追分ファームから、道を南下し、東へと折れて丘を登っていく。
ゴルフ場、「SIRル・ペタウゴルフコース」の入り口を通過して丘の頂上を越えていく直前に左に入るダート道があり、それを少し行くと、展望のいい場所につく。
晩秋の石狩平野、その東端の丘陵地帯が見晴らせる場所だ。
トイレも何もない。
ここも飛びぬけて高いわけではないので、遥か彼方まで…とはいかないが、
それでも、秋の丘々を眺めて、風に吹かれることはできる。
今日は朝が晴れだが、昼からは曇り、気温も下がってくる予想。
雲が増えてきている。
それでも、流れのはやい雲に沿って、日陰と陽向が目まぐるしく入れ替わり、風景の表情を変えて行く。
ダート道といっても、フラットで砂利も深くなく、オンロードバイクにも苦にならない。
何度か、晩秋に訪れているこの場所は、僕にとっては、冬の訪れを感じる場所だ。
そこからさらに下って、再び舗装路へ戻ってきた。
安平方面へ丘を縫って下っていく。
もういつ、雪が降ってもおかしくない。
このまま、この大地は雪の布団をかぶるのだ。
遠くでトラクターが走っている。
冬の前になんの作業だろう。
さらに丘を下る。
道の脇に、開けた畑が見えて来た。
そう、ここは以前も足を停めたことがある。
ずっと忘れていた。
これは、秋撒きの小麦畑だろうか。
カラマツが葉を茶色にして、落葉しようとしている。
もうちょっと寄ってみた。
カラマツが、低い冬の日の影を落とし、
大地は冷えようとしている。
2019/11/4 11:37 |
ゆきかぜ。
オートバイは不思議な存在だと思う。
自転車に比べれば、明らかに機械であり、道具という感覚ではない。
乗用車に比べれば、剥き身で雨風にさらされ、カーブでは身体ごと傾いて曲がっていく
その走りは、守られているというよりも、一緒に走っている感覚だ。
自分の手足ではなく、道具ではなく、明らかに自分とは違う存在。
で、ありながら、自分との交感なしには走れない存在。
いや、バイクと交感しないことには、走ることはできない。
機械であることを前提としながら、単なる機械である以上の存在として接しなければ、
本当の走りはできないのだ。
僕は、君の声が聞けているだろうか。
風が止まる、お昼時。
僕たちはまた、走り出そう。
もう一本、会いたい樹がある。
(つづく)
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