増毛のラーメン屋さんを出たのは、11時半過ぎだった。
国道を行かず、ほんの短い間、増毛の漁港を回って北上する。
湾の向こうに留萌の街が見える。
その上にかかる雲は頭を高くもたげて、夏の入道雲だ。
南の方からも雨雲が追いかけてくる。
今日はタンクバッグの中に雨合羽を入れているけど、急いで帰ることにしよう。
来た道をそのまま帰るのもなんなので、帰りは少し内陸を通ることにする。
国道231から道道94号線に入り、留萌をショートカットして低い峠越え、石狩平野の北の端に向かうことにした。
道道94号線は交通量が極端に少なく、路面は全般に良くて、快走ロードだった。
一気に走って深川方面に抜けた。
峠もなだらか、高速コーナーが多く、快走しながら流すのにいい道だった。
ここを本気で飛ばしたら、速度が高すぎて危険すぎる。
雨にも降られないままに、国道275号線に出た。
空は逆に晴れ上がっている。不思議な天気だ。
標識を見ると、2km北上したら、北竜町のヒマワリ畑とある。
トイレ休憩もかねて、ちょっと立ち寄ってみることにした。
ヒマワリ祭りの行われていた会場は、多くの車と家族連れでごった返していたが、とにかく駐車場が何カ所もあって広い。
駐車場の係の方に誘導されたバイクの駐輪場にはバイクは僕を入れて6台。
そのうち4台が本州のナンバーだった。
大きな体育館くらいある屋内の売店や食堂でお昼にしている人、ヒマワリ畑を巡る遊覧車、イベント、いろいろ賑やかだった。
ヒマワリの数は150万本とも言われ、23ヘクタールの広さを持つ、ヒマワリ畑は、日本一級の規模だ。
この写真でも、全然全景ではない。ずっと続くのだ。
なんだかあきれてくるくらいで、かえって気持ちいい風景だった。
ちょっと花びらの欠けたヒマワリ。
大輪の回りから中心に向かって咲いていく。
全部花が終わったら、今度は種になって行く。
花が終わっても、重い首をたれながらも、たくさんの種をつくる。
痩せた土でも育ち、枯れた後はそのまま刈って地面に鋤き込めば、肥料になる。
「緑肥」植物だ。
種からは脂もとれるし、ヒマワリ珈琲なんてのもある。
北海道の夏は、だいたいお盆で終わる。
夏の終わりに、ヒマワリが見られてよかった。
さて、国道275を南下。
札幌へ帰って行こう。(つづく)
ヒマワリ畑の広大さがスゴい!
返信削除何故だか、ヒマワリと言うと田舎の小学校時代を思い出すtkjですw
それにしても、あぁ、「本州のナンバー」か・・・www
tkjさん、こんにちは。
削除北竜町は街灯もヒマワリなんです。ヒマワリの街です。
昔は一軒に一本みたいな感じで家の前とか、横とかでやたらヒマワリ見たものでした。
なつかしくて、気持ちのいい、ヒマワリです。
荷物を満載した本州以南からのバイクを見かけます。
郊外で出会うと、全身で旅の喜びを表現したピースサインを送ってくれます。
僕も、精一杯答えます。
ライダーたちの旅に、幸あれ。
海岸から内陸ですね。北竜のひまわりは有名ですが、いまだ行ってませんね。
返信削除黄色い丘に感動します。ひまわりは大きいので見ごたえ十分!
内地のライダーはよく知ってますね~。道民より濃密な時間を過ごして
いるのでしょうね~!
いちさん、こんにちは。
削除毎年夏が近づくと書店に並ぶ、北海道ツーリングの情報ブック、買ってみると、意外に知らないことがたくさん載っていて、特に新しい祭りや店、最近有名になったスポットなど、「へえ~、知らなかった!」ということが多いです。
北海道には本州以南にない空気感がありますね。空の雲も全然違いますし、道路も違う。田舎の下道で50kn以上信号が一つもない道なんて、本州ではなかなかないと思います。
広島に住んでいたころ、田舎道をつないで、いかに県道や国道に出ないか、いかに信号で止まらないルートを組むかに、一時(ほんの一時だけでしたが)凝っていたこともありました。
バイクで走り続ける喜び。北海道でのそれは、また格別の感がありますね。