2021年10月17日

秋の輝き(2)

2021/10/13 7:49

千望峠から道道581、道道70を走って北上。途中何度か100m先も見えない濃霧の中を走る。
いつもなら道道70から道道580にチェンジしてさらに北上するのだが、今日はそのまま道道70から国道237へ出た。
国道を北上して、美瑛町のローソンに。ここで朝食を買う。
緊急事態宣言も終結し、移動自粛もなくなっている。
しかし、マスク、消毒用のアルコールウェットティッシュは必携。
買ってきた朝食を、ちょうど日向になっていて人目のつかないローソンの裏手で、これもいつものことで申し訳ないのだが、行儀悪いながら地べたに腰を下ろしていただく。

食べたのはセブンイレブンでいうと「ブリトー」にあたるものの、「たっぷりチーズのマルゲリータ」と「ビーフカレーまん」そしてホットの「コーヒーS」。

まだ、気温が低い。
今日は平日で、出勤前、出勤途中に寄る人は、7時ごろや、もう少し後が多く、この8時ちょっと前は、学生さんを除くとあまり客が押し寄せない時間らしい。このローソンは、高校生の通学ルートにはなっていないらしく、学生さんもいなかった。

国道側から店舗で隔てられ、ただ朝日を浴びて、ゆっくり朝食にする。
こういう風情のない、特に名物でもない、ゆっくりといっても、10分以内に終わってしまうあわただしい旅のめし、というか、栄養補給の時間が、好きだ。

路上にいる感覚のまま、栄養補給をし、地図を眺めて次の行先を考える。
時間と、天候と、疲労度合で、その場で決める、これからの予定。
そういう気まぐれツーリングを、22歳の頃からずっと一人で続けてきた。

仲間と走るセッションは、また別の楽しさがある。
しかし、一人のさすらいツーリングは、他では得られない自由の感覚がある。

寒い空気に、陽射しが心地よい。
真冬並みの防寒着で来たが、身体の芯が少し冷えてきている。
暖かい食べ物で、中から暖めよう。

熱いコーヒーが喉から胃へ下りていく感覚を楽しむ。

コーヒーは、ホントは身体を冷やすし、利尿作用がある飲み物だ。
だから寒い日のツーリングには、向いていない。
でも、芳香のリラックス効果や、穏やかなカフェインの覚醒作用、砂糖を入れれば、得られるカロリー(熱量)で、まあ、悪くもない。

少しゆっくりしてから、走り出すことにした。

美瑛の丘。

秋の輝きの中を走ろう。
今日は五稜の丘の方へ行ってみたい。

国道を少し走って、ケンとメリーの木方向へ向かい、一度丘を通過して、国道452へ出る。
国道452を五稜小学校方向へ走って、五稜神社のところから丘へと上がっていく。


2021/10/13 8:17
しばらく走ると、丘や美瑛の盆地を挟み、向こう側に広がる丘陵地帯の彼方に、大雪山系が望める場所へ来る。

森の中から出ると、急に開けるこの風景は、この後の方がいい景色だと知っていても、やはり毎回止まってしまう。


2021/10/13 8:18

でも、ゆきかぜ、君とここへ来るのは、9年の付き合いの中で2回目か。
その前は、GPZ1100と来ていたんだった。

「昔の彼女と来たところなんか、連れて行かないで。」
「あの思い出の場所だけは、あの人連れてなんか行かないで。」

なんか、そんな歌詞があったような気がする。

でも、僕の中で、GPZくんと過ごした、33歳から51歳までの思い出は、薄れて行くことはあっても、消えることはない。
僕が意識していない時でも、僕の走りには、DT50の走り、GPz400F-Ⅱの走り、ZZR400の走り、SRV250の走り、そしてGPZ1100の走りが、残っている。息づいている。
決して消えることはない。
なぜなら、僕はその時その時、走ることで生きて来たからだ。


2021/10/13 8:19

君とのシーズンの中で、僕は今までのすべてのシーズンを、再び走っている。
僕も意識できないところで。
それが、僕の走りだ。
それが、君と付き合うということだ。

ゆきかぜ。

2021/10/13 8:32

陽が高く上り、美瑛の谷を包む霧が消えていく。

秋晴れの一日。

輝く農地。
虫はもう少ない。
冷気が、虫の冬支度を急がせている。

僕らのシーズンももう少しだ。




2021/10/13 8:42
少し走る。
炉辺に針葉樹が一本立ち、よこに五稜の丘の看板が小さく建てられている。
ここがグーグルマップだと、「五稜の丘」とマークされている場所だ。

秋も深まり、平日の朝8時半過ぎ。
観光客は僕一人。
他は誰もいない。
土地の人も、誰も通らない。
静かな中、陽がゆっくりと、ゆっくりと、上っていき、木の影を少しずつ動かしていく。


2021/10/13 8:52

そこから100m。

たぶん、これから人が来て、刈り入れ作業の仕上げをするのだろう。
停めてある赤白のマシンは、クボタの豆・麦・雑穀収穫用コンバイン『エアロスターGP ARH430』
青い方は、ニューホランド日本の『NEW HOLLAND T4』

働く車は、いつも美しい。


2021/10/13 8:50

こんな風景のなか、僕ら以外、誰もいない。

見渡す限り、「農」の風景だ。

これだけでも、今日来てよかった。

それにしてもゆきかぜ。
君、働く二人に、負けていないぜ。

(つづく)

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