2021年12月7日

「いつまで走れるだろう」…先輩たちの存在が力強い。

「いつまでバイクで走れるだろう。」
70を越えた時、身体はどんな感じで、バイクライフはどうなっているだろう…。
そんなことを考えるようになりました。
その時、参考になるな、お手本にしたいな、と思うのは、先輩たちです。

『RIDE HI』根本健 1948年生 73歳
『バイカーズステーション』編集長 佐藤康夫 1948年生 73歳
『CASUNOモーターサイクル』糟野雅治 1949 年生 72歳
モーターサイクルジャーナリスト 山田純 1950年生 71歳

70代前半になった彼らは、私はその容貌も40年近く前から知っている(佐藤康夫氏は、30年ほど前から)人たちで、彼らの現在の容貌は、どなたも年齢なり。
しかし、バイクに乗るということに関しては、まだまだ現役。というか、衰えを感じさせない。
単純に速さや体力、または迫力を言うなら、「全盛期」から見れば、かなり衰えてきたと言えます。しかし、彼らはバイクそのものへの情熱、また走らせるということへの情熱は消えることなく、表現方法や重視している方向を広げたり変えたりしながら、今でも新たな地平に向かって走っている感じです。
その意味では、全く衰えていない。
感動的です。

中には年齢を感じさせない方も。
和歌山俊宏 1954年生 67歳
この人のライディングフォームは、私の中では、
日本人の中で若い人も含めても一番美しい。
いや、外国でも現在彼より美しいフォームで走る人を知らないので、
私の中では世界一美しいライディングフォームの人です。

それが、変わっていない。
体形が変わらないのもあるかもしれません。
腹が出てない。関節が柔らかい。

根本氏、佐藤氏、糟野氏、山田氏などは、私より一回り上の世代。
特別に元気でバイクを大切にしている彼らは世代の標準的な姿とは言えないものの、
自分の10年後を常にて先行して照らしてくれるような気がして、
とても「助かる」という感じがします。

和歌山氏はさらにすごいですが、60の真ん中を過ぎてもあんなに走れるんだというのは、
とても励みになる。
まだまだ走れるんだと、思わせてくれます。

私、樹生和人1962年生 59歳ですが
同世代のライダーたちを追っていくと、

宮崎敬一郎 1959年生 62歳
辻本聡 1960年生 61歳
宮城光 1962年生 59歳
丸山浩 1964年生 57歳

KENZの川島賢三郎氏はたぶんもうちょっと上ですが、
フルマラソン走ったり、とにかく若々しい。
みんなすごい面々です。

もう、まだまだというか、
これからどんどん行くぞ、という感じの方々ですね。

私の中では、丸山氏のすごさに最近やっと気づいたというか、
前からすごいなと思っていたのですが、本当にすごいなと、改めて圧倒されている次第です。

同世代のリーダーたちのバイクライフ。
そのままコピーするなど、出来るはずもないのですが、
学ぶことはたくさんあるはず。
徐々に進行する老化の中で、どう走っていくか。
それらのノウハウを、これから10年以上にわたって学んでいけるはずです。

丸山浩氏は、『絶対転ばないライテク』を展開中。
「それでも転ぶことはある」の前提の下で「絶対に転ばない」という誓いを立てて
公道で走っていく、という精神には、100%同意。
実際に丸山氏は公道で30年以上無転倒を続けています。

根本氏はアメリカのクラシックレースへ参加しているとき、仲間の先輩ライダーから
「そんな走り方をしてはだめだ」とたしなめられたそう。
「長く走りたいなら、絶対に転倒してはだめだ。一回でもだめだ。家族や周囲の人の理解が得られなくなってしまう。絶対に転倒しない走りをしなければ!」
と、言われたそうです。
根本氏はその忠告を胸に刻み、やがて数年後、そのアメリカのレースで優勝することになります。

安全と、ライディングの楽しみ。
永く、走っていくこと。

それらを考えながら、来シーズンからのバイクライフを、
このシーズンオフに考えてみたいと思います。

こういうのも、とても楽しみです。

6 件のコメント:

  1. 初めまして、tomというハンドルネームでブログを書いてます。1953年生で年が明けると69歳、静岡のバイク乗り、16歳の原付デビューから飽きもせずに50年以上走り続けています。
    4年連続で走った北海道もコロナ禍で20,21年と2年連続で行くことが叶いませんでした。年々今この1年がとても大事に感じる様になりました。

    まあ、そうは言っても、まだまだ走ろうと、BMW-R100RS、CB1300SB、Ⅴストローム650、カブ110で楽しんでいます。

    樹生さんとはほぼ10歳の差がありますが、私の周りを見ても75歳までは大丈夫のようです(笑) 愛知県にお住いの伊藤静雄翁「ブログ 静爺のバイクの仲間たち」は88歳でR100RSの現役ライダーです。

    突然にとりとめもない書き込み、申し訳ありませんが、毎日楽しく拝見しております。

    座右の銘、「無事故」「無逮捕」、出来たら「無転倒」で50年以上楽しんでいます。

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    1. tom@静岡さん、コメントいただき、ありがとうございます。
      ライダー歴50年以上の先輩でいらっしゃりますね。
      R100R、CB1300SBと、重量級を扱っていらっしゃること、
      どんどんロングにも出られていることに感銘を受けました。

      私も、長く走り続けたいです。
      ありがとうございます。

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  2. 樹生さん こんにちわ
    大変心強くさせてくれる 文章でした。
    わたしもいつかもう一度と心において
    年間100キロにも満たない年を重ねていましたが、
    再雇用の満了を迎える来早春に
    再び走り出したいとひそかに思っていました。
    そんな中 私の背中を押してもらえる記事でした。

    自然は美しく力を与えてくれて
    奥深いライディングは年齢性別に関係なく楽しめる。
    歳をとっても技術の伸びしろを体感できる。

    走りの中のふとしたよろこびと、走りの先にある探すものは
    走っているかぎり 時に驚くほどみずみずしく沁みてくる。
    いつか走り終えた後も大切な楽しいものとなるにちがいないと
    思っています。

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    1. kaoriさん、こんにちは。
      90歳で死去した私の父は、88歳までカブで秋田の田舎をツーリングしていました。
      昭和2年生まれの父は、車の免許を取らず、70を過ぎてから原付の免許を取りました。
      走れる限り、走っていきたい。
      バイカーズステーション誌では、80歳の長尾藤三氏のハンターカブの連載が始まりました。
      ずっと、走っていきたいと、思います。

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  3. 長い事バイクに乗って来ましたが、バイクライフも先が見えて来ました。でも悲観して無いかも(笑)
    体力と反射神経がカギなのかな?それよりもバイクに乗りたいと云う意欲が減っている事を感じる時が降りる時なのかもしれません。

    先輩ライダーの方々は齢を微塵も感じさせない程ですよね。ある意味プロの方々だから、精神的、体力的にタフなんでしょうね。

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    1. いちさん、こんにちは。
      いつか降りる時が来る。その「いつか」が現実味を帯びてイメージされるようになってきました。
      命のかかった趣味ですので、危険を無視して続けるわけにはいかない。
      見極める日がいつか来るのでしょう。
      残りを噛みしめつつ…そんな年齢になってきました。

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