2019年3月11日

MotoGP2019開幕戦、ドカティの空力トライ。

写真出典は MotoGPオフィシャルサイト、フォトギャラリー Andrea Dovizioso, Mission Winnow Ducati, VisitQatar Grand Prixより。 以下同。
今年もMotoGP始まりました。
去年よりもさらに混戦模様で、観ていて非常に面白いレースが展開されそうです。
それだけレギュレーションによって各チーム(特にホンダ、ヤマハ、スズキ、ドカティ4社)の力が接近してきていて、誰も独走で逃げられない、そんな状況にあるようです。
ライダーも非常に厳しい中での戦いを強いられ、強さと賢さ双方がまた高い次元で要求される、そんな戦いになっていきそうですね。
ところで、ドカティのマシン、シーズンプレテストの時からみても、また変わったようで、新しい空力トライをしているようです。

MotoGPオフィシャルサイトのニュースによれば、このドカティの空力について、アプリリア、スズキ、KTM、ホンダから抗議がMotoGP運営側へ寄せられたものの、スチュワートパネルは講義を却下、現在はその件はMotoGP控訴裁判所に付託することになった。ということです。(ドゥカティのエアロダイナイックスに関して抗議 スチュワートパネルが抗議を却下したが、控訴の手続きにより、MotoGP控訴裁判所に付託。Tags MotoGP, 2019, VisitQatar GRAND PRIX, RAC, #QatarGP

写真出典は同上
この、テスト時の写真と一番上のレース時の写真を見ると、確かにフロントフォークの下、ブレーキディスクをカバーするようなパーツがつけられ、スイングアーム下、リヤタイヤの前にも、スポイラーのようなパーツが見えます。
レース時の写真をもう一度下に出しましょう。
写真出典は MotoGPオフィシャルサイト、フォトギャラリー Andrea Dovizioso, Mission Winnow Ducati, VisitQatar Grand Prixより。 以下同。
ここ数年のドカティ、マシンに関しては「何でもやってみる」的な、勢いというか、パワーというか、若さが感じられます。
皆がこぞってテールカウルを小さくしているところに、「サラダボックス」とあだ名をつけられる謎のデカい箱を搭載してみたり(一説にはこのサラダボックスは慣性コントロールをして、マシンの振れなどを抑える役割を果たしているとか……いろいろ言われていますね)、アッパーカウル、ミドルカウルの空力パーツにもいち早くトライ、レギュレーションで禁止されると、さらに改良型を出してきて、その形もどんどん変わっています。

写真出典は同上
このウィング、電子デバイスが厳しく統一化され、高度なコントロールができなくなったために、ウィリー防止のために空力を利用するようになった…と言われています。もちろんそれだけの効果ではなく、マシンの運動性が重くなるというデメリットもあるわけですが、どんどん改良してくるところは、むしろ、「ホンダ的」とさえ、ちょっと思えたりもするのです。

そんなこと言うと、ホンダファンは怒るかもしれませんね。初代MotoGPマシンに5気筒エンジンを持ってきたり、さらに遡ると、NR500(!!)や、パワーアップにしのぎを削っていた時代に3気筒のNS500を持ってきたり、真の独創性は、ホンダの十八番(おはこ)なんだと。

写真出典は同上
しかし、ドカティ、いいじゃないですか。
ガンガン来ているそのエネルギーが、MotoGPを面白くしている一つの要素であることは間違いありません。

私の応援していたダニ・ペドロサ選手は引退してしまいましたが、苦しみながらも徐々に上位に詰めてきているヤマハ、ロレンソ選手を迎え、チャンピオンマルケスを擁するホンダ、ヨハン・ザルコを迎えたKTMはどこまで伸びてくるか、など、興味は尽きません。

それにしても、今年のマシンはもう決まってしまいましたが(レギュレーション上、シ―ズン中の大幅な変更はできません。もちろん、許される範囲での改良はどこまでもしてきますが)、例えば、ホンダさん、2020年にあっと驚くような新しいマシンの発表…なんてことは、ならないですか。
あるいは、カサワキがもう一度、SBKからMotoGPへ主戦場を変えてくるなんてことは…。
高度化してきているGPの中で、急に大変化は難しいのですが、なにか、おおっ!!っと胸踊るような確信的な変化を、見てみたいような気がします。

2 件のコメント:

  1. 樹生さん、こんばんは。


    勝つためにはなりふり構わない……
    とまで言ってしまうと
    語弊があるかもしれませんが、
    ここ数年、新たなMotoGPマシンの
    トレンドを生み出しているのは、
    ほぼ全てDUCATIファクトリーから
    であるように思います。

    そこには、なんとしてでも勝ちたい、
    チャンピオンを獲得したいと言う
    明確なより強い意志が明確に存在しています。
    端的に言うとわかり易いです。

    そうしたモチベーションであり、
    スピリッツはおおいに見習いたいものです。

    その一方、どのメーカーの
    開発陣もそそうした思いは共通なのはずですから、
    劇的な変化だけではなく
    私たちの目に見えない細かなところでも
    確実に次世代の技術が
    芽吹きだしているのかもしれませんね。

    今後のMotoGPマシンの進化、
    とても楽しみです。

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    1. 迷走さん、こんばんは。

      ドカティの元気さ、ロッシが在籍して苦しんでいた頃から見ると、まるで変ったように見えますが、
      一貫して様々なチャレンジをし続けてきたのかもしれませんね。
      余りに高度化すると、大幅な変更は却ってリスクが高いこともあり、
      細部をじりじりと詰めていくやり方になるかと思います。
      その積み重ねで高度化してきているのが、スズキだと思いますが、
      とにかく各メーカー、見えるところ、見えないところで、必死のトライを
      続けているんですね。

      激戦のMotoGP、今シーズンも楽しみです。

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