2019年7月1日

[ METZELER ROADTEC1 ] First Impression

メッツラーのロードテック1、前回のオイル、タイヤ交換で、十分溝の残っているフロントは残して、リヤのみ履いたタイヤです。
新しいタイヤになって、まだ100kmしか走っていませんが、ファーストインプレッションを。

履いた時の見た目の話は、タイヤ交換時の記事に上げました。
その時の印象を、もう一度載せておきます。
『斜めから見ると、こういう感じ、直進付近のRが大きくて、ハンドリングはゆったり。
サイドウォールが高く、接地面はサイドへと回り込んでいない感じで、これは、接地面のショルダーまで比較的容易に接地し、ショルダーで少し踏ん張る感じではないかと推測されます。
つまり、若干ラジアル寄りの性格を持つバイアスタイヤではないかと。
第一印象だけを言うと、
まず、減ったタイヤから新品に換えたのでタイヤ外周が大きくなり、ほんのわずかですがリヤが上がっています。(写真ではわからない程度です。)
しかし、乗車すると、そのほんのわずかな違いが、はっきりと体感されます。
ビタッと、決まった感じ。
本来の姿勢に戻った感じがします。
フロント、リアを均等に路面に押し付け、フロントの接地感が向上、ハンドルの切れるレスポンスもわずかに上昇しています。
しゃきっとしました。
踏面の間隔は柔らかく感じ、分かりやすく言えば、乗り心地が向上したように思えます。
これも、減っていたタイヤと、新品タイヤのゴム厚の違い…という方が大きいかもしれませんが。
今ところ、市街地だけの走行ですが、ハンドリングに癖はなく、ゆきかぜの動きがさらに素直になったように思います。』
……でした。

写真は履き替えて、10kmくらい走行した後のものですが、センター部の「ヒゲ」も残っていますね。

で、今回、軽く走った後のタイヤ表面が下の写真です。

センター部のひげもまだ少し残っています。青いラインは少し残して消えかけています。
端まで接地させていませんが、普通にバンクしては走っています。
パワーバンドの下、3000rpm~4000rpmのあたり、30~40度くらいのバンクでアクセルを何回か全開にしてトラクションをかけています。

フルパワー、フルトラクションは、ライダーの都合もあり(^^;)、果たせていません。
わずか100km、バンクでの全開トラクションをかけたのは、そのうちわずか数km区間の中のいくつかのカーブだけなので、まだまだライフについても、性能についても語る段階ではないかもしれませんが、


印象としていえば、グリップ力自体は、格段に上がって、強力になっています。
ラジアルに近い間隔です。こんかいの程度では滑るような気配が全くない。
表面の表情も、ややオイリーに見えながらさらっとしています。
乾いてぶさぶさになってもいないし、青焼けもしていない。
これはライフにも期待が持てそうです。

ハンドリングに関して言えば、安定性重視。
ひらひら感はなく、ラウンド形状のせいも大きいと思いますが、勝手に倒れてはいかず、
起き上がりこぶしを、倒し込んでいくような感覚があり、いつも少しだけ立とうとする反力を、わずかに感じます。しかし、たちが強いわけではない。
この微妙な、というか、絶妙なというか、安定している感覚は、メッツラーのツーリングタイヤならではのもののように思います。

開ければ開けるだけグリップ感が増していくように感じられるのも、ラジアル的。
バイアスタイヤでありながら、ラジアルと同じ名前にしたのは、単に売り上げを狙ってパターンを統一した…というだけのことではなく、乗り方もラジアル的なものにしているように思いました。

…といっても、幅130㎜。
190㎜や200㎜のような安定さはありません。その分、軽く感じ、それは車重の軽さとも相まって素直な感じを与えてくれるようです。

直進、直立からのわずかな傾きからシャープに切れ味鋭く曲がっていきたいなら、
(そしてそれが本来のV7のハンドリングだと思いますが、)
ピレリのスポーツデーモンが一番合っていたように思います。

メッツラーのツーリングタイヤは、伝統的な中庸、安定、安心をライダーに与え、反面、シャープさには欠ける。

それは今回のロードテック1にも言えるように思います。

しかし、これが走り込んでいったとき、どんなパフォーマンスを見せるかは、
走り込んでみないとわからない。
おそらくは、安心感をベースに、ライダーが自信をもって倒し込むアクションを楽しめ、
バイアスとしては絶大なグリップ力で、まるでラジアルであるかのように、開け開けでぐいぐいと旋回力を高める…。
そんなキャラクターが想像されます。

それを確かめるには、もう少し走り込まなけれななりませんが、
それは、もう少しお待ちください。

たぶん、飛ばすことや攻めることに全く興味のない、ジェントルなライダーにも、
このタイヤは安心できて、長持ちで分かりやすい、
景色を見ながらゆっくり流すのにとても向いている…といった印象を与えると思います。

タイヤの進化。
ううむ。
また唸らせられたのでした。

早く首を治して、夏のツーリングに出かけたいものです。

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