2022年1月29日

吉村誠也氏に学ぶ「自分と愛車のリスク回避術36か条」14~17

 吉村誠也氏に学ぶ「自分と愛車のリスク回避術36か条」今回は、

【14 街中走行】前車の突然の異常動作に常に即応できる態勢で
【15 街中走行】情報が多すぎる場合には速度を落として対応せよ
【16 すり抜け】禁止する法令はないが中央線を越えるのは違反
【17 すり抜け】大型車の横を通るときは歩行速度以下に減速せよ
です。
安全のためには、重要な局面ですね。

では行きましょう、まず、
【14 街中走行】前車の突然の異常動作に常に即応できる態勢で

ですね、これは私が最初にバイクに乗ったころ、1980年代前半には、よく言われたことでした。意外と、車の免許の時には言われなかったのですが。吉村氏は、
 普通の道を普通に走っていて、何か違うことをするときに必要な確認と合図を、どちらもしない運転者の多さに閉口する。
 ともかく、運転者を見れば異常者と思う…ぐらいがちょうどよく、前車がいきなり何をしようとも、安全に回避できる車間距離を保つとともに、わずかな移乗動作をも見逃さない注意が必要だ。
と書いています。
私たちの頃は特に気を付けろと言われたのはタクシーでした。
「客を見つけて突然止まったり、Uターンしたりする。予測できないから近づくな」と言われたものです。
また、土日の行楽地やそこへ向かう幹線道路も気を付けろと言われました。
普段運転していないサンデードライバーが、不慣れな道を走っていて、「ローカルルール」も守らない(そもそも知らない)ことが多いし、同乗者がトイレに行きたくなったとかで、ウィンカー出さずにいきなり右車線から車線を跨いで、道路脇の店の駐車場へ入って行ったりすることもある。
車の挙動、車の中の様子にも、気を配って、これもできれば近づくな、ということでした。

自分が前車に追突しないのはもちろん、追突されないように気を付けることも大事です。このことは、また別の機会に詳しく述べたいと思います。

私たちの頃は3台先の車まで、常に動きを見ておけ、と言われたものです。
前車を注視するのは視野が狭くなり危険。
直接は前車に気を付けるのですが、その先、さらにその先の車の動きまで視野におさめ、見ておくと異変に早く気づき、対処が間に合う時がある、と言われました。

とにかく公道はサバイバル。
いくら道交法で正しいとしても、その正しさを主張した結果、事故を起こしてはだめ。
優先順位がこちらに合っても、危険回避のために譲ることも度々あるし、
危険回避のために、瞬間的に道交法違反の走行をすることもあり得る。
命を守り、事故を回避することを最優先に、常に現場判断。それが公道での運転ですね。


【15 街中走行】情報が多すぎる場合には速度を落として対応せよ

う~ん、これは、まさに書いてある通り。ですね。吉村氏は情報量が多すぎて「認知~判断」が間に合わない場合は、速度を落とすことで、1秒当たりの情報量を減らす…と書いていますね。
複雑な混み合った交通状況では、すごい情報量になりますね。
広いメイン道路だと、左端の車線は、歩道や脇道などから人や自転車、車などが飛び出してくることもままありますし、動きがのろい時は歩道との間にバイクがすり抜けで突っ走ってくることもあります。
真ん中の車線は左から右から、車が追い越して来たり、前方の車の進路変更も左右両車線を見なくてはなりません。
右側の車線は、対向車線の動きに注意しつつ、スピード違反で左から抜こうとする車の動きなども見ないといけませんね。
とにかく忙しい。
街の道路は忙しくて、神経がピリピリします。


【16 すり抜け】禁止する法令はないが中央線を越えるのは違反

渋滞時、車列が少しでも動いている時は、すりぬけは「追い越し」または「追い抜き」になります。
前車が完全に停止しているときは、追い越しにも追い抜きにもならないんですね。
吉村氏はこの場合について「これを俗にすり抜けというが、すり抜けに関する法律はなく、黙認されている」と書いています。
もちろん、「すり抜けに伴う路側帯走行/右側通行/停止線超過などは道交法違反だし、禁止個所での進路変更や進行方向別車両通行帯区分に従わないのも道交法違反なので要注意。」とも書いています。

「すり抜け」せざるを得ない状況と言うのは、車にもストレスがかかっている状況です。いきなりドアが開くかもしれません。いきなり右折、左折を始めるかもしれません。非常に危険な状況です。
たまに北海道でも信号待ちの列の左端を、バビューン!とかなりのスピードですり抜けていくバイクを見ますが、そういうのって1台じゃなく、複数台のことが多いように思います。
これはさらに危ない。自分でなく、前の人の判断に乗って走ってしまうことが多いからです。
前のバイクが通過した途端にドアが開く、ということもあるし、すり抜けられたことに腹を立てたドライバーが、すり抜けられないように、車体を左に振るばあいもあります。
ホント、気を付けましょう。


【17 すり抜け】大型車の横を通るときは歩行速度以下に減速せよ

これは、大型車は死角が多く、歩行者を見つけにくいことから来ているもので、
 人間の平均的な歩速の4km/hと同等以下まで減速、あるいは一時停止をして、車の陰に歩行者や自転車がいないことを確かめてから前進すべし。
と吉村氏は言っています。
これもその通り。
バイクで走っていて、事故に遭うことは、いつかあるかもしれない。でも、できれば加害者にはなりたくない、人を轢きたくない。そう思っている人も多いのではないかと思います。
しかし、大型車の横を通るときに毎回必ずこれができるか…となると、難しい。
例えば、バス停に停まっているバスの右横を通過していく時、後ろにもびっしり車列があるのに、時速4㎞以下におとして通過できるか…?
これも、その道がどんな道か、そのときの交通状況がどうかによって、正しい運転の仕方は変わってくるものですから一概には言えないのですが、「車の陰に人あり。」は、常に頭に残しておかなくてはならないことですね。


次回は、対抗渋滞、車間距離、低速巡航です。

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