2019年7月28日

「TOP GUN」と「カワサキ」

迷走Riderの眠れぬ日々』の記事で、映画、「TOP GUN」の続編、
「TOP GUN:Marverick」の2020年の公開を知りました。
Ninja、主人公、マーベリックの愛車、GPz900Rがまた登場?ということで、
記事にあった映画のトレーラー(予告編)をYouTubeで見てみました。
          You Tube>Top Gun: Maverick | Official Trailer


懐かしい、革ジャン、サングラス、カバーをめくったときに現れる、
カワサキ、GPz900R =Ninja!!

トレーラー映像で流れる、
ジェット戦闘機と並行して走るトム・クルーズの乗るバイクは―――――、

カワサキ、Ninja H2 (!!!)

おそらくは、Ninja H2 CARBON 改(リヤフェンダーレス化・Rタイプエギゾースト)
もしかしたら、Ninja H2 R 改(ナンバープレート、フロントミラー装着他)

初代、トップガンの地上での乗り物として、Ninja GPz900Rは、これ以外ないという最強のマシンでした。
水冷DOHCエンジン、サイドカムチェーン。
エンジンを低く積むためのダイヤモンドフレーム。
そして、あのフェアリングスタイル!
先進的、印象的、今でさえ、その美しさは色褪せない、
時代を画した、スタイリング
最高にかっこいい、かつ、絶対的な世界最強、最速バイク!

そして2020年、「TOP GUN:Marverick」
ここで主人公が走らせるバイクは、
やはり世界最強、世界最速のバイクでなくてはならない。
それも、サーキットの「ラップ」タイムではなく、滑走路のような場所での
ノーレギュレーション、無差別級での世界最速バイク。

飼いならされない、
飼いならせない、
でも、芯に孤独と優しさを持ち
すべてを引きちぎってどこまでも加速していく
最強・最高のバイク。

マーベリックの愛車は、かつてのニンジャのように、
他の追随を許さない、孤高の絶対のバイクでなくてはならない。
この2020年に、そんなバイクが市販されているだろうか。

すると、なんとカワサキが、出していたのです。

二輪エンジンに過給機は向かないという、1980年代の反省を無視するかのように、
998ccの水冷DOHCエンジンにスーパーチャージャーを附加し、
H2Rの場合には、最大出力310㎰/14,000rpm、
ラムエア加圧時には、最大出力326ps/14,000rpm
最大トルク、16.8kgf・m/12,500rpm

市販バイクで326ps!! トルク16.8kgf・m!!
必要ないでしょう!!

そしてそのスタイリング。
なんじゃこりや!
写真出典は、bikeBros【カワサキ】2017年モデル Ninja H2R 発表より。
写真出典はhttp://ninja-h2.com/h2r.html ただし、現在はページ削除
そしてカワサキの作ったプロモーションビデオがこちら。
           2015 Ninja H2R Promotion Video

かつて、日本空前のバイクブームでその牽引役は、実は50ccスクーターでした。
ホンダ、ヤマハ、スズキ、カワサキの4社の中で、カワサキだけはスクーターを作らなかった。
ブームがスポーツバイクに、レーサーレプリカへと移っていく中、
カワサキは400㏄の主力バイクにも、タンデムでの居住性や、荷掛フックなどを装備。
プラグ周りの冷却が苦しくなる4バルブ化は水冷までしないと、他社が空冷DOHC4バルブエンジンを奢り、そのスペックが販売に大きく影響する時代でも、空冷は2バルブを貫き、2バルブで他社に劣らない走行性能を叩き出しました。

時代は変わり、
現在のネオクラシックの流れを最初に作ったのもカワサキのW650。
W650のヨーロッパでのヒットから本家トライアンフが空冷ボンネビルを開発、
やがてドカティなどにも広がり、世界中の大きなセグメントとして現在まで続く流れに。

いつでもとんがっている。
いつでも、自分たちのバイクをつくる。
自分たちの思想を曲げない。妥協しない。
現実には、いろいろな妥協を強いられることも多く、それは悪いことではなく、必要なことなのですが、
カワサキのバイクには、その妥協を必然に昇華するスマートさが欠けている。
だからいつもどこかアンバランス。
その、純粋な魂の残滓が、人の魂を揺すぶる。

そう、カワサキはいつだって最高だ!

マーベリックの乗るバイク。
カワサキしかないじゃないか。

*この記事を書くきっかけを与えてくれた、『迷走ライダーの眠れぬ日々』、迷走さんに感謝します。
*そして、鈴鹿8時間耐久レースでのカワサキの戦いぶりに、乾杯を!

4 件のコメント:

  1. 樹生さん、こんばんは。

    いつも拙ログの内容を取り上げて、
    素敵な記事を新たに
    書き下ろしてくださってありがとうございます。

    鈴鹿8時間耐久レースでの
    Kawasaki Racing Team
    素晴らしい走りでしたね。

    そして、26年ぶりの鈴鹿8耐制覇
    心から祝いたいと思います。

    乾杯!

    (Kawasakiの抗議が認められ、
    優勝が認められました。)



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    1. 迷走さん、こんばんは。

      いつもいつも、迷走さんの記事には触発されています。
      ありがとうございます。

      1986年の「トップガン」、映画館に見に行きました。
      一大ブームでしたね。

      今年の8耐は、見ててすごかった。
      体調あんまりよくなかったのですが、
      テレビの前で叫びっぱなしで、家族に呆れられ、
      「これだけ元気なら大丈夫だわ」
      と、言われてしまいました。

      すごいレースでした。
      見ごたえありました。

      乾杯!
      ありがとうございます。

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  2. こんにちは。

    バイクのフロントの顔つきってよく「善人顔」「悪人顔」で分けられますけど、H2の場合は善悪といった倫理の概念ではなくもっと本能的な何か、生き残る事だけを目的としていた原始的な時代の力強さや狂暴性や生存力、そして威厳を感じます。

    今の野生の肉食動物の、一つの特定の方向へ特化するよう進化した結果のその姿はとても美しく威厳がありますが、それをH2にも感じるのですよね。
    私の中ではH2シリーズは野性動物です。
    私自身は軽量バイクが好きなのでH2は買うことはありませんが(というよりも高くて買えない笑)、いつも見るたびにドキドキしちゃいます。

    カワサキレーシングチーム優勝おめでとうございます。
    ninja乗りとしても嬉しく思います。

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    1. カメリアさん、こんにちは。

      「野生動物」、なるほど。

      バイクのデザインで、ダウンフォースを意識させて、前にめり込むような
      前下がりのラインをとることが多いと思うのですが、
      H2は水平。
      超高速域で浮き上がらないのかと、いらぬ心配をしてしまいそうですが、
      デザイン処理の問題で、例えば、ウィングなどでダウンフォースはしっかり効いているのでしょうね。

       生き残ることだけを目的としていた原始的な時代の力強さや狂暴性や生存力、そして威厳

      そうした分野は、カワサキ伝統の十八番かもしれません。
      VIVA!

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