2013年12月30日

雪の朝、子どもたちは。





年も押し迫った12月30日。
我が家の近辺では、今朝からまた雪が降り始めた。
山の木々も、すっかり雪化粧。

道路にも雪が積もり、路面は見る見る雪に覆われて車の轍や足跡が消えていく。
静かな住宅街。
時折車が通ると、その車の跡だけが、轍になって新雪の深さを教えてくれる。

我が家の玄関と車庫前を除雪して、ついでに除雪車が跳ねて行った雪の山で狭くなった道幅を少しだけ広げてみる。
札幌市は毎年除雪費用に100億円以上を支出する。一日1億円が除雪にかかる計算だ。
どか雪の年や、積雪期が長い年は、除雪費は跳ね上がっていく。
除雪車は市の委託で国道やメインの通りだけでなく、市道にも来てくれる。それはたいてい、深夜である。我が家の通りに来たのは昨日の午前3時だった。
我が家の近くの市道の場合、除雪車は雪を跳ね上げて車一台が通れるスペースを確保する。
夏の間、片側1車線、交互で2車線あった道路は、道幅が半分になるのである。
今年はまだ本格的な降雪期にかかっていないため、除雪車の跳ね上げた雪山はそうれほど高くない。

さて、月曜日とはいえ、年末休みの多い今日、午前も10時過ぎくらいから動き出す家庭も多いようだ。
子どもたちが道路に駆けだしてきた。
親と一緒に家の前の除雪をする子どもたち。
除雪が終わると、そのまま道路で遊びだした。


ひとりの子は雪山に横穴を掘り出して、「かまくら」みたいにしようとしている。
そうしていたら、坂道で一人が転んでそのまますべっていった。
すると…。

 
 



たちまち、道路を滑り台と化して、子どもたちが尻すべりで遊びだした。
傾斜がきつい我が家の近辺は、よくすべる。
ケタケタと笑いながら、子どもたちは尻すべりに興じる。

この住宅街は、道が行き止まりになっていて、通り過ぎる車は入ってこない。
また、こんな雪の日は、急な坂道の上にあるこの場所まで、普通の車は滑ってしまってなかなか登ってこれない。

この近所の子どもたちは、道路でよく遊ぶ。
もちろん、車が急に来たりしない(地形的、道路レイアウト的にできない)状況だから可能なことだが、大人たちも子どもが道で遊んでいても叱らない。
ここで遊んだからと言って、他の道で遊んだりしないのは、この地域の子どもたちにとってはあたりまえのことなのだ。
もちろん、どこかで、必ず大人たちの目が、子どもを見守っている。親も表に出ているし、近所の目もある。車が来れば、遠くから見つけた大人が子どもたちに声を掛ける。
でも、そうでもない限り、子どもたちは遠くから見守られていて遊びは子どもたちが勝手にやっていく。飽きればやめるし、雪合戦になることもあれば、雪だるまを作ることもあれば、そのまま各自の家に帰るときもある。

秋には道端の大きな栗の木から実を集めていた。
道路に落書きの大きな絵をかいていたりもする。
親子のキャッチボールも道端でよく見かける。

元気に育て。

そんなまなざしが、あふれている。






二階から見下ろす、我が家のヤマボウシ。
この樹も8年。大きくなった。来年も葉を茂らせ、花を咲かせ、実をつけてほしいと思う。
明日は二十歳になった我が家の子どもが、里帰りしてくる。
本当に年も押し迫ったのだと、仕事の手を休め、思う。

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