2014年10月26日

今日は車で。

日曜日、北海道は晴れて暖かく、絶好のツーリング日和でしたが、今日は走れず。
車(インプレッサ君)の出番となりました。


とうとう先週、ダウンしてしまった。
早晩ダウンするだろうことは予想していたのだが(僕は毎年2回はダウンする)
やはり来てしまった感はあって、職業人としては情けないし、結構つらいのだ。

熱と動けない頭痛はいつものことだが、今回はめまいがひどく、立てなかった。
病院に行くのだが、何年か前のMRIでも脳の血管は大丈夫。CTスキャンも、血液も、尿も便も
レントゲンも異常なしだ。(23年前の怪我の後遺症以外は。)

たぶんこれは肉体的疲労と精神的疲労が限界値を越えたからだ。
わかっていはいるのだが、そこをもうひと踏ん張りしたいのだが、……これが、なかなかできない。

土曜日に熱が下がり、日曜日、今日は絶好のツーリング日和。
いままでは、少々具合が悪くても、バイクで走れば元気を取り戻していた。
特に仕事の疲れの場合はそうだったのだが、
今回は、天気もいいのだが、明日、月曜のことを考えると、バイクでそんなに疲労できない、という考えが頭からどうしても抜けない。

しかし、家の中に籠っていても、この滓は抜けないのだ。
明日は大事な会議があり、絶対に外せない。

今日に限っては、車ででかけることにした。

インプレッサ君で一人でドライブなんて、何年振りだろうか。
体温を下げられない僕は、今日は車だ。



海沿いを走る。
札幌から小樽を過ぎ、余市を過ぎ、岩内へ。
積丹半島の付け根、西側には泊原発がある。
原発は大抵自治体の境界線近くにある。
この泊原発も、泊村の南端、共和町との境近くにある。
泊原子力発電所は対岸9kmから見てもその白い建物がとても大きく見える。



僕は海沿いの街で5歳から18歳までを過ごした。
実家は海から400mだ。
中学生の時はよく一人で海を見に行った。
でも、小さい時から、海より山が好きだ。
海は美しく、力強く、感動するが、懐かしいとは思わない。帰りたい場所ではないのだ。
どうしてだろう、もしも人に海人、山人があるのなら、僕は山人なんだろう。


寿都の海岸には風力発電の大きな風車が並ぶ。
僕の個人的な意見だが、僕は原子力発電はすぐにやめて、他の発電の方法へ切り替えるべく、国を挙げて努力すべきだと考えている。(そうでない人の考えを頭から否定するつもりはない。あくまで僕はそう思っているということだ。)
しかし……、この風車は何遍見ても好きになれない。
原子力にかけた情熱と予算とエネルギーを、もっと注いだら、もう少し違う風力発電のあり方が生み出せないだろうか…。
冬の季節風は日本海側はすさまじい。例えば、壁そのものが受ける風圧を発電に応用するような工夫はできないか。それをメインの発電源とするのではなく……、と、いろいろ空想してみるも、知識もない僕は、ただそうした技術の発達を願うばかりだ。

今金町、丹羽の玉川公園にやってきた。
ここは水仙の花で有名だが、今は季節外れ。

僕のお目当ては他にある。



栗の木だ。
栗拾いにきたわけではない。
この公園には、子どもたちから「くりりんの木」と名付けられた栗の巨木がある。
その樹に会いに来たのだ。



この樹は、四方にのびのびと枝を広げたドーム型の樹形を持ち、幹の太さも相当に太く、大人が4人いないと手をつないで幹を一周できないだろうと思う。

樹齢や全高などのデータはない。

この樹を訪問するのは3回目だ。
1回目は2007年春、妻と、水仙の花を見に来た時に。(.)
2回目は2008年9月、GPZと、この樹に会いに。(9月の歌5 クリリンの木



ほとんどの実を落として、冬への備えを始めているくりりんの木。
葉も緑のところもあるが、枯れ色になったものもあり、少し落ち始めていた。
幹に触ると暖かい。
樹の皮の分厚さを感じる。
この皮には大量の空気が含まれることだろう。防寒にもなっているはずだ。

「大きなクリの木の下で」の歌を思い出す。
この公園は毎回感じる気持ちの良さがある。
なだらかな北向き斜面なのだが、陽当りもよく、心地よさは3回とも感じる。
おおきな木のあるところには、その木を大きく育てるだけの条件が整っており、そのことが僕ら人間にも心地よく感じられるのかもしれない。


駐車場のインプレッサと比べても、クリリンの木が相当に大きな樹であることがわかると思う。

今日はバイク(ゆきかぜ号)じゃなくてインプレッサ君と一緒に来たが、車を降りるとこの風を感じて、体調も少し整ったような気がした。(気がしただけかもしれないけれど)

バイクでは走っていても少し感じられるこの感覚は車では、停まって降りるまでわからない。
たぶん、自転車なら、走りながらでも完全に感じられるだろう。

すこし、ゆっくりして、深呼吸を何回かして、それから車に戻った。

さあ、帰ろう。
明日から、また仕事だ。



帰り道、雲を頂に被った羊蹄山が見えた。
田んぼの稲刈りはもうだいぶ前に終わっている。畑の取り入れももうどんどん進んでいる。
ビート(砂糖大根)が掘り出され、畑の端に山積みにされていた。


秋も終わる。
明後日には平地でも雪が降るそうだ。

4 件のコメント:

  1. 休み無しですもんね。ぜんぜんバイク乗れませんね。で、車ですか?!
    それにしても、超多忙の毎日!お疲れ様です。
    たまのドライブも良いもんでしょ?バイクとは違って快適ですからね。
    車でも、楽しさは味わえますが、バイクのダイレクト感はありませんね~。
    同じ日に赤井川、余市方向走ってました。暖かくて良かったですよ。
    秘密兵器もあるので、寒くてもOKです。

    返信削除
    返信
    1. いちさん、こんにちは。
      今回は相当にダウンしてしまいました。
      今日も体はきついですが、くりりんと羊蹄山、日本海の景色が私を
      だいぶ復活させてくれたような気がします。
      しかし、何が何でもバイクで走り出した昔に比べると、歳もとったなあと思いました。
      それでもその時その時の付き合い方を考えて、長く乗って行きたいと思っています。

      いちさん電熱ウェア、かなり強力そうですね、ここのところ、性能、安全性ともにアップして
      急成長のウェアのようですね。

      削除
  2. 楽しいドライブで気分爽快・・・
    ライダーじゃなければ、大満足・・・かも(?)

    でも、今の私たちはライダーなのですね。
    だけど、いつまでもライダーでいたいです。

    返信削除
    返信
    1. tkjさん、こんにちは。
      ドライブにはドライブの良さがあり、また4輪の運転の奥深さも、
      追究しはじめるときりがないように思いますが、

      バイクの風景との一体感というか、臨場感というか、それは、それを求めてしまうと、
      4輪では決して得られない、2輪独特のものになってしまうようです。

      疲れ果てた僕を、翌日の仕事にも行けるように、くりりんの木まで運んでくれる
      インプレッサ君には感謝するのですが、
      本当はバイクで走って来たかった…と思う僕は、
      インプレッサ君にとっては、ひどいオーナーなのかもしれません。

      札幌は里の初雪も降り、この秋、走れる日も、残り少なくなりました。
      晩秋の景色の中を、もこもこに防寒ウェアを着て、ゆっくりV7で走りたい。
      そんな思いを抱いて、仕事に行っています。

      削除