2025年10月15日

秋曇り変拍子〈2〉

2025/10/13 10:13

ニセコパノラマラインのそばに、新見峠がある。
パノラマライン側と、峠付近は道幅1車線の狭い道。
人気のパノラマラインの側の道だが、
登山好きの人の人が目国内岳(1220m)の登山口があるので、車で行くことも多いが、
あまり交通量はない道だ。

本州の峠によくあるような道だ。
長さはあまり長くない、道のりとして10㎞ないくらい

2025/10/13 10:13

見通しのないブラインド、
路面に散った枯葉たち。
いつも日陰になっているらしいところでは
路面にコケが生えている。
路面状況はそんなに悪くない。
樹々が繁り、意外と風が通らないので、
パノラマラインの峠よりも風が強くない。
気温は低いのだが、体感気温はむしろ高い。


2025/10/13 10:13

雲が切れたり、またかかったり。
日陰になると、やはりしんなりと肌寒い感じがする。
陽が射すと、思いのほか、暖かく感じるのだ。
日向と日陰って、こんなに違ったのか。
そういえば、小学生の頃、友達と日向と日陰を行ったり来たりして
ひなたぼっこ遊びをしていたことがあった。
そんな遠い記憶をふと思い出すのも、
こんな場所に、一人でいるからだろう。

2025/10/13 10:14

今年は紅葉があまり美しくないという。
それは、夏が酷暑で、長かったから。
樹々の葉がそれで傷んでしまい、色を変えることなく、茶色く枯れて落ちることもあるとか
…ただこれも、聞いた話で、正しいかどうかはわからない。

やや肌寒い秋の山、秋の森は、遠くから見ると、やはり美しい。

最近は熊が多く出没している。
だから、ここでもゆきかぜのエンジンは、切るのを少し遅くして、
そして静かな風の音を聞くのも、
ほんの短い時間にした。


2025/10/13 10:14
13年目のゆきかぜ。
磨き上げられたピカピカの輝きはもうない。
僕はコーティングもしなかったし、
雨でも走り、ダートも走り、通勤にも使い、
磁石式のタンクバッグも使う。

すり傷だらけ。

僕はビンテージ趣味はあまりなく、ダメージジーンズとかにも興味はない。
きれいなら、きれいな方がいいと思う。

でも、僕と暮らしてきた間に
ついてしまった傷たちは、
華々しくもなんともないが、
僕との歴史でもある。

少しくたびれた外見のゆきかぜに
少し申し訳なく思いながら、

ちょっとだけ、山の中で佇む。

2025/10/13 10:14
さあ、あまり長居はできない。
エンジンをかけ、山を下って行こう。

この先もワインディングがある。
ゆきかぜ、短いけれど、君の好物だ。
ゆっくりしか走らないけれど、
ちょっとだけ、ダンスを楽しもうじゃないか。

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