2013年11月4日

小春日(1)札幌、大通




2013/11/4 9:22  札幌市厚別区 道端にクローバーの花が一輪咲いていた。

3連休の最終日、一昨日昨日と会議が終わり、今日は職場へ休日出勤の予定だったが、急遽、取りやめになった。それは、「最近、全然休んでないだろう」という同僚からの僕への気遣いによる休日のプレゼント。
もちろん、それならそれで、家ですべきデスクワークは山積しているが、天気予報は今日だけ晴れ。
今日は小春日和になるという。

いくしかあるまい。

実は例によって昨日までの疲れか、頭が痛いのだが、無理しない範囲で走りに行くことにした。
同僚に感謝しつつ、朝食を終えて出発準備をする。

前後の空気圧を計ると、前2,3kg、後ろ2,4kgに減っていた。
前後とも2.6kgにする。
(この空気圧はV7の使用説明書(USE+MAINTENANSE BOOK)によると、二人乗り時の指定だが、僕にはこれが一人乗りでもちょうどいい感じだ)
ハンドリングが自然になり、跳ねたりもしない。
落とした方がグリップ感が増すという人もいるが、僕の場合はそうは感じない。
空気圧を落とした時のなんとも言えない腰砕けの感じの方が嫌いで、限界時のグリップも落としすぎるとかえって低いと思う。もちろん、入れすぎはよくないが、適正値の範囲で、自分の好みの空気圧を探すのもいいと思う。

我が家にある自転車用の空気入れで、前後に空気を入れ、しっかり防寒用に着替えたら出発だ。

どこに行こうか、決めないままに家を出た。
いつもならバイクで走る日は早起きして、日の出を路上で迎えるようにする。
その気持ちよさは捨てがたい。
でも今日はもう朝8時を回っているし、体はだるく、頭は痛く、明日からはまた、怒涛の休みなし勤務が連続で待っている。
無理はできないのだ。
行きたいところはたくさんあるが、近場をくるりと回って帰ることにしよう。

それにしても、バイクで走り出すこの気持ちよさは、本当に捨て難い。
エンジンの息吹き、風の感触、流れる風景。
街中でさえも、楽しい。
ああ、帰ってきた。
毎回のようにそう思うのだ。

2013/11/4 8:42 札幌市中央区大通

 もう、秋も終わる。
今週の半ばには札幌など低地でも雪が降ることが予想されている。
山の紅葉ももう、殆ど終わって、枯葉は赤や黄色から、病葉(わくらば)色へと移っている。

ふと、札幌市の中心地、大通りに寄ろうと思いついた。
一昨日、昨日と会議があったところのすぐ近く。
まだ紅葉が残っていた。

ゆきかぜと大通りに行くのは初めてだ。

新しいオイル、IPONE『RoadTwin』が入ったMOTO GUZZI V7Special(ゆきかぜ号)は、振動が丸くなり、低回転域での鼓動がさらに気持ちよくなっている。

直線でも、流しても楽しい。
走りたがるV7の御転婆な性格はそのままに、流す方向にも気持ちよさが広がって、大人のレディみたいになってきた。

馴らしが進み、オイルを換えて、だんだん僕の望む方向に、近づいてきたような気がする。
…と同時に、僕自身がゆきかぜに馴れ、馴らされて、感覚を変えつつあるのかもしれない。
そう、片方が一方的に相手に合わせるだけなんて、本当の出会いでもコミュニケーションでもない。


(同上)


大通りの紅葉は、最後の輝きを見せていた。
少しの風に、葉が舞う。
風が止むと、降りしきる葉も、止み、でも時折、一枚、また一枚と、静かに枝を離れて地面に舞い落ちてくる。


ゆきかぜの気温計を見ると、7℃。
確か今日の札幌の最低気温は4、7℃だった。
陽が射して、今日は小春日。

秋が終わる。


(同上)
さて、どこに行こうか。
南は晴れだが時々通り雨が降るそうだ。
冬の初めの時雨(しぐれ)だ。

雨具はしっかり用意してあるが、できれば降られたくない。

ちょっとだけ、東へ、足を延ばすとしよう。
陽だまりに停め、少し写真を撮った。
その間に、日に当たったシートが、ほんのり暖かくなっていた。

ちょっとだけ、走ろうな、ゆきかぜ。(つづく)

2 件のコメント:

  1. 夏に拝見したあの木々も、鮮やかな赤や黄色。
    素晴らしい景色を、いまの時期は演出してるのですね!

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    1. tkjさん、こんにちは。
      やっとやってきた休みの日、札幌近郊の里をふらふらと走ってみました。
      日中は気温も14度まで上がり、小春日和の一日でした。
      またまたダートも走っちゃってますが、それは続きの記事で。

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