2019年11月17日

初冬の晴れ間に。5 藻岩山(札幌市)

藻岩山
札幌市の市街地に接して、街を見下ろす、標高531mの山だ。
ここからの夜景は素晴らしく、2015年に新日本3大夜景にも選ばれたということだ。
久しぶりに、バイクでその8合目まで登ってみようと思った。
2019/11/10 12:12

バイクで藻岩山へ上るには、藻岩山観光自動車道を使う。
バイクは往復320円。
11月中旬から翌年4月中旬までは冬季通行止期間に入るため、たぶん、今シーズンはそろそろ最後のチャンス。

3.5kmの自動車専用道を登り切ると、8合目に無料の駐車場と、麓からのロープウェイの駅、そして山頂までのケーブルカーの駅がある。

中は、お店があったり、ビデオプログラムの上映があったり、くつろげる場所だ。


2019/11/10 12:21
今日は、時間もお金も元気も不足気味…(^^;)
トイレを借りて、少し建物内で暖まり、周囲を散策したら、帰ることにしよう。
駐車場周辺はもう雪がうっすら。

2019/11/10 12:22
白い建物が中継駅で、ここから山頂まで「もーりすカー」という世界初のミニケーブルカーで行ける。徒歩でも15分で行けるので、歩くのも気持ちいい。

さて、藻岩山関東自動車道を下っていこう。
この道、隠れた絶景ワインディングなのだ。


2019/11/10 12:24
藻岩山から南側は、山地が続く。
左端の山頂を雲に隠しているのは、恵庭岳(1320m)だろう。
画面やや右、縦に白い筋が見えるのは、雲ではなくてスキー場だ。すでに積雪している。
Fu's(フッズ)藤野野外スポーツ交流施設のスノーエリアで、あの下には、画面中央左からの市街地がずっと続いている。
手前の白い斜面は、藻岩山スキー場のスロープだ。


2019/11/10 12:24
藻岩山観光自動車道は、路面もまあまあいいし、景色もいい。
藻岩山に上るには、麓からロープウェイを使う方がお勧めだ。景色もいいし、アクセスもいいし、気分も盛り上がる。でも、車もまた、よしだ。


2019/11/10 12:25
南西方向には真駒内地区。
地下鉄南北線がそこまで走っている。
北の方角は雲ってすごかったのに、南の方向はよく晴れている。
ゆきかぜのハンドルに、ソニーのアクションカメラ。
今回も動画撮影は失敗。なかなか思うに任せないものだ。

本来、自動車専用道なのだから歩行は禁止だ。
停車禁止の標識は出ていなかったけれど、ここに停めるのも、あんまり褒められたことではないのだろう。

でも、誰も来ない。

ちょうどお昼時、移動する人は少ないのか。

なんか、甘えて、少しゆきかぜの側で、佇んでしまった。
そんなに強い風は吹いていないのだが、頬や手がかじかんでいく。
冬だ。

2019/11/10 12:31
ここは藻岩山スキー場の一部。
見えているのは真駒内の市街地。
ドームは真駒内アイスアリーナ
スケートリンクとして札幌オリンピックの会場になったが、その他にもいろんなスポーツやイベント、コンサート会場としても活用され、1万人規模のライブができる。

藻岩山スキー場はそこから車でわずか10分。
札幌市街地中心部、例えば札幌駅からでも車で30分ほどだ。
だから、オフィス街での仕事帰りにナイタースキーでひと滑りしてから帰る…なんてことも可能なのだ。


見えてる風景、東端の方を見晴らすと、市街地の中に森が見えて、たぶん平岸霊園だ。
その向こうに銀色の卵型の建物が見える。
あれが札幌ドームだ。
札幌ドームから右手に広がっている緑地帯は羊ヶ丘。大型の牧場だ。
その向こうにはまた市街地が広がる。
197万都市、札幌は、大きい。
僕の育った秋田の街は人口約3万人だった。
それでも大きいと感じていたのに。


さあ、そろそろ行こう。

…と、走り出したのに、一分でまた止まってしまった。
今度はちゃんと小さいながらも駐車場だ。

2019/11/10 12:33
さっきよりちょっと東まで見える。
画面の左端、ずっと遠くに黒く見える森は、たぶん野幌森林公園だろう。
2,053haに及ぶ大きな森林を公園として保存、保護している。

札幌市は、市街地のすぐそばに山や森、しかも原始林が一部とは言え、残っている(藻岩山の一部も原始林)森林都市といってもいい環境なのだが、市街地の内部に入ると、大通り公園や北海道大学、関連の土地などに緑はあるのだが、他の部分で緑が少ないと感じる。
山の上から見る景色が灰色に見えるからだ。
大都市だから当たり前?
大都市なのに森と共存し、緑にあふれる都市。
そういう都市に発展していけないものだろうか。
21世紀からはそういう都市こそ、世界の憧れの的になると思うのだが。


2019/11/10 12:34
ここはこんな感じ。
冬枯れの樹々がすがすがしい。



2019/11/10 12:34
今下りて来た方向を見上げる形で眺めてみる。
アスファルトの上に、枝の影が線になる。
夏はこれが木蔭になってくれるのだ。



2019/11/10 12:35
時折風が強く吹き、また止まる。
だから枯れ葉が道路の上にも吹き落され、飛ばされ、止まり、
かさかさと、乾いた音を立てる。

今シーズンも、たぶん今日で終わりだ。

特に2年前からバイクに乗るには個人的に厳しい環境状況が続き、走れない日々が多かった。
今シーズンは約3,500kmの走行だ。
距離が長ければ偉いとは思わないが、もう少し走りたかった気持ちは大きくある。
泊りのツーリングも行けなかったし。

でも、まあ、人生にはそういう季節もあるのだ。
無理せずに、走っていこう。

2019/11/10 12:36
広い空に、雲が並んでいた。

ゆきかぜもその一員のようだ。

雲のように、遠くまで、また行こうか。
来シーズンは。



2019/11/10 12:41
さあ、帰ろう。
あと、カーブ5つくらいで料金所のはずだ。

木曜日からはかなり雪が降るとの予報が出ている。
(当たりました。11月17日記)

チャンスがあれば、もう一回くらい、走りたいが、無理かもしれない。
そしたら、ゆきかぜにも冬支度をして、冬眠に走らせなくてはならない。

今日は途中、一部融雪剤と思われる白い粒のあるところを走ったから、
返ったら水洗いで、流し落とさなければならない。
5℃を切る水は冷たいだろうけど、ゆきかぜには今年最後のシャワーになるかもしれない。

自宅の園芸ホースも、もう固くなって水漏れがし始めてる。
いろんなものが、時とともに、経年変化していく。

時として更新し、時としてやり過ごし、時として抗い、
時として、それを正しく受け入れながら、次のことを考えていかなければならない。

ゆきかぜ、来年はどこへ行こう。

いや、その前に、今日、今から、安全に、無事に、家までしっかり帰ろう。
気合を入れて、しっかり走ろう。
頼むよ、ゆきかぜ。
(初冬の晴れ間に。完)

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