夕日に染まっていく。
峠の展望上から少しだけ進んで、宇登呂側を展望してみた。
大きなカーブで峠を上ってくる宇登呂側。
道の描くカーブが美しい。
時間とともに、景色は変わる。
オホーツクの海が淡いオレンジ色に染まり、日陰の部分が暗く沈みだす。
まだ日は沈んでいない。
夕日が雲の間から。
一日が、もうすぐ終わる。
ゆきかぜと、僕の影法師。
ならんで。
東の空には、月が浮かんでる。
最後の輝きを、夕日が放ちだす。
真っ暗になる前に、僕も帰ろう。
今日の宿は、「ホテル峰の湯」。
知床峠を上ってきた羅臼川へ下って、街に合流する数キロ手前にある。
素泊り、6000円で予約できた。
地上に陽の光を受けて輝くところはなくなり、上空の雲に一部、かろうじて日が当たっている。
麓まで、夕闇が迫る中を、ゆっくり降りていく。
今日の走行は約610km。
お疲れ様、ゆきかぜ。
明日も、朝5時に出る。
ゆっくり休もう。
宿に入る前に、夕食を摂らなければならない。
麓の道の駅に隣接した食堂の2階で、鹿カレーでも、食べよう。
高速道路、メガネトラブル、能取湖、能取岬、小清水、神の子池、摩周湖、中標津、知床……。
今日の走りを思い出しながら、峠をゆっくり下っていく。
(つづく)
これですよ!知床の道、大きくカーブし、うねるように続きます。
返信削除それにしても、天気良いですね!ツーリングは天気に気分が左右されます。
夕日のキレイなのはピカイチでしょうね。知床にいると言うだけでテンションUP。
いちさん、こんにちは。
削除知床峠、初めて通った時は20代の前半。やっぱりバイクでした。GPz400F-Ⅱ。
あまりの景色に思わずバイクの上で立ち上がって叫んだのを、今でも覚えています。
知床は雨も多いのですが、この日は晴れてくれました。
宿を近くに取ったからこそ、夕暮れの知床峠にいられた。
今回のツーリングで、ぜひ見てみたかった、知床峠の夕景でした。
旅の一日の終わりにふさわしい風景!!樹生さんの文章と写真を拝見していると、旅に出たくなります^^
返信削除Hiroshi Mutoさん、こんにちは。ありがとうございます。
削除朝5時から、600km、一日、走って、風景を見て、また走って、ここまで来て、この夕景は、
この景色を見るために1日走って来たんだと、思えるようなものでした。
たとえ、曇っていても、雨で峠へ上るのを断念したとしても、
ここまでの走りに悔いはなく、残念でもないのでしょうけれど、
晴れて、夕日が見られると、やはり感動している自分がいました。
それが、旅というものなのかもしれないと、思いました。
風の囁く音が聞こえる。そんな静けさでしょうか?
返信削除行きたい、、、
知床峠は、海、ワインディング、羅臼岳の存在感、空と風、それらが組み合わさって、
削除ここにしかない感慨を醸し出しています。
夏の休日、お昼時には、観光バスやマイカー、バイクでかなり混み合うこともありますが、
秋の夕暮は静かで、知床の風が全身を吹きぬけていくように感じました。
身体が透過されていくような、不思議な感じです。(もちろん、ライダーのセンチメンタルな思い込みなのでしょうけれど、それでもいいと思ってしまうのです。)
tkjさん、ぜひ、おいでください。
お久しぶりです、ST4と申します。
返信削除この間の日曜日私も日の出と日の入りをバイクの上で見ました。
日勝、ナイタイ高原、然別湖、三国峠、霧立峠、海沿いを走りました。
路面、ライン取り、フォーム、マージンの事ばかりで写真も撮らずのツーリングですが、
日の出と日の入りは少しの筋肉痛と共に鮮明に記憶に残っております。
ライディングプレジャーと呼んでよいものか、自分のような乗り方の者にもそういう場面が訪れます。
思わずヘルメットの中で叫びます。
樹生さんの写真からは景色としてというよりもライダーに訪れるあの瞬間の感覚といいますか、
そういう行間を感じられ、とても楽しく拝見させて頂いております。
※朝練でどんどんスピードレンジが上がりそれでも楽しくてしょうがない、
ワンミスでとんでもない状況になる領域で活き活きと反応し始めるバイクに乗り、
バイクに支配される感覚に気付き、2台のバイクを手放しました。
今は50馬力の旧いバイクに乗ってます。正直怒涛の加速感が恋しくなる時もあるけれど、
車の後ろについてもしっかりスポーツライディング出来る魅力は替えがたいものがあります。
ST4さん、こんにちは。
削除日勝、ナイタイ高原、然別湖、三国峠、霧立峠、海沿い…。
まさにワインディングをつなぐ走りのコースですね。
エンデュランスツーリング。走りの耐久レースのような、濃厚な一日。
その充実感はわかるような気がします。
写真ほめていただいて、ありがとうございます。
「ライダーに訪れるあの瞬間」はなかなか写真に写ってくれませんが、少しでも伝われば、とてもうれしいです。
私もGPZ1100からV7へ乗り換え、馬力も半分になりましたが、
V7にはV7の楽しみがあり、その個性と自分との化学反応というか、相棒との擦り合わせを探りながら、
愉しんでいる最中です。
それにしても、バイクは、やはり走りそのものが楽しい。それは、手離せない喜びです。