2019年7月13日

走れていませんが、元気です。(ちょっと近況)


樹生です。
7月に入ってからのこの2週間は猛烈に忙しくなってしまいました。
今週末も明日から帰省します。
またもや走れない日々が続きますが、私は元気でやっております。
今日の写真は、2015年、2016年の7月頃のものから。
上の写真は前方、山の端の近くに鳥が一羽。
海沿いの気持ちのいいクルージングでした。




羊蹄山のふもとはジャガイモの名産地でもあります。
6月末から7月にかけては、ジャガイモの花が可憐に(私には可憐に思えるのですが)
美しく、咲き揃います。



空冷ツインエンジンは開けるととても気持ちよく、
トラクションコントロールや、ABSのないV7でも(現行モデルには両方装備されています)、最大50㎰なら、カーブの中でも全開を許します。
それだけ、幅の狭いバイアスタイヤでも、グリップ性能は総合的に(トレッドゴムだけでなく、構造や全体剛性バランスも含めて)上がっています。



V7は走りに徹したスポーツバイクに比べればバンク角も小さい方ですが、公道上での通常のライディングなら、バンク角の不足に不満を覚えることはまずありません。
ノーマルステップの状態でも、バンクしていって最初に接地するのは、左ではサイドスタンドです。
センタースタンドを付けている私の場合は、センタースタンドの足を掛けるアームの一部裏が最初に接地するようです。
いずれも、可動式ステップのバンクセンサーの接地と違って、あまり強く当たるとタイヤの荷重が抜けることになります。
深くバンクしても、どこもすらない程度にし、かつ、擦りそうなまでにバンクするのは路面がよくてあまりバンプのないところに限ります。

ただ、調子に乗ってフルパワーをかけ続けると、速度域と路面状況によっては、フレームが負けてゆらゆらと縒(よ)れ出します。
でもそれが出てきたら、「そこらへんでもういいかげんにしておいて」という、マシンからのアドバイスです。公道上で出していい速度を超え始めていますから、やめるべきでしょう。
フレームが揺れても、その揺れは穏やかなもので不安になることはありません。遊ばせておけば収束するので、無理に抑え込まないようにします。

また、そこまで速度域を上げなくても、バンク中にフルパワーを与えると、ハンドルが小刻みに震えることがあります。これも急激なものではなく、震えるというよりは揺れる感じで、進路にも影響を与えないので、抑え込んだりせず、揺れるままにしておけば、増幅することなく収まります。力で抑え込むとハンドル系が左右に振れることで吸収していたエネルギーが車体本体に影響を与えたり、フロントタイヤの面圧に好ましくない凸凹を与えたりするので、急に大きく振られたりする以外はあくまで「遊ばせておく」のがいいです。

こんなことを書くと、全然走れないひどいバイクだと思う人もいるかもしれませんが、
常識的な速度域で、普通に攻めて走る分には、こうした症状が出ることはまずありません。
私も、誰かと一緒に走っているときに、この症状が出たことは一度もありません。

ちょっとやりすぎたのかもしれませんね。
いや、逆にそこまでの荷重を許すタイヤの進歩の方が驚くべきなのかもしれません。
上記の状況でもグリップ力の不足を感じることは皆無でしたから。


V7は、現代のバイクにクラシカルな外装を与えた最近のネオ・クラシック、
例えば、カワサキのZ900RSや、スズキのニューKATANAとは違い、
確かにブレバ750の骨格をそのまま使って外皮を昔のV7SPORT風にしたものですが、
そもそもブレバとて、モダンになり切っていない、昔ながらのマシンにモダン風外装をかぶせた、シティ・コミューターでした。
つまり、元々がクラシックな(というよりは古臭い)ものだったのです。

限界も低く、パワーは50ps。(しかしトルクは60Nmを2,800rpmという低回転で発生して、「ナナハン」であることを日常域で力強く示します。)
車重も軽く、イメージとしては400ccのネイキッドみたいな感じ。
手ごろで、バランスがいい。
値段もまあまあ安い方。
「外車」という値段でもなく、周囲を威圧するオーラもない。

でも、お手軽な、個性の薄いバイクかと言うと、全然違う。
シャフトのトルクリアクションが…とかいうのがごく入り口の薄い個性に思えるほど、
その性格の奥深さは、乗るほどに、走るほどに、豊かに、ライダーに訴えかけてきます。


V7は決して雰囲気バイクではない。
そして何かに突出しているバイクでもない。
総合力で勝負!……というバイクでもない。
なにか、もっとプリミティブな、「素」のバイク。

バイクに乗れない日々が続き、ちょっとの隙に、ネットでV7の記事や動画を見たりすることが少しあったのですが、
「MOTOGUZZI」という個性の強調がある一方で、そのハンドリングや走行性能まで深く掘り下げたものはなかなか見えないように思います。
私のほんの少しの見聞の範囲で言えば、昔の『バイカーズステーション誌』の記事が最も個性を掘り下げたものになっているように思えました。

いや、別にバイクライフにその車の個性を掘り下げることが必須なわけではありません。
乗って、走って、楽しければそれでいい。
いや、実用車なら、役に立って故障が少なければ、それでいいわけです。

でも、その意識されないところの車の本質が気になってしまう人間は、
やはりそこのところを探求したり、味わったりしたくなる。

この夏、ヘルニアが治り(治るかな?)、
仕事や家族のことでの多忙さが少し落ち着き(落ち着くかな?)、
ゆきかぜとまた、走り出したら、
北海道の風景と、風の感触と、ゆきかぜの存在、走りを、存分に堪能したい。
…と、思います。
いや、もっと単純に、「おそと」にゆきかぜと出て、自分を解放したいだけなのかもしれません。

17日深夜まで、帰省してきます。
16,17日の休みのカバーを18日からまたすることになるので、来週末も忙しくなる予定です。
でも、今年はそういう年です。
頚椎ヘルニアも少しずつ快方に向かっています。
ぼちぼち、やっていきたいと思います。

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