2022年2月12日

吉村誠也氏に学ぶ「自分と愛車のリスク回避術36か条」23~25

 吉村誠也氏に学ぶ「自分と愛車のリスク回避術36か条」今回は、ワインディングラン。

【23 山道峠道】左コーナーは右より危険 攻めるのは自殺行為
【24 山道峠道】交通状況を見て 路面の状況を予測せよ
【25 山道峠道】無謀な対向車の存在を 当然と考えて走るべし
です。

【23 山道峠道】左コーナーは右より危険 攻めるのは自殺行為

右コーナーが苦手で左の方が好きというライダーは多いものですが、吉村氏は、
「右コーナーは対向車線1本分とはいえ、手前に見通しの利く空間があるのに対し、左コーナーは完全ブランドが多い。/そこに突っ込んでいくのは自殺行為だ。」と言っています。
「大型車が道をふさいで止まっていても避けられるかどうかを基準に、自分の走りを見直すべし」と。

この内容は、まさにその通りですね。どこまでなら大丈夫か、は、判断が難しい。ついつい経験から、「今までずっとこれで安全だったから大丈夫」と思ってしまうものですが、
今までなんともなかったとか回避できたというのはただの幸運で、次も幸運に恵まれるという保証はどこにもない」と吉村氏は言っています。
内容よりも、この発想こそが、吉村氏の本質というか、真骨頂だと思います。


【24 山道峠道】交通状況を見て 路面の状況を予測せよ

この項目は、市街地と違う「山」道ならではの安全走行上の情報をしっかりとらえようというものです。
吉村氏があげているのは、
 不意の湧水/凍結/落ち葉/砂などで、ブラインドコーナーの向こうにそれがあっても無事に通過できる走りをしなければならないとしています。
その情報をつかむためのものとして、
 路面の色/轍の存在/側溝の水位や漂流物/対向車の濡れ具合やワイパーの使用/落としていった雪の塊
等を上げています。

「山道を走りながら側溝の水位まで見なければならないのか!?」と思うかもしれませんが、いつでも欠かさずに見ておけと言うわけではなく、全体を漠然を眺めながらも、そういう兆候があったときに、意識がピッとそこへ行く、そういう走り、目配り、そういうのが大事だと言っているのでしょう。

これも経験がものを言う範囲ですが、何より大きいのは、経験を知識にフィードバックしようとする姿勢です。

実際、私の好きな田舎道や農道などでは、ブラインドコーナーを抜けたら、いきなりトラクターの落としていった土が路面を覆っているなんてことは、しょっちゅうです。

警戒すること、予測することで、転倒・事故回避できることは、多々あります。


【25 山道峠道】無謀な対向車の存在を 当然と考えて走るべし

この項目に関しては全文を引用します。(傍線部は私です。)
 道交法をはじめとする法令には、性善説に立っているかに見えるところがあるが、現実の道路は違反者だらけ/無理無茶無謀運転だらけである。
 その一つの典型が、山道/峠道などの屈曲路だ。彼らにとって道路の中央線は、単なる目安に過ぎず、越えることに無頓着な運転者が多い。
 だから山道/峠道では、対向車がセンターラインを越えて〝来るかもしれない”ではなく、〝来るに違いない”と考え、右コーナーのイン側や左コーナーのアウト側を避けたライン取りが望ましい。
 よく、スパイ映画などで「誰も信じてはならぬ」などと言いますが、公道上でも、「信じる」ことは、生き延びる上で非常に重要です。しかし同時に、「信じない」というより、「勝手な願望で相手の行動を予測・決めつけない」ことが大事になります。

 無謀運転する人というのは、「自分は違反して無謀な運転をするけれども、それを見ている周りの人は皆、自分を避け、安全を優先して自分の無謀運転を通用させてくれるだろう」と思っている人です。
 つまり、自分だけはマナー違反をするが、自分以外は皆マナーを守ってくれることを期待している人です。
 どれだけ甘ったれた他力本願な姿勢か、お分かりかと思います。もう一人、自分みたいなやつがそこにいたら、もう破綻する考え方です。

公道を走るとき、私たちは、この「信じる」ということと、「疑う(=警戒する)」ということの両極の間で、瞬時にどちらかを判断、選択しながら走ることをやっています。

私が空いた道み、観光客が多い道や多い時間帯をできるだけ避けるのは、無謀運転をする人との遭遇をできるだけ回避したいからでもあります。

完全によけきることはできませんが、そういう人たちに遭う確率を、少しでも下げるようなルート、時間帯で走るように、私はしています。

バイカーが多い時間帯に、バイカーの多いルートを走ることをできるだけ避けたり、バイカーの多く集まっているようなS.A.やP.A.をなるべく避けるのも、危険回避のためでもあり、マナーが悪くて態度だけ横柄な「集団」との接触を避けて、できるだけバイクが嫌いにならないようにするためでもあります。

半分くらいは、気持ちのいい人たちなんですけど……。

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