2017年7月23日

夏空1

日曜日。6時から妻と朝食を摂った。
ゆっくり出発準備をして、出発は7時過ぎになった。
最近、超早出が難しくなってきている。
出かけるのに、何か力が必要になってきているのだ。
齢か。または、疲れか。
今日もよろしく、ゆきかぜ。
2017/7/23 7:09

それでも国道5号線はまだ空いている方だった。
快調に小樽市朝里まで来て、ここから国道393号に乗り、まずは赤井川へ向かう。
朝里峠の展望台に久しぶりに寄った。

2017/7/23 8:02
昨日から東北地方、特に僕の出身地の秋田県が記録的な大雨で河川の氾濫、浸水など被害が出ている。
実家には年老いた両親がいるが、実家は地形的に洪水の被害は及びにくいこともあって、今回は無事だった。
一方、北海道は晴れている。それでも昨日は函館方面など道南で豪雨。被害が出ていた。

日本海側は雲の流れが速く、小樽市から海上にかけて雲がかかっていた。
2017/7/23 8:02
朝8時の展望台は空いていた。
峠を攻めに来たと見えるバイクの人が2人。僕と入れ違いに出て言った人が一人。
あとは僕だけだった。
今から、峠の交通量も多くなる。
ぎりぎり少ない時間帯だ。
行く手の空は青い。
2017/7/23 8:03
毛無峠を赤井川方面へ流す。
気が付くと、空いているのに、制限速度以下で走っていた。
今日はそんな日か。
時折後ろから迫ってくる車や、バイクに道を譲って前へ出てもらう。
今日は暑くなりそうだが、峠の朝の空気はひんやり感をまだ少し残していて気持ちいい。
あと30分もすれば、この感じもなくなるだろう。

赤井川の道の駅でトイレ休憩をし、そのまますぐに走り出す。
道道1022を銀山方面へ走って、国道5号線に合流し、稲穂峠を越える。
5号線を行き、ワイス温泉から道道604号へ折れて、ニセコ先方の裾野をなぞるように走る。
この道は道央道南圏の飛ばし屋が走りに来ることでも有名で、いたるところに「二輪事故増加中」、「この先急カーブ」の看板が出ている。この標識はありがたくて、全体的に高速コースなのだが、深く回り込んだブラインドカーブも多いので、たぶん「事故多発」の看板のところでは、本当に曲がり切れなかった事故が多く発生しているのだろう。

この道も、今日はゆっくり流した。
写真も撮らず、飛ばしもせず。なのに、一台のバイクも会わなかった。

しかし、自分で自覚しておかなくてはならない。
「あえてゆっくり走っている」つもりで、いつの間にか、速く走れなくなっているものだ。
速く走れないことにはなんの問題もない。問題は、もっともっと速く走れると思っていることで、何かの折に急に昔のイメージで速度を上げると、体がついてこなくて事故を起こすこともある。

学生時代の僕のバイクの先輩は「速く走れ」と言っていた。安全と、覚悟を決めるために、速く走ることも大切なのだと。

思い出しながら、今日は、やはりゆっくり流す。
飛ばす日は、また別に設けることにしよう。

三叉路に突き当たる。正面が駐車公園のようになっていて、トイレが設置してあった。
何度も通っているのに、ここにトイレがあるなんて知らなかった。
拝借して、またきれいなのに驚く。
日本の公衆トイレは、本当にきれいになってきている。

さて、そこから道道66号線を登っていくと、ニセコパノラマラインだ。

一台、車種のわからない、スーパーカーらしきものが登っていった。
ランボルギーニだろうか。

駐車場に走り屋と思しきバイクが3台ほど入ってきた。
でも僕が出発してから、一台のバイクともすれ違わず、追いつきも追い抜きもしなかった。
不思議な日だった。
2017/7/23 9:35
パノラマラインの中腹から、日本海側を見る。
奥へ伸びているのは積丹半島。半島付け根の湾のちょっと奥に白く見えているのは、泊原子力発電所だ。現在は止まっている。
2017/7/23 9:35
同じ場所。ニセコパノラマラインは道幅が広く、路面はきれいで、カーブも美しく、飛ばせる道だ。だから、4輪も2輪も飛ばす人たちも来る。
しかし、この道は本気で飛ばすには、高速すぎて危険だ。速度が上がりすぎるのだ。
空いていて、誰にも迷惑が掛からない時に気持ちよく「攻め流す」くらいがたぶんちょうどいい道なのだと思う。
今日は、ゆっくり流していく。
2017/7/23 9:37
今日は空が青い。
そして雲が白く、影とのコントラストが強い。
夏の空だ。
まぶしい日差し。
白い雲。
バイクのエンジンの唸り。
ひとりを感じるときでもある。

パノラマラインを登り切らずに、新見峠に入った。道道268号線だ。
1~1,5車線の狭くて細かくくねくねと曲がる道。
木漏れ日の、僕の好きな道だ。

リズムを刻みながら、ゆっくり走る。

2017/7/23 9:47

道はすぐに峠を越えて、今度は下っていく。
この下りが、見通しのきかない1車線のヘヤピンが多く、路面も時々荒れ気味だったりする。山深さを感じながら、やはりゆっくり下っていく。
2017/7/23 9:50
道の向こうの谷は深い。
鳥のなく声が聞こえ、木漏れ日の縞模様が空気に溶ける。
止まれば、路面には木の枝と葉の作った形が見え、午前の高い太陽が、日向のアスファルトを焼いている。

ふもとの盆地は、きっともうかなり暑いだろう。(つづく)

2 件のコメント:

  1. 最近、何らかの動機付けが無いとバイクを走らすことが億劫になってきてます。
    シンプルな動機で動けなくなったのかな~
    疲れなのかよく解りませんが何なんでしょうね~。
    齢取ったのかな~?

    パノラマに写ってる岩内の海はイイね!
    この間、自分も行きました。

    返信削除
    返信
    1. いちさん、こんにちは。
      自分もそうだなあ…と思っていたのですが、
      根本健氏が「旨いもんツーリング」を始めたのも、
      彼が50代の中頃だったかと思い出しました。
      何かないと、走り出すのがおっくうになっちまう…。
      だから「旨いもの」を探して、いろいろバイクで走っていく…と。
      この企画を引き継いだのが多聞恵美さんで
      「うまいもんすっきやモン」になっていくのですが…。
      やっぱ、齢ですかね。

      削除