2021年11月10日

冬の青空(2)

 道道604を引き返して、国道5号線へ。
倶知安方向へ向かって、途中から脇道に逸れた。


羊蹄山の北山麓。初冬の明るい光の中を気持ちよく走って、国道393で峠を越え、赤井川へ。
そのまま393を小樽方向へ走って、朝里へ。

2021/11/06 11:34
朝里のローソンで昼飯を購入。

2021/11/06 11:35

肉まんとあんまん、合わせて270円。飲み物は水筒に入れてきた暑いお湯だ。

峠を下ったら道道1号へ。朝里峠を越えて定山渓方向へ走る。


2021/11/06 12:16

途中、さっぽろ湖の水が日に反射してきれいだった。
ゆきかぜを停めて、ちょっと休憩。
写真を撮った。


2021/11/06 12:16

僕には、さっぽろ湖が出来る前、定山渓から谷あいの道をずっと走って朝里峠を越えた記憶がある。
美しい渓谷だったような気がする。
僕の思い違いか…?と思って調べてみると、定山渓ダムの完成は平成元年。
僕が走った昭和62年、63年は、まださっぽろ湖は生まれていなかった。

記憶違いではなかったのか。

2021/11/06 12:16

もうあの渓谷と、その中を走る川に沿って曲がりくねり、水面より高いところは崖になっていた、あの道を走ることは二度とない。

あんなにリアルだった景色の記憶は、30年以上の時間の中で次第に薄れ、もう事実だったか記憶違いなのかも分からなくなっている。

僕の記憶には、そんなものがたくさんあるだろう。
忘れたことさえ忘れたことが。

2021/11/06 12:17

ダム湖のそばを行く、新しく美しい道道1号線。
そのそばに立つナナカマドはすっかり落葉して、赤い実が枝に残っていた。

ゆきかぜのフロントブレーキはシングルディスクだが、効きが弱いと思ったことは一度もない。
320φのステンレスディスクとブレンボ製キャリパー、手元のマスターシリンダーとレバー。
ブレンボのブレーキシステムは、非常に緩やかな、舐めるようなタッチから、まさに締め上げて「殺速」する強烈な減速まで、非常に幅広く効果を上げる。
レバータッチはストローク型で、握り込んで行って効いてくるタイプ。
だから初期が非常に優しい。
なんと、このモデルにはABSが装備されていない。
(V7Ⅱからは、6速ミッションとABS、トラクションコントロールを装備)
60km以下だと、握りしめるとロックまで持ち込むことは簡単。
100kmを越える速度でも、握力を必要とするが、握り込めば、強烈な減速Gに見舞われる。
リヤブレーキも含めて、ずごくコントロールしやすいブレーキだ。
これだけで、ブレーキが怖くなく、楽しくなるし、そうしてブレーキングを楽しめるから、減速がノルマでなく、喜びになる。ブレーキの腕も上がるし、安全性も次第に上昇する。
ライダーを育てるブレーキシステムだ。

2021/11/06 12:27
定山渓ダムから下りていく道。
向こうの山に陽が当たり、落葉松の茶色とトドマツの緑、落葉した広葉樹の枝の色がきれいだった。

2021/11/06 12:28

もう冬だ。
改めて感じる。
冬の到来。
今年は里の初雪が遅いけれど。
もうすぐ来るだろう。
そしたら冬眠だね、ゆきかぜ。

2021/11/06 12:28

簾舞のいつもの場所。
冬枯れ色の大和、空がきれいだった。

2021/11/06 12:46

緑にも、冬枯れ色にも似あう。
君の白と赤の装い。
妻はポケモンボールみたいだと言った。
そういえば、初めてのバイク、DT50は青だった。GPz400F-Ⅱと、ZZR400は黒。
SRV250は青。GPZ1100も青。そしてゆきかぜの白赤。
バイクがスペック争いで語られ、レプリカが登場してどんどん派手になっていく時代。
僕にはGPz400F-Ⅱの黒ベースが、気取らないスタンダードに見えた。
GPz400F-Ⅱが盗まれて、買ったZZR400は、やはりアンチレプリカだったけれど、僕との相性はよくなかった。馴染めないまま一年後、僕は単独転倒事故を起こしてZZRは廃車。僕は骨折10本、肺が破れて死にかけ、ひと月半、入院して寝たきりになった。
復活のリハビリ単車はSRV250 。これで広島から阿蘇、宮崎、熊本と日帰り(走り詰め)1000kmオーバーのルーリングもできた。青い色が好きだった。
限定解除して買ったGPZ1100も青。30代の殆どと40代のすべてを、GPZと過ごした。
僕は私服も青が多い。青が好きだ。今や車も青だ。

でも、ゆきかぜは白赤。
GPZを下りる時、GPZとは違うバイクにしようと思っていた。結果、水冷4気筒から空冷2気筒。270㎏の重量級から、750㏄としては軽量の190㎏。そして、青色から白赤へ。

ゆきかぜの気に入っている所は、その外見で周囲を威圧しないところ。
すごい、というよりは、「かわいい」とか、「きれい」。
そしてその実、全力を出せば、現実的な域なら、相当に運動能力は高い。
街中のダッシュ、山間のワインディング、1車線の狭い道。そんなに荒れていない林道。
どんなところでも、不足を感じない実力。
そして高い操作性。
日本車のような、高い安心感は正直言ってない。
べつにどこが壊れるわけでもないし、走行不能になったこともない。
雨も平気だ。
でも、気が抜けない。必ず、意識をいくぶんかバイクに向けていなくてはならない。
それは、8時間を越えるライディングでは、疲労がかさんでくることを意味する。

60歳を越えて、3日で2000km走るとか、一日14時間以上走るとか、
そういう長距離、長時間のロングライドには向かない。

セッションを楽しみ、ライディングを楽しみ、一日400~500kmくらいで走るのがちょうどいいバイクだ。

ライクライフもちょうど仕事や家庭の事情で50代はあまりロングに出られなくなり、しれでも時折日帰り600km超を走ったりしたが、いつもは休日に300kmくらいを走る、ワンデイツ―リングが主となった。

ちょうど、向いていたのかもしれない。

小さな車体は、乗り出すのに気楽に跨れる。さっと走り出せる。
ツーリングの途中でもさっと止まって、休憩したり写真を撮ったりして、またさっと走り出せる。
そしてUターンがとてもしやすい。
それらは、僕にとって、本当にありがたく、走りの中でやりたいことを、楽しくやらせてくれた。

2021/11/06 12:47

もうすぐ、今シーズンも終わる。
今年も無事故、無転倒で済みそうだ。
そういえば、ゆきかぜは買った2013年に立ちごけを2回してしまったが、それ以降、転倒も立ちごけも一度もしていない。
願わくばこのまま、この先無事故、無転倒で行きたいものだ。

冬の日は低く、木の影が道を横切ってゆきかぜまで届いている。
さあ、あと少し。
今年の旅も、もう少しだ。
気を付けて帰ろう。ゆきかぜ。(完)



2 件のコメント:

  1. 一日4・500kmくらいが丁度良いですね。
    キャンプツーリングでも宿利用でもこのくらいがベストです。

    晩秋の道は少し淋しいですが、キリッとした空気はこの季節だけのモノ。意外に虫もいないので快適なんです。防寒に対処出来れば、こんな季節でも走れる事が嬉しいよね。

    400ではトルクが無いし、1000クラスでは重い。中間排気量が一番使い易いかも。
    それに、バイクがドンドン高額になっていくのにも疑問なんです。
    新車は今や150万に到達しているし、BMWやハーレーは軽く200万越え。グッチは外車でもリーズナブルかもしれないね。

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    1. いちさん、こんにちは。

      広島県に住んでいた頃、真冬でもツーリングできて、冬のツーリングも好きでした。
      北海道は5か月は走れないので、その部分はせつない感じがします。

      バイクはどんどん高くなっている印象ですね。
      電子制御が進み、そちらもあるでしょうし、
      新車を買える(売れる)店も、絞り込まれて、
      バイクの買い方、売り方、メンテナンスのあり方なども
      電子制御進化、様々な部分の電脳化によって、変わりつつありますね。

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