2022年5月20日

5月の風(2)

国道37号線を長万部まで。
豊浦インターで高速に乗らなかったのは、その先、高速が少し内陸に迂回しているから。
高速代を少しでも減らすため、時間効率に大差がでないなら、下道を行こう。

礼文華峠を越え、静狩峠を越える。
礼文華峠は標高293m、1331mの長さの礼文華トンネルで越えていく。
礼文華の語源はアイヌ語で「レブンケップ」(repun-ke-p、沖へ流れ出るところ)の意味らしい。
海から断崖絶壁で、かつては猿留山道、雷電山道とともに礼文華山道は「蝦夷地の3大難所」の1つとされていたそうだ。

静狩峠はラジオの道路交通情報でもよく聞く峠。
標高は238m。海から直線で2㎞も離れていない峠なのだが、太平洋側と日本海側の分水嶺になっているそうだ。豊浦側はなだらかで、トンネルを越えて長万部側は急峻な片峠だ。
静狩トンネルの長さは400m。
静狩の語源は、アイヌ語の「シツカリ」(行き止まり)。
峠を越えると、急峻な山の斜面の下に、長万部の海岸平野が広がっている。

ここから長万部まで、海沿いの国道を行けばいいのだが、裏道がある。
原野と山の境界線、海からちょっと遠い所を走る、原野縦貫の道だ。
交通量もなく、信号もない。
時々、家や畑、工場があるので、事故しないように、迷惑にならないように、運転には気を付ける。

長万部から、高速に乗った。
高速は、時間を稼ぐために乗る。
八雲PAで休憩して、大沼公園まで走って、降りた。

そこから城岱スカイラインを走って、函館方向へ。


2022/5/17 11:40 城岱スカイライン展望

函館も、海岸の平野から山がぐっと立ち上がる地形。
気が付くと、昼が近い。
朝7時に出たから、昼で折り返して、5時間。帰宅は夕方5時。
いつも、午前中に帰途についている僕としては、かなり後ろにずれた感覚だ。

城岱スカイラインを下りて、函館市街地に向かわず、国道278のバイパスを函館空港方面へ。
空港のひとつ北の裏道を走って、汐泊川の橋を渡ったら海へ向かい、ファミリーマート古川町店でお昼を買って、海を長めながら食べた。
もう12時をかなり回っている。

国道278を、東へ走る。


2022/5/17 12:49

しばらく走ると、津軽海峡の一番狭い地点を通過した。
青森県の下北半島の北端、大間崎との距離が17.5㎞だそうだ。
たしかに、海の向こうに、大きく半島の山々が見えている。
頻繁に大型船が通っているのも見えた。

276をさらに走る。
そう、今日は恵山を見るつもり。
久しぶりに、はっきりした目的地をめざしてのツーリングだ。

途中、長いトンネルを通過したら、交差点で狭い旧道が伸びているのが見えた。
方向としては来た道を帰る方向。
時間はもう、13時になろうとしている。
かなり後ろに押している。

どうしようか…。


2022/5/17 13:08

そう、そんなに長い距離じゃないようだし、旧道は大好き。狭い道も。
行ってみよう、と色気を出した。

ここは函館市、大澗(おおま)。
道は狭くても道道41号線。

街を抜けるとさらに狭い道が海岸の崖下を走っていた。

なんでだろう。

こういう道は、本当に落ち着く。


2022/5/17 13:09

途中で停まって、海を眺めた。

走りながら動画を録っていた。
(短くYouTubeに乗せたので、よろしければ、ご覧ください。)

昭和2年に開通した、素掘りのトンネルが7本。
難工事の末に開通した道。
北海道には、いたるところにそんな道がある。

今日も今までだけで、難所、中山峠、礼文華峠を越えてきた。
ここ、日浦洞門も、また記憶に加えておこう。

さあ、恵山へ。
だいぶ時間が押している。
いつもと違うツーリング、若い頃のツーリングみたいになってきた。
(つづく)

0 件のコメント:

コメントを投稿