2024年8月20日

簾舞にて


8月18日(日曜日)
本州以南では酷暑と台風の季節。
札幌では、まだまだ暑いとは言うものの、やはり空の色は交代しようとしている。
秋近し。
今日は午後、それも2時間しか走れない。
そういう時は、いつもの札幌市、簾舞の場所へ、ふらりと走ることにした。

最近は、通勤時にはジェットヘルメットをかぶっているが、それ以外はフルフェイスにソニーのアクションカメラを常に付けたまま、いつでも回せるようにしていることが多い。

が、今日は、ジェットヘルで走ることにした。
(と言っても、わずか2時間だが)
「動画を回さない」と決めて、ふらり走る。

アクションカメラをヘルメットに搭載していても、そんなに頻繁にカメラを回すことはなく、一回も回さずに帰って来ることもしばしばだ。

しかし、回そうにもカメラがない、最初からカメラを回すことを全く考えていない状態で、通勤以外のふらり走りに出るのも、考えてみれば久しぶりだった。

カメラを付けていても、付けていなくても、頭の中を巡ることは大きく違わない。
案外、カメラなしでも変わらないんだな……と思った。


簾舞の、いつもの場所についた。
ここは単なる路上。
小さな浅い谷。
作業小屋と、水田。
傍らに林檎(?)の樹。
そう、もう20年も、時々来ては立ち止まり。
少し休憩して、また走っていくことを繰り返している。

特に何と言うこともない、
そういう風景だけれど、
不思議と引かれるのは
作業小屋の片付いた佇まいや田圃の様子に、
僕にはない誠実な、日々の暮らし、日々の働きの姿が
感じられるからかもしれない。


真夏に一度刈られたイタドリがまた伸び始め、
名も知らぬ白い野草の花が風に揺れている。



夏も終わる。
あまり走れなかった夏。
また一つ齢をとった夏。

それでも、今日こうしてふらりと走りに来て、
途中のコンビニで買った缶コーヒーを道端の日陰で飲んでいる自分は
ささやかながらも満足感を覚え、空を見上げて、深く息を吸い込んでいる。



2 件のコメント:

  1. 樹生さん、こんばんは。
    ふらりと走り出すいつもの道の居心地の良さ。
    構えず、気負わず、気持ちのままに、そんな走りが出来る道。
    私も同じこの日、ひさびさにゆるいRIDEをたのしんでいました。

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    1. 34se.selenさん、こんばんは。
      ほんの少しの間のランでも、救われる感じがある。
      思い切り走る日がとれなくても、
      これもまた、しみじみといいバイクライフかと思いました。
      34se.selenさんの「道の上へ」。フィルム版も楽しみにしています。
      もうすぐ秋ですね。

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