2015年10月3日

9月の美瑛、ちょっとだけ。(1)

シルバーウィークと言われた今年9月の5連休。
それが開けて、木、金と仕事をしたら、土日は休み。
だが、例によって、この土日も休めるのは一日のみ。
走ろうと決めていたのに、体調が悪くて、出発をためらっている。
最近はこんなことばかりだ。
でも、今日は紅葉を見に行くつもりだ。
天気予報では明日は雨。今日だけ、日中少し晴れ間の予報。
明日の雨は仕事にいいじゃないか。とりあえず、今日行こう。


2015/9/26 8:04
家を出たのは、8時前だった。
ああ、遅すぎる。道が混むし、前ヘは進めない。
高速道路を使うことにした。
出費は痛いけれど、今日は時間を買う。

2015/9/26 8:16
札幌市街地を北側に迂回しながら抜けていく有料高速道、札樽(さっそん)道。そう、名前の通り、札幌市と小樽市をつないでいる道路だ。
市内区間は均一料金、自動二輪は310円。

2015/9/26 8:53
道央道にチェンジする。
曇天の下、先をいそぐ。
今日は滝川まで高速だ。
ゆきかぜ(MOTOGUZZI V7 Special 2013)は約4,000rpmで時速100km。
90度Vツインは理論上一次振動はなく、歴代モトグッツィは回すほどに無振動になると言われていたが、ゆきかぜは回しても振動はなくならない。
50psしかないと言っても、100km/h巡航はパワーに余裕が十分あり、開ければその分車体を前に押し出して加速していく実感が得られ、戻せばおだやかに、確実に減速していく。
その手ごたえが楽しいので、高速道路の巡航でさえも、楽しさを感じることができる。
ただ、法的に問題のある速度での巡航も許容するが、それを長時間続けると、手の振動でしびれがくることもあるらしい。
今日は淡々と、距離と時間を稼ぐ。

体調が思わしくなく、ケアをしながら行きたい。時々、前後左右の安全を確認して、ステップの上に立ち上がったり、足を片方ずつステップから外して屈伸したりする。

すると、足を外して伸ばした途端に、走行風を強く感じて足を後ろに強く押され、驚いた。
この左右に突き出したシリンダーが、足全体や膝への走行風をかなり防いでいたのだ。

だからあとスクリーンを装着すれば、フルカウル並みの防風性が発揮されるのではないだろうか。
今日はタンクバッグをつけているから腹に風は直撃しないが、腹に風があたるかどうかは、意外と長時間の走行では効いてくる要素でもあるのだ。

2015/9/26 9:38
さて、滝川でインターを下り、国道38号線を車の流れに乗って東へ走り、赤平をバイパスで通過して、茂尻のところからは道道224号を行った。地元の車が抜け道として使うが、それでもR38に比べれば空いていて流れもいい。
途中で道道4号線になり、そのまま芦別へ。やがてR38に合流する。
芦別の道の駅「スタープラザ芦別」の隣にあるコンビニで休憩をとった。

今日もフルフェイスのヘルメットにクシタニカントリージーンズライド、でも上着は、クシタニのプレセプトジャケット。厚手のコットンのジャケットだ。プロテクターを胸、脊椎、肩、ひじにつけて、強度を確保。それでも革ジャンより相当に軽い。

今日は少し軽めで行きたかったのだ。

休憩を終えて走り出す。
今度はR38から、国道452号線へ、途中から道道978号線へ入るが、この道が途中までは広いのだが、あるところから1車線の酷道になる。
所々ダートも混じり、道にはぬれ落ち葉が積もっていたり、砂が横切っていたりして、なかなか気をつけなければならない道だった。

それから道道70号線へ。
峠越えして上富良野へ入ろうというわけだ。


2015/9/26 10:06
この70号線も、途中までは広々としているが、峠はダート、というか砂利道である。



2015/9/26 10:25
このあたりはダートと言っても走りやすい。
工事用のダンプが時々走るのと、対向車がたまに来るので、意外と交通量はある道だ。



2015/9/26 10:28

じゃりが深くなってきた。
でもまだこのあたりはいい。ダートなのに走行しながら写真が撮れているくらいだ。
その先は、道がタイヤで掘れてウォッシュボード状になっているところや、深砂利で足を掬われそうになるところなどが、次々に現れては通過していく感じで、それでもまあ、走りやすい方のダートだと思うのだが、11kmのダート道は、ゆきかぜにとってはちょっと疲れるし、砂埃で汚れるし、あまりご機嫌でなかった道かもしれなかった。

ごめんね、ゆきかぜ。


2015/9/26 10:48(写真をクリックするとちょっとだけ大きくなります。元のページに戻るでこの頁に戻ってください。)
峠を越え、道道581にチェンジすると、道はやがて千望峠を越える。
名の通り、上富良野から富良野方面の平野が見下ろせ、向こうには十勝岳山系の山々が見えるという、いい景色の峠だ。
秋が少しずつ、深まっている。
丘の風景が美しかった。

そこから上富良野の街並みを抜け、道道291号線で十勝岳の裾野を駆け上がって行く。
路面もよく、気持ちのいい快走路だ。


2015/9/26 11:14(写真をクリックするとちょっとだけ大きくなります。元のページに戻るでこの頁に戻ってください。)
十勝岳温泉の近くまで登ってくると、山が紅葉していた。9月29日に大雪山山系旭岳の冠雪が確認されたが、この日は9月26日。冠雪はまだの時期。
雲の切れ間から陽が射して、色づいた木々が輝いていた。

2015/9/26 11:22(写真をクリックするとちょっとだけ大きくなります。元のページに戻るでこの頁に戻ってください。)
十勝岳温泉に着いた。
やはり高い。
上富良野が見下ろせている。

2015/9/26 11:24(写真をクリックするとちょっとだけ大きくなります。元のページに戻るでこの頁に戻ってください。)
十勝岳の登山口からは、山の紅葉が望めた。
いろんな木々はそれぞれのタイミングでいろいろに紅葉、黄葉するため、全山真っ赤とはならない。
この多色多彩の風景が北海道の紅葉の特徴だ。

たくさんの人が来て、写真を撮ったり、昼ご飯を食べたりしていた。
駐車場もいっぱいだった。

十勝岳温泉から、白金温泉郷へ、道道966号を行く。
2015/9/26 11:24
途中、ちらっと山頂が見えたが、美瑛岳なのか、何なのか、山登りしない僕にはわからない。
それにしても、これは風景写真じゃなくて、ゆきかぜの写真だよなあ…。

2015/9/26 11:56
白金温泉を過ぎ、今度は美瑛方向へ山を下って行く。
僕らライダーには、30年以上前からこのあたりにある青い池は有名だった。
最近、一気に人気スポットになったようだが、今日は久しぶりにふらっと寄って行こうかな、でも場所、忘れちゃったな…と、思っていたら、「青い池」の大きな標識、看板に広い駐車場ができて、観光バスが何台も並んで停まっていた。
ああ…これは苦手な場面だ。訪問は別の機会にしよう。

紅葉も見られたし、ちょっと疲れたが、美瑛の丘の一部だけでも通りがてら見て帰ろう…。
そう考えながら、道道966を美瑛方向へ下って行く。
(つづく)

2 件のコメント:

  1. また素晴らしい道道の情報をありがとうございます。自分は富良野方面へのアクセスは国道452号から道道135号くらいしか思いつかなかったのでこんなルートもあったのかと驚きました。今シーズン最後のツーリング予定が吹上温泉の予定ですので参考にさせていただきます。青い池はすっかり観光地化してしまい2、3年前に行った時も雪の残っている時期でしたがかなりの人でしたがバスはいなかったです。

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    1. 緒崎さん、こんにちは。
      道道70号は昭和の頃に通ったことがあったのですが、ほぼ30年ぶりに通りました。
      林業のトラックや、道の拡幅、舗装化のダンプトラックが富良野側を走っています。
      ウォッシュボード化した部分は走りにくいですが、それ以外は道北スーパー林道よりも走りやすいと思います。
      (距離も短いですし)
      寒くなってきましたね。シーズンの残り少なさを、感じる時期になりました。

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