明日の走りを考える夜は。（2023年8月8日）

 

明日は久しぶりに走ろうか。

そう考える、夏の夜更け。

机の電気だけをつけて、地図と手帳を取り出すが、何も浮かばない。

アルコールアレルギーの僕は、ビールやウィスキーでなく、麦茶を横に、

手帳の白いページの前で、腕を組む。

いや、昔から、思いついたら走っていたから、事前にメモを形にすることは、ほとんどなかった。

広島発の北海道ツーリングだって、往復のフェリーのチケットは予約したものの、後は頭の中だけで、大まかに考えていただけだった。

いいんだ。それで。

今夜は音楽もかけないで、窓の外の風と、時折降る雨の音を聞いている。

時間に追われない、静かな夜。

睡眠時間の確保のために、寝る時間と起きる時間、仕事を仕上げるための残り時間を計算してばかりの日常。

それをしない夜。

きっちり決めるツーリングも、実はとてもいい。

でも、決めない走り、決めようと思ったのに、全然考えられないままの前夜というのも、

またいいものだ。