2023年5月7日

5月の風(2023)1 出発

去年、還暦を迎え、60代になった。
仕事を辞めたのは58歳の春。
少しペースを落として、ライフワークバランスを取る必要があった。
しかし、家族の仕事や、やはり収入のための仕事などに時間は使われ、気力も消費し、余裕はあまり生まれなかった。
しかし、もし仕事を辞めてなかったら、倒れていただろう。
そんな暮らしで、50代最後の年は去り、60代最初の年も半ば過ぎようとしている。

2023/5/3 4:50 札幌市中央区 時計台

今年こそ、走ろう。
毎年、そう思い続けて、もう7~8年経つだろうか。
2023年も、ツーリングらしいツーリングに出られないままに4月は去り、5月の連休も、どうやら走れる日は一日だけのようだ。

5月3日。
本当は3時に起きて、3時半に出発するつもりだった。
しかし、起きたのは4時過ぎ。
疲れがひどくて、起きることができなかった。
ひどいコンディションだ。

今日は体調が悪かったら、途中でも引き返そう。
そう思いながら、ゆきかぜを引き出す。

早出のつもりだったので、昨夜から準備はしていた。
顔を洗い、用意していたウェアに着替え、
空気圧を確認し、さっと走り出した。

4時半でもう、日は登っていないが、もう完全に明るかった。


2023/5/3 4:51 札幌市中央区 札幌テレビ塔

時計台とテレビ塔に寄り、それから走り出す。


2023/5/3 5:00 札幌市豊平区 月寒

朝5時の札幌市街地。今日は憲法記念日、祝日だというのに、意外と車が走り、人が歩いている。
GWさなか、街は休むことを知らないようだ。


2023/5/3 5:30 恵庭市新町 GASGAS


5時半、恵庭市の市街地で信号待ちをしていたら、信号横の店が「GASGAS」のショップだった。
トライアルやエンデューロで活躍するGASGAS.
恵庭にショップがあることを知らなかったので、驚き。



その後、新千歳空港を抜けていく道道を通って、苫小牧市から、日高方面へ向かう。


2023/5/3 6:08 苫小牧市柏原 

苫小牧から保高自動車道の無料区間に乗る。
そのまえに、いちど休憩をとった。
気温5℃。
防寒のために、グローブを替え、上下のレインウェアを防寒のために着る。
これから高速に乗るからだ。

2023/5/3 6:08 苫小牧市柏原 

以前からそうなのだが、僕は冷え性で、身体が冷えると猛烈な頭痛が襲ってきて、起き上がることも目を開けることも困難になる(できないことはないが、本当につらい)ので、とにかく防寒対策だけは用心ぶ隠しておく必要がある。


2023/5/3 6:10 苫小牧市柏原 

さて、苫小牧中央ICの立体交差を、側道の高架で跨いでいく。

僕は高速道路に殆ど乗らない。
それは、一つに北海道に住んでいて、一般道でも郊外に行くと車の流れが速く、信号もあまりなく、高速道路に乗る恩恵はそれほど著しくないからだ。

もう一つは、高速道路の料金が高く、しばしば利用するには財布に厳しすぎるからだ。

高速道路は、お金で時間と距離を買う。
その両方に切実さがない場合は、高速を使わず、雰囲気のいい下道を行った方が、僕の好みだというわけだ。

今回、日高道に乗るのは、
1 無料区間だから
2 今日は長距離を走ることと、GWで静内あたりの混雑があるかもしれないから、そこまでは早く着いていたいこと

の2点が理由だった。


2023/5/3 6:15 鵡川付近 

実際、今回高速道路はあとで見てみてると55km乗ったことになる。
55kmを下道と空いている時の高速とで比べると、30分くらいの短縮になる。
朝の30分は大きい。

高速道路を走ってみると、V7、普通に車の流れに乗る分にしては、何の問題もなく快適に流すことができる。100kmくらいなら振動は確かにくるが、それほど苦痛でもなく、風圧も耐えられないほどでもない。
このV7、最高馬力は50ps、計算上の最高速度は180km/h程度。だいたい400㏄マルチよりちょっと低い程度の出力だが、状況と法規と、ライダーの体力が許せば、160km/hで延々巡行することも可能だ。
もちろん、日本では現実的ではないし、ヨーロッパの速度無制限アウトバーンでも、120~140km/hで巡行するバイクや車が一般的だというから、世界的にみても、クレイジーに飛ばさないのなら、実用域の速度を全域カバーしているマシンだと言ってよいと思う。

100km/hからの追い越し加速でも、シフトダウンをすれば、ストレスなくビューン!と加速する。

総じて、命と安全についてリアルな感覚を持つライダーならばそれほど痛痒を感じることなくV7で高速道路の走行も含めて楽しいバイクライフを送ることができると思う。

さて、今日の目的の一つは、襟裳岬へいくことなのだが、
途中で桜並木で有名な二十間道路、優駿さくらロードにも寄ってみたいと思う。

もう、花は終わっているころだが、どんな姿を見せてくれるだろうか。(つづく)

2 件のコメント:

  1. 660kmオーバー!!のツーリング、走りましたね〜。
    ただ距離を走るのでなく、ほとんどが下道だったことを思うと、かなり濃密なツーリングだったのではないでしょうか。
    投稿でも触れられているV7・ゆきかぜ号がシーンに合わせてどんな横顔を見せてくれるのか、北海道の風景と合わせて続編を楽しみにしています。

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    1. HiroshiMutoさん、ありがとうございます。
      思ったよりも元気で走れた感じです。ただ、疲れが翌日から抜けなくて、翌日以降の方がしんどいという感じで、体力のあり方との付き合い方も、考えていかなくてはならないと思います。
      連載、うまく行くかどうか…。のんびり更新しますので、よろしかったらご覧ください。

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