吉村誠也氏に学ぶ「自分と愛車のリスク回避術36か条」
【20 定速巡航】小排気量の若手諸君も車線の中ほどを堂々と
【21 定速巡航】前車の車種によって走り方を変えよう
【22 定速巡航】後車の動きに気を配りい必要があれば牽制する
です。
ではいきましょう。
【20 定速巡航】小排気量の若手諸君も車線の中ほどを堂々と
これは私の考えるに、小排気量だからと遠慮して車線の左端を走っていると、幅寄せ気味に車が追い抜いて来たり、前が詰まっている時は、そのまま並走して位置を取り上げてしまい、後ろに下がらざるを得なくなったりとか、とかく、悪意のある4輪の標的にされやすいからだと思っています。
吉村氏は、その時の4輪の行動を、ドライバー視線で語っています。
後車の運転者にとって、斜め方向のあなたとの車間距離の調整はわずらわしく、適正車間にすればしたで、今度はあなたの前方に見える車との間隔が必要以上に長いように錯覚する。そしてイライラがつのり、無理な追い越しや割り込みを誘発する
そう、4輪の悪意ある行為は、無意識に「誘発されたもの」として発現するのだというのです。
ここで、でも、正しいのは自分です。というのは、ナイーブにすぎます。
ルールは安全のためにあるのです。綜合的に安全度が増す行動をすることが「正しい」。
これも一概に言えないことですが、周囲の状況をよく見、感じて、もっとも安全な行動をすべきです。
「正しいことは正しい」。YES.
しかし、「正しいことをしよう」と「正しいことをしていればいい」というのとは、
まるで違うことです。
吉村氏はこう続けています。
「流れよりも遅く走る場合は左に寄って後車に進路を譲る必要があるが、流れに乗って走るのであれば、もっと車線の中央に寄って走ろう。」
端が危ないなら、のろのろと車線中央を走っていればいい、というものでもない。
自分自身の判断をどうするか、それが一刻一刻問われているのが、公道です。
【21 定速巡航】前車の車種によって走り方を変えよう
これは吉村氏によると、前者の車の背の高さ、大きさにより、前の見方が変わるから、というものです。
乗車姿勢が立ったバイクだと、セダンタイプの車の場合は、屋根越しに前が見える場合があるが、ワンボックスなどだと、前が見えないので、交通状況を把握しにくくなる。そこで、
① より車間距離を広げる
➁ 走行ラインを左または右にずらして前方を見やすくする
③ 機会を見つけて前に出る。
など、臨機応変に対応することを提案しています。
これは、実際の走行時のことを考えると、【14 街中走行】前車の突然の異常動作に常に即応できる態勢で、の項目と重なることも多いように思います。
上の①~③は、なんとなくやっている人も多いのではないでしょうか。
時折、トラックやワンボックスなどの後ろにビダっとついて延々走るバイクの人を見ると、大丈夫かと思ってしまいますが…よけいなお世話かもしれませんね。
【22 定速巡航】後車の動きに気を配りい必要があれば牽制する
これは後ろを走る相手に自分の存在をアピールしておこうというものです。
吉村氏は「一瞬振り向く」ことで存在に気付いていることをアピールするとか、両足をステップから外してだらりとしてみるとか、とにかく動きで相手にアピール、気づかず、または無視してのほほんと走っているわけじゃないことをアピールすることで、後ろの車に注意を促すということですね。
私の場合、基本的には、後ろの車が変な雰囲気をだしていたら、とにかく長い時間側にいないようにします。大抵のばあい、変な雰囲気の車はやや乱暴気味に前へ前へと来るタイプが多いので、相手が追いつくタイミングで待たせずに、進路を譲って前へ出してやります。
追い越させるタイミングというのも、難しいものですが、安全に、早く、追い越させることが何よりのポイントです。
これは前方の様子と、後方から来る相手の運動性能、力量も測って仕組まなければなりません。実は追い越しよりも難易度が高いスキルです。
雰囲気が悪いのに迫ってこられて、譲るスペースもあまりない場合、1分以内、できれば30秒以内に、左ウィンカーを出して減速、停止してしまうのがいいです。
遭遇して30秒以内であれば、しつこく狙い続けることはせずに先に行ってしまうことがほとんどです。
これが、こちらが正しくても、相手にフタをして先に行かせない嫌がらせをしたと思いこまれると、怒りと憎しみでしつこく嫌がらせをしてくるようになることもあります。
もちろん、後ろから迫ってくる車がいつも邪悪な雰囲気を出しているわけではなく、むしろ、稀で、飛ばしてはいるけれども、ちゃんと安全に意識を払っている人も多いです。
そういう人にも安全に道を譲れれば、お互いにマイペースで走っていけるわけで、これはとても気持ちのいい追い越し、追い越されの共同作業になります。
一瞬ですが、一種の連帯感、信頼感を得ることが出来る。そういうのも、公道ライディングの楽しみの一つではありますね。
さて、次回は、山道・峠道です。
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