2021年5月11日

モンベル「ストームバイカージャケット」

北海道のライダーである僕が、レインウェアにあまり強く求めないもの。

それは、透湿性能だ。

北海道では、雨が降って中で蒸れて暑くて参る…ということは、
バイクで走っている限り、まずない。
雨が降ると気温が下がってきて、暑くないからだ。

ただ、運動したり、作業する場合は違うだろうけれど。

だから、僕が今まで買ってきたレインウェアは、ことごとく安いヤツだった。

一番長く使ったのは、ホームセンターで買った、2500円くらいの、
蛍光色の雨合羽で、15年くらい使っただろうか。
それは、雨のツーリングだけでなく、防寒着としても使ったし、
冬の間は除雪の時の上着としても使い、
僕のいつもの使用例にもれず、酷使に次ぐ酷使に耐え、15年くらい持ってくれたのだ。

ポリウレタンを使ってなかったナイロンの裏に極薄いゴム引き、という構造も長持ちしてくれた要因だったかもしれない。
それも3年ほど前に雨漏りするようになり、仕方なく、ホームセンターや、
ワークマンなどで、安めのレインウェアを買ったのだが、
残念ながらどちらもワンシーズンでだめになった。

雨漏りしてきたり、プラスチックのベルクロが割れてちぎれたり。

昨年使ったモデルも、雨漏りするようになり、今シーズンはまた、新しいレインウェアが必要となっていた。なにせ、雨でも通勤で走るので、レインウェアは必須なのだ。
同時に、僕の酷使状況を考えると、あまり高価なものも、もったいなかった。

今回も、ワークマンやホームセンターに何度が行き、レインウェアを見てみたのだが、どうも、決めてに欠いていたのだ。

ワークマンのバイク用のレインウェアは丈夫そうだったが、記事の厚さ、ゴワゴワ感が、通勤でも使う僕にはちょっと辛かった。

ホームセンターのレインウェアは、いろいろ種類が豊富だったが、かつてのように安くてシンプルで、縫製もしっかりしていて、生地もしなやか…というモデルは見つからなかった。

…で、今回、試してみることにしたのが、アウトドア用品メーカー、モンベルのバイク用例ウェア「ストームバイカージャケット」だ。

買ったのは昨年12月。
今シーズンから実際に使用を開始している。


色は、オレンジと紺色がある。
僕はいつも青系のウェアを切ることが多いのだが、雨の日はとにかく被視認性が高いことが大事だ。
色はオレンジを選んだ。
サイズは、慎重175㎝の僕には、Lか、XLがいいサイズ。実際、店で試着した時も、Lでジャストフィット、XLでやや余裕があっていい感じ。という感じだった。
しかし、今回購入したのは、XXL。一番大きいサイズ。
理由は、冬用のジャケットの上から着ることができて、しかも突っ張らないことを考えたからだ。
僕の冬用ジャケット、ペアスロープの2015年冬に買ったモデルは、RT-30Wウィンタージャック。(現在はカタログ落ち)記事は耐水プロテインテックスナイロン。完全防水ではないですが、多少の雨なら、そのまま走っても仲間で濡れない。一度、みぞれの中を2時間くらい走って、中は全く濡れていなかったこともあった。しかし、びしょびしょになったジャケットのままコンビニには入れない。その上に、雨を防ぐシェルが必要なのだ。
そこで、その厚手のウィンタージャケットの上から着られるサイズを求めているというわけだ。
今までもレインウェアは「3L」を選んできた。今回もオーバーサイズだが、実際にはOKだった。


後ろはこうなっていて、背中上部に反射テープが縫い込まれている。
裾の後ろ側が前よりも長いのは、バイクの着座姿勢を考慮したもの。
ウェストの両サイドにベルクロで絞れるベルトが各1本ついていて、無段階に絞れる。
反射テープの下の切り返しはダクトになっていて、空気が抜けるようになっている。布の重なりは結構深く、そこから雨が浸入することはない。そではラグランカットで、腕は前方に伸ばす形での立体裁断。乗車姿勢が基本になっているところがバイク用レインウェアであることの証だ。


前見頃は、ファスナーと全面ベルクロの二重ストップ。ファスナーの上にフラップがかかり、その上から写真で裏地の黒が見えている部分がさらに被さって、全面ベルクロ止めになる。このベルクロ、オレンジの方はプラスチックでできている。以前、プラスチックのベルクロが割れてちぎれてすぐダメになったので、ここの耐久性が気になるところ。
店員さんに耐久性を聞いてみると、わざわざ調べに行ってくれたが、特に特徴はない。とのことだった。つまり標準的な耐久性があり、今まで問題になったことはないようだ。また、このベルクロ部分だけの補修や交換もできるという。



襟元。
スタンドカラーの最上部までファスナーがあるが、その最上部はファスナーが首に当たらないように、内側に柔らかい布のフラップがついている。
裏地は滑りがよく、張り付かない上質の薄い生地で、メッシュライナーを必要としない。
メッシュライナーは脱ぐときに裏返ってきてしまうこともあり、意外と鬱陶しい。
これは快適だし、たたむときもコンパクトになる。またメッシュがベルクロに張り付くこともない。
ひょいっとかけておくための小さなループもある。これは重宝する。


首回りもベルクロで無段階に絞ることが可能。
これも襟周りからの雨水の侵入を防ぐために貴重な装備。ここの張り付きが強すぎず、弱すぎずというのも、絶妙。場所によってベルクロの材質、オス・メスの面積などを細かく変えている。

生地の質感も分かるかと思う。触るとさらさらして張り付くことがない。非常に滑りがいい生地で、ごわつかない薄さ。かといって強度を失うほど薄くはしていない。
この生地をどこまで暑く、丈夫にするかは、メーカーの考え方がでるところ。


上腕部には反射テープ付のタブがあって、裏がベルクロになっており、ここで袖を絞れる。
2サイズ大きくても着られるのは、夏場の薄着の時は、腕と腰で絞れるからだ。
雨は被視認性が落ちるので、反射材は助かる。バイクにとっては必須とも言えるかもしれない。


袖先は二重カフスになっている。内側の袖先はゴムシャーリングと、指をひっかけるループ付。これで内側の袖を深く先まで届かせておいて、外側の袖との間に、グローブを入れれば、袖の中まではまず濡れない。よく考えられている。
外側はベルクロで絞る形。グローブの上から被せてぎゅっと絞るには、ベルクロがいちばんいい。


腰を絞るベルトは先に軟質プラスチックの取っ手というか、つまむところがついている。
グローブをしたまま、着こんだあと、最後にここを絞ってフィットさせられるという仕様で、これも実際の着脱場面ではありがたい。

総じて、バイク専用メーカーではないが、この商品企画は、ライダーのことをよく知っていると思わせるもので、とてもいいと感じた。

雨の中ではまだ1回しか走行していないが、もちろん、中が濡れることは全くなく、着心地も軽く、快適だった。


説明タグより。
ジッパーは完全防水ではなく、撥水タイプ。完全防水の開け閉めの硬さを考えると、2重フラップと全面ベルクロで保護し下にあるここのファスナーは、撥水で十分だと思われる。



生地はモンベルの「ドライテクニック」。防水透湿素材。
さすがにゴアテックスまではいかないが、リーズナブルなコストで防水と透湿を両立させようとした素材だ。
レインウェアで透湿素材を着るのは初めてなので、北海道の雨でどれくらい快適性を提供してくれるか、楽しみだ。


…ということで、ジャケットのみで10500円。
ちなみにズボンの方は、まだ水漏れしていないものがあるので、継続しようとなった。

この1万円を高いととるか、安いととるか…。
基本性能がかなり高いことは知れたし、また豪雨の中を長時間などでもおそらく大丈夫だと思われる。
機能的にも、質感としても、着心地がいいレインウェアで、しかも、見た目も僕の好みだ。(理想的とまではいかないが)。
後は耐久性だろう。ずぼらな僕は、また酷使してしまうことになるだろうが、どれくらいの耐久性を見せてくれるだろうか。
楽しみである。

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