2015年10月12日

朝里、張碓、雨の合間に。

3連休も最終日。
北海道は10月に入って台風並みの低気圧に2度見舞われ、この週末は初日、晴天だったものの、昨日今日は雨の予報。

今日の午前中だけ、時間が開いたので、ぱっと走ってきた。
朝里(毛無峠)から赤井川村へ、雨にUターンして、帰りに張碓(はりうす)にちょっと立ち寄った。
120kmくらいのちょっと走り。


出発は8時。
気温は12℃。
防寒の下着を着て、カワサキの防寒ジャケットの上に防寒防水のロングジャケットを着、下はタイツの上にジーパンをはき、その上にスキーズボンをはいた。
もう、真冬用の装備だが、身体を冷やしたくないので、今日はこれで。

国道5号の札幌、小樽間はいつも混んでいるが、まずい時間帯を走らなければ、そう渋滞で動かないということもない。
今日も、信号が連なる札幌市手稲区のあたりはビッチリだったが、小樽市に入ると流れが速くなった。
わりと平気で、「おいおい、下道だよな」と思うくらいの流れの速度が出てる時も多いのだ。
今日もまあまあ、速かった。

2015/10/12 8:47
朝里から道道1号線に入って、そこから国道393号線に合流していく、札幌近辺のライダーが朝里峠を越えて赤井川に行くときには定番のルートを通る。

朝里川温泉の方ですごく大きな橋脚の工事をしていた。北海道新幹線の工事だろうか。

今にも降りそうな雲のようすだったが、峠ではむしろ時々陽が射していた。
石狩湾に貨物船が2艘浮かんでいた。


2015/10/12 8:48
毛無峠から朝里から赤井川へ抜けていく、国道393号線のこの山の区間は、「毛無峠」だ。
昔は、かなり飛ばし屋が通ってすごい速さで走り回っていたらしい。
毛無峠の分水嶺はかなり先だが、一気に山塊の稜線に上るこの一角は、確かに峠道としてはうきうきするような曲がり方だ。

途中、見下ろすと、朝里の街が見下ろせる。晴れたところと、雲に覆われたところが、速い速度で移動していく。


2015/10/12 8:59

ちょっと走ると、もう路面は濡れ、さっきまで雨が降っていたことを思わせた。
毛無峠の標高は648m。
だが、紅葉はもう、ここまで下りてきていた。


2015/10/12 9:00

以前の毛無は道が細く、路面は波打ち、アスファルトもがたがたで、難所だった。
しかし、キロロスキーリゾートへ大都市部から向かう手段としてこの峠が重要になると、工事が進み、年々道は「よく」なってきている。
大型バスがスキー客を乗せて走る、大事な道になっている。
もちろん、春から秋にも、家族連れのマイカーや、バイクツーリングの団体など、この道を越えていく人たちは多い。

正面衝突が多かった部分は拡幅して中央にガードレールの分離帯を設けたり、道幅を広く取り、路肩も整備したりと、事故を減らすための対策は、毎年、何らかの手が加えられている。

スピード違反の車も多く、パトカーによるレーダー補足や、白バイによる警邏、巡回、補足も頻繁に行われる。
それだけ、飛ばしやすい道でもあるのだ。
民家も信号もなく、路面もこんなに良くて、Rもこんなものなのだから、速く走りたくもなる。
一方で、絶対に法定速度を越えないファミリーカーや、大型トラック、まれに大型トレーラーまで通行するから、この道は通行している車両の平均速度の差がとても大きな道なのだ。

事故も起こり、すると警邏も多くなる。
安全に気をつけて、自分も、人も、怖い思いをしない、させないように、気をつけて、走りを楽しみたいものだ。



2015/10/12 9:34
さて、赤井川村の道の駅まで来ると、雨が結構しっかり降ってきた。
風はほぼ、真西から。上空ではかなりの強さで吹いているらしく、雲の流れがとても速い。
西の方向は暗く、厚い雲がこちらに向かっているように見えた。
今日は体力的にもきついので、あまり雨に打たれ続けたくない。
残念だが、大好きなカルデラ盆地の風景を見に行くのはあきらめて、早々に引き返すことにした。
帰り道は、また、降ったり止んだり。
落合の手前、余市川の橋を渡る。水はもう冷たそうで、秋の終わりが近いことを告げていた。



2015/10/12 9:43
 落合(おちあい)という地名は、余市川の本流(キロロまで遡って行く)と、小樽川の合流する地形からつけられたものだろう。元は小学校もあり、昭和62~63年頃走っていた記憶だと、その頃はまだ閉校していなく、小学校の側、角には商店もあったように思う。
今は民家も時折見かけるくらいになっている。

写真は、山中牧場の手前。
この草原は、昔畑だったのだろうか。それとも田んぼだろうか。

 樹を切り尽くしたか、または山火事で失ったのか、山肌の林は樹齢がみな若い。
落葉したもの、黄葉、紅葉しているもの、緑のもの、まちまちだった。

この後、峠の上でも雨に降られたり、また止んだりを繰り返しながら、毛無峠を越え、また朝里へ帰って来た。


2015/10/12 10:22


朝里から札幌へ、国道5号を行くと、海からいきなり崖となり、かなり高い所を国道は通る。
しかし、この区間、鉄道は海岸線にへばりつき、低い所を通って行く。

そして高いところを走った国道5号が、大きく谷を巻きながら下りてくると、そこが張碓(はりうす)だ。
ちょうど雨がやんでいたので、ちょっとだけ寄り道してみた。
張碓に寄り道するのは、2回目だ。

海へ向かって下りていく道の行き止まりに廃屋があり、その入り口でゲートが閉まっている。
そして、そこから歩道が崖下へと続いているが歩道の入り口には「この道路は海へは行けません」の文字。

とりあえず、ゆきかぜ(僕のMOTOGUZZI V7Special)を停め、歩いてその歩道を下りていく。


線路の向こうに幅の狭い浜が見え、大きな岩が見える。
これは恵比寿岩というらしい。
岩と浜とをつなぐコンクリートの堰堤に何かいる。

2015/10/12 10:22
カモメだ。
一羽だけ。
周りから鳴き声も聞こえなかった。

風の音と、波の音が大きく、あたりを包んでいる。


2015/10/12 10:29

小樽方向を見ると、切り立ったがけ、鉄道線路を通した先は、すぐに海だ。
小樽、札幌間の鉄道が通ったのは、明治12年だというから、とても早い時期に開通している。
さぞかし、難工事だったことだろう。
岩肌が寒々しく見える。
風が吹いて、波の音が大きく、また、雨が落ちてきた。

さて、細い歩道(ほぼ登山道の廃道に見える)をもどって、ゆきかぜにまたがり、家に帰ろう。

11時半ごろに帰宅。
ほんのひととき、雨の合間の、ちょっとした走りだった。

2 件のコメント:

  1. 一人では生きられない人間 と、
    群れで過ごすカモメ。

    時には孤独を楽しむライダー と、
    一羽のカモメ。何を想うか一羽のカモメ。

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    1. tkjさん、こんにちは。
      そうなんです。カモメって基本的に群れでいるんですが、この時は周辺にカモメはいなくて、一羽だけだったんです。
      はぐれカモメか。または……。
      何を想うか、一羽のカモメ、でした。
      一人旅でないと、踏み込まない行き止まりの寄り道、崖の舗道。
      そこで出会った一羽の鳥に、少し、僕も思うところがありました。

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