2018/4/29 10:07 |
黒松内町は子供がまだ小学生だった14年前にキャンプしに訪れたことがある。
北限の天然ブナ林があり、自然豊かな町だ。
道の駅はパンが有名で、これは当時から力を入れていたものだったが、最近は超人気で焼き上げと同時にどかっと買って行く人たちが集まって、アッと言う間に完売してしまうことも多いらしい。
10時過ぎに着いた時には、もう車はメインの駐輪場にびっしりで、館内は人で溢れ、パンのレジには長蛇の列ができていた。
朝ご飯を5時半に食べた僕は、速めのお昼をここのパンででもと軽い気持ちだったが、GWのこの時間でも、もう「遅かった」のだろうか。
2018/4/29 10:15 |
ゆきかぜの元に帰ろうとしたら、ハーレーのカッコいい883と、白くて素敵なVTR259が近くに停まっていた。
この道の駅、バイク専用の駐車スペースがないのか、僕には発見できなかった。
2018/4/29 10:16 |
僕はグルメではないので味は全くわからない。
青森から来たという883のライダーさんと、少し話をした。
10時半ごろ、道の駅を出て、黒松内市外へ行き、ガソリンスタンドを探して給油した。
実はもう一つ、うっかり忘れていたことがあった。
ツーリング前日のタンク満タンである。
てっきり前回の帰りにスタンドに寄って満タンにしていたものだと思いこんでいたのだが、それは完全に思い込みだったらしい。給油ランプが付いたのは、ニセコを降りて蘭越で国道5号に乗った時だった。
給油ランプがついてから100km近くは問題なく走れるはずなのだが、ガソリンを気にして走るのは旅の面白さをそぐものなので、早めに満タンにしておきたかった。
いつくかの、本日休業のガソリンスタンドを過ぎ、黒松内市街地でたどり着いたというわけだ。
ゆきかぜはハイオク指定。少々割高につくのだが、まあそれはそれでいい。
慣れてしまえば、別に負担にも思わない。
2018/4/29 10:55 |
ガソリンを注いだら、道道523号で日本海側へ向かう。
そう、今日は海沿いを走るというコンセプトを、最初に立てていたのだった。
これも交通量の少ない道を、快適に走っていく。
2018/4/29 10:56 |
気持ちよく走れる。
丘の上には発電用風車が並んでいた。
この風車の風景、出てくるたびに書いて申し訳ないのだが、どうも僕は好きになれない。
どこか、キモチワルイ感じがするのだ。
自然エネルギー利用は前から賛成なのだが、このデザイン、このデカさが気に入らない。
もっと他に、方法はないものか。
2018/4/29 10:57 |
2018/4/29 11:02 |
この道は、部分的に制限速度を90km/hにすべきだと思う。
峠の上に上がったら、海まで民家が皆無なのだから。
2018/4/29 11:03 |
右に曲がって、帰路に着こう。
すぐにある漁村の名前は、「歌島」。
2018/4/29 11:09 |
洗濯板のような岩の並ぶ海岸線を、国道229は快走していく。
海岸段丘で海からぎゅっと崖で登り、その上は比較的なだらかな傾斜の丘で、すぐに後ろの山へと続いていく。そういう風景がしばらく続く。
政泊(まさどまり)を過ぎると、道は小さな半島の突端を回る。
ここが弁慶岬。今日の一応の到達点としてセットしていた地点だ。
2018/4/29 11:17 |
その手前に何やら建つのは…。
2018/4/29 11:17 |
ここが弁慶岬と名付けられているのは、伝説のせいだという。
その伝説とは、
2018/4/29 11:20 |
文治5年(1189年)奥州衣川(ころもがわ)で難を逃れた義経主従は南部津軽を経て渡道し、この地でアイヌの人達とともに生活し、義経再挙の兵を募って蝦夷地に向かう常陸坊海尊(ひたちぼうかいそん)を待った。北海道に義経・弁慶伝説は多い。
滞在中弁慶は毎日毎日岬の先端に立ってその到着を待ちわびたが、ついに軍団の船影を見ることができず、大望ある身の永く止まるべきにあらずと、主従を慕う人達と別れを惜しみつつ、雷電を目指して去ったと伝えられる。(石碑より)
有名なのは日高平取の義経神社、十勝本別の弁慶洞など。そしてここもそうだが、これらの話は、先住民族アイヌの人々に無断で北海道を「北海道」として「日本」に組み入れ、そして日本化していくときに、実はアイヌの人々は義経や弁慶を慕っていた過去がある…それはまた名誉なことである…のようなものとして利用したのではないか…という説もあるらしい。(出典は以前調べましたが、今再び確認していないので、私のブログの中でのこの説は出所未詳ということで、信憑性には<?>がつきます。ご了承ください。)
それに弁慶よ、観光客の方ではなく、沖の方を睨んで立っていなくてはならないのではないか?
弁慶の先に見える灯台は、弁慶岬灯台というが、明治23年設置され、初代は木の灯台だったようだが、昭和27年(1952年)にコンクリート製の今のものになったそうだ。
(灯台の案内看板による)
位置的にも、海の交通に大変重要な灯台であり、もちろん現役である。
2018/4/29 11:20 |
こんな形の岩がこの辺りに続いている。
TVの「ブラタモリ」ででも解説してほしいくらいの不思議な岩の造形だ。
弁慶岬については、『Travel.jp』というサイトの
『弁慶ゆかりの地から眺める美しい海!北海道寿都町「弁慶岬」』という頁に説明がある。
さて、海沿いに小樽方面へ。
寿都の街を過ぎ、風車の並ぶ寿都湾を過ぎて、
雷電国道と異名をとるこの区間。
雷電方面へ走っていく。
2018/4/29 11:54 |
鰊(ニシン)漁盛んなりし頃の鰊御殿の跡や、それを生かした蕎麦屋さんなど、
通過しながら、北上を続ける。
2018/4/29 11:59 |
そこから山塊がそのまま海へと落ち込む。
雷電海岸は、陸上交通の難所で、今も何本かの長いトンネルで、その山塊の腹の中を通って抜けていく。
2018/4/29 12:22 |
気温が上がってきて、20℃近くまで上がってきたと思うのだが、トンネルの中はひんやりを通り越して、かなり寒い。
雷電のトンネルは、真夏でも、相当に寒かったことを、走りながら思い出した。
ゆきかぜは快調。
淡々と、距離を稼いでいく。
逆に、快適だとしても、単調な走りが続くと、次第に疲れが押し寄せてくる。
そういえば、肩も凝ってきている。
ちょっとずつ、休憩しながら進んでいった。
雷電海岸の最後のトンネルを抜けると、岩内の湾が見えてくる。
その先は、もう積丹半島だ。
2018/4/29 12:31 |
泊原子力発電所だ。
だいぶ戻ってきた。
時間も12時半を回って、疲れも少し感じ始めている。
ここからがツーリング。
しっかり安全運転で、家をめざそう。
そう思ったのだが、頭の中で、この単調さの中で走り続けるのは
かえって疲労を呼び、集中力の低下を呼び、危険なのでは…という、
変な声が聞こえてきた。
おいおい。冷静になれ。
一度停まって、身体をほぐし、地図を眺め、身体を少し動かして、
一時思案する。
今から大きな遠回りはなしだ。
少しだけ予定を変えて、走ろう。
15時30分には、帰宅していたい。
休憩もすべて込みで、あと3時間。
楽しく、快適に、安全に走るためには……。
進路を決めて、走り出す。
(つづく)
*次回は、5月8日以降になります。
寿都の海岸線は好きですね~。交通量はとても少ないし、走り易い。
返信削除黒松内の道の駅で出してるパンを買いたいと思うけど、いつも混んでいて困ります。いったい何処から人が来るんだろ?
いちさん、こんにちは。
削除返信が遅れて申し訳ありません。
基本的に山道が好きな私ですが、時には海岸線もいいですね。
黒松内のパン屋さん、ホントに大人気で、
わざわざここのパンを買いに来る人も多いみたいです。
また、この日目立ったのは、10個以上、すごく大量に買い込んで、
大きな袋2つくらいに一杯にパンを買って持ち帰る客が
一人や二人でなく、かなりたくさんいるということでした。
大人気なんですね。
ゆきかぜ素敵な名前ですね~
返信削除シモヤンブルースさん、こんにちは。
削除同じ赤白のV7スペシャルですね!
ゆきかぜは、北海道で走ることと、私が秋田生まれで、
白と言えばゆきの白を思い浮かべること、
ブリザードまでいかない「ゆきかぜ」がこれからの自分(たち)の走りに
ふさわしいだろうこと、
音の響き、など、いろいろ考えてつけました。
今までバイクに名前を付けていなかったのですが、
今回が初めての「命名」です。
楽しく、走れたらなあと思っています。
シモヤンブルースさん、これからもよろしくお願いします。