2017年3月29日

郵政カブ、ついに電動化か。

一週間くらい前、ホンダと日本郵便が共同で、郵政カブの電動化を検討というニュースが新聞に載っていました。
はやり本当のようですね。
「Web!ke」ニュースに記事が載っていました。

「田中さんのV7classic」(8下)

「あらあら、お帰りなさい、中に入らないの?」
またもや田中さんの奥さんだ。もうあきれた…という顔をしている。
「ただいま帰りました。」函崎さんがにっこり笑って言い、
「じゃあ、入りましょうか。」田中さんがやっぱり笑って言った。
田中さんは、函崎さんからV7を受け取って、すっと押しながら、奥さんが開けている扉から中に入り、僕たちも続いた。
(作品中に出てくる名称はすべて架空のものであり、実在のショップ、メーカー等とは一切関係ありません。)

2017年3月15日

「田中さんのV7classic」(8上)

函崎さんは跨ったまま、ヘルメットをかぶったままで、一声、
「いいです。」と言った。
それからサイドスタンドにV7を預けると、ひらりとシートをまたぎ越して下車した。
グローブを取り、ヘルメットを脱ぐと、少し上気してさっきよりさらにきれいに見える函崎さんの笑顔があった。

(作品中に出てくる名称はすべて架空のものであり、実在のショップ、メーカー等とは一切関係ありません。)

2017年3月13日

「田中さんのV7classic」(7)

「あの函崎さんて女性、誰なんですか?」
ぶしつけだとは知りながらも、僕は訊かずにはいられなかった。
「ただのレーサーとは思えない。そもそもあれだけの容姿でレースをしていたら、なんでもいいから盛り上がればバイクのためだとか思い込んでいるメディアが食いついて話題になっているはずだから、レーサではないはずです。それに、あの乗車姿勢は、ただ速く走ることから生まれるものじゃない。でも、速く走らなければ、生まれない姿勢でもある。おそらくですが、函崎さんは、相当に速い。それも、レースとか、ジムカーナとか、そういう競技系の速さじゃない、別のものだ。そして、田中さんは、その彼女の速さに応えるマシンを作り上げているのでしょう。いったい、誰なんですか。」

(作品中に出てくる名称はすべて架空のものであり、実在のショップ、メーカー等とは一切関係ありません。)

2017年3月11日

「田中さんのV7classic」(6)

函崎さんに続いて、僕もV7を追いかけるような感じで、田中さんの店の表へ出た。
車4台ほどが駐まれる道路前のスペース。

田中さんは、函崎さんのV7classicをサイドスタンドで止め、函崎さんを待った。
函崎さんは、ヘルメットのあご紐を止め、グローブをはめながら、V7のそばに歩み寄った。

田中さんがV7のスタートボタンに触れると、V7はセルモーターのキュルッっという音を一瞬させたかと思うと、すぐに目覚めた。
(作品中に出てくる名称はすべて架空のものであり、実在のショップ、メーカー等とは一切関係ありません。)

2017年3月9日

「田中さんのV7classic」(5下)

「この塗装は、タンクやフェンダーなどもそうですか?」 
僕が訊いた。
「フレームだけ新しく塗ると、浮いてしまいますし、この際、外装系も再塗装をお願いしました。」
「タンクは樹脂製ですか?」
「いや、これはV7ストーンのタンクを元に、底面を加工しています。鉄製ですが、クラシックの形状にして、2008年型と同じ塗装をお願いしました。」
(作品中に出てくる名称はすべて架空のものであり、実在のショップ、メーカー等とは一切関係ありません。)

2017年3月8日

「田中さんのV7classic」(5中)

エンジン、前後ホイール、サスペンションと話を聞いてきて、残るはフレームと電装、外装系になった。フレームについて訊いてみた。
「フレームは、ノーマルを元に、ヘッドまわりの補強板とサイドカバーの内側にある補強板を少し変更しました。」
「補強板の変更といいますと?」
(作品中に出てくる名称はすべて架空のものであり、実在のショップ、メーカー等とは一切関係ありません。)     
(今回は短いです。)

2017年3月6日

「田中さんのV7classic」(5上)

田中さんが手がけた、函崎さんのモトグッツィV7classicは、外見からはそんなにカスタムしているようには見えない。しかし、僕から見ると、ただならぬオーラを発しているように思えた。
僕は続いて、車体についても訊いてみることにした。
根本健氏のV7Sport専用に開発されたピストン。
出典は「fotomoto」さんより。
(作品中に出てくる名称はすべて架空のものであり、実在のショップ、メーカー等とは一切関係ありません。)

2017年3月5日

「田中さんのV7classic」(4)

「大変お待たせしてしまいましたが、完成しました。」
田中さんが言い、
「お手数をおかけしました。」
函崎さんが答えた。
「今回はインジェクションのセッティングと最終的な各部のフィッティングがメインだったんですが、佐藤さんがいますので、全体的な話をしますね。」
「はい、お願いします。」僕が答える。
函崎さんはマシンを見つめている。

2017年3月4日

「田中さんのV7classic」(3)

「こんにちは。」
田中さんの手がけたV7classicのオーナーだというその人は、軽やかな声で挨拶して入ってきた。
女性だった。
「こんにちは。できてますよ。」
田中さんが答えた。