでいく、そういう趣味の深め方をしていきたいものだ。
それはレースという形であれ、ツーリングという形であれ、または別の形であれ。
根本氏は本当にバイクが好きなんだと思う。
僕も、バイクが好きだ。
この気持ちは誰より大きいとか、小さいとか、比べられないけれども、
間違いなく、僕はバイクが好きだ。
一生楽しみたい。
改めてそう思った。
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