そこで、YZF-R6で街乗りをしている様子をヘルメット固定のカメラで撮った動画をアップしていました。
それがこちら。です。
「新型YZF-R6と、ヘルメットカメラのテストをしたよ!いける???」
という、いかにも若い方(REIさんは35歳ですが…、55歳の中年から見れば、十二分に若いです。)の付けたタイトルっぽいのですが、この動画、なかなかよくて、かつ、考えさせられました。(…なんて、一素人が何を偉そうに…ってもんですが…^^;申し訳ありません。)
その前に、実は、REIさん、車載したカメラで別の動画をあげているのですが、
それがこちらです。
「「告知」YZF-R6で行く、お気に入りカフェ探索の「れい散歩」」
こちら。法定速度を守り、車やトラックに抜かれています。
私たちがバイクの魅力について語るとき、特にこうしたブログなどのメディアで語るときには、当然、公共のモラルを考慮して語らねばなりません。
しかし、以前から何回も書いていますが、交通法規を守ることは大前提としても、交通法規さえ守っていればそれはすべて正しいと思い込むのはむしろ安全上危険でもあります。
周りの状況の中で安全に考慮して走らねばならないからで、はっきり言いますが、あらゆる場合に絶対法定速度の30km/hを越えずに街中で原付を乗るのは、一時的に法定速度を越えてでも安全を確保する走行よりも危険です。(大きな通りで停車しているトラックの右側を追い抜くとき等を考えてみてください。)
また、バイクの魅力の一つに「機動力」があることは、心理的には否定できない事実。
例えば以前は交差点に一般用の停止線の前に、二輪用の停止線が引かれている交差点が多くありました。おそらく、すり抜けを推奨しているかのようだということで廃止になったと思われますが、発進加速の性能からしても、交差点で前まですり抜けするかどうかは、例えば渋滞時などにはバイクにとってはケースバイケースで難しい判断を迫られると思われますし、すべてのすり抜けを絶対悪視することは、私は間違っていると思います。
安全性と機動力。
この両立のラインをどこに引くかは、実は各ライダーが走るたびに問われている問題なのです。
一番上のREIさんの動画の走り。
どう思うかは人それぞれだと思いますが、走っている街、その街での混合交通の普段のあり方、そしてドライバー、ライダー、自転車、歩行者などの認識などによって、同じ走行でも、トロ過ぎて周りをイライラさせたり、逆にハラハラさせたりもすることがあります。
僕は、REIさんの走りは、とても考えて走っていると思います。
僕みたいな素人がいうのもおこがましいというか、関係ないだろって話ですが。
僕ならしないすり抜けもしていますが、だからと言って責める気にはなれないのです。
ちなみに、道東の国道では街を離れると車の流れは普通に80km/hから場合によっては90km/hで流れています。もちろん一定ではなく、周囲の状況によって流れの速さも変わります。
周りに湿原しかなく、見通しがよく、脇道もない。そんな中で80kmで全体が流れている時に、60kmで走るのなら、時々左によって後ろの車を前へ流す気配りをしなくてはならない…というのが現状です。
公道走行の動画をあげることは、なかなか難しい。
昔はかなり公道で撮ったライテクビデオにも今見ると「過激」と思えるようなものもありました。
しかし、それらは急速になりをひそめるようになりました。
たしかに、誰もが動画をUPできる、するようになった今日では、そうした「過激」動画に触発されて、真似した動画をあげようと、無謀な運転をする輩がでないとも限らない。
その場合、両者の違いは、本当は厳然としてあるのですが、それを客観的に、誰にもわかるように示すことはほぼ、不可能です。
でも、あまりに建前だけの世界を示し過ぎると、世の中かえっておかしくなります。
このバランスは本当に難しい。
だから、だれもが躊躇するか、あるいは能天気に越えるおバカさんがやらかすか…という構図になりがちなのですが、
例えば、
柏秀樹氏の動画や、このREIさんの動画などは、非難も考えながらも、いいところをついているというか、ある程度の誤解を招く恐れを抱きながらも勇気あるアップをしていると思うのです。
危ないかどうかは、周囲の状況で変わる。
ドライバーとのアイコンタクト、相互速度、その道の特性、時刻、天候、あらゆる条件を総合して、了解ができているかどうかを判断し、行動する。
それが100%あっているという保証はありません。
しかし、経験から、そこを判断していくしかない。
その判断を磨いていくのが「経験」というものであり、だから、街乗りにこそ、本当は優れた「先輩」が必要なのです。
基本的に街乗りの安全運転は、4輪と2輪でそう大きな相違はありませんが、街乗りでは、一般に旨い下手の差が出ると思われているワインディングを飛ばす時よりも、上級者と初心者のスキルの差は大きいと思われます。
何台も先の車の動きを読んだり、歩行者や自転車の動きを読み、かつ、守る運転をしたり、危機回避のために、減速したり(これが意外とできない人が多い)、瞬間的に加速したり、予定にない右折や左折をして危険領域から逃げることもあります。
停まっている車、停まろうとしている車、自分を抜かせたくないドライバーの車、正しい権利を絶対的に主張する車、カーナビ画面で走行中もTVを流している(違反です。)車、不規則に揺れる車。後ろを見ずに駐車場からバックで出てこようとしている車……。
きりがない。
こうしたことを一緒に先を走る先輩の走りから盗みながら、または考えなしに走ったことを先輩から指摘され、反省しながら、一歩ずつ上達していくのが、バイクライディングです。
だから、初心者だけでつるんで走るのは、実はあまりお勧めできない。
また、ベテランと言っても、自分の腕を自慢したがる人と一緒に走るのも、そういう人は初心者のことを考えていないのでかえって危険な目にあわさせることもあります。
また、先輩は先生ではなく、神でもない。当然のことですが、身近な人なので、実はそこまでスキルの高くない人のことが多いのです。でも、その自分より少し先を行っている先輩を真似し、自分で考え、時に先輩を批判して、自分なりのセオリーを作っていく…。
その繰り返しでライダーは徐々に一人前になっていきます。
欠点も含めて、先輩なのです。
何事にもいい先輩というのは、いてほしいものですね。
かの兼好法師も徒然草の中で言っています。
「すこしのことにも 先達は あらまほしきことなり。」
REIさんの「REIVLOG」も一つのよい先達になると思います。
少なくとも、僕にとってはそうです。
とても面白い動画だと思います。いろいろ学びたいと、ひそかに思っています。
樹生さんこんにちは。
返信削除紹介されてた二本の動画見てみました。
僕もあまり走行動画などは見ないのですが、その中でも街乗り動画っていうのは初でした。
なんとなくですけど、関東などに行くと北海道に比べてすり抜けが多いような感じがします。
渋滞が多いのでそうなるだろうなといった感じですし、通勤等の足や仕事で原付も多いでしょうから地域性を考えるとさもありなんと感じます。
今はこうした動画やブログ、SNSなどで色々な人の走りや考え方に触れれるので、それもまた良き先輩や反面教師かなと思います。
僕は友人に誘われてバイクに乗り、初心者だらけの中でバイクに乗ってきたので、まさにネットからの情報が主たる先輩でした。
色々と影響を受けたり染まってみたり模倣してみたりして、違和感を感じては考えて咀嚼して自分の考えみたいのが出来てきているなと感じるのですが、自分の考えを持ち始めると自分が正しいと思い始めるので、謙虚に学ぶ姿勢を持ちたいものだなと思うのですが、たまにしょっちゅう忘れます(笑)
謙虚であり続けたいものです。なかなかむずかしいです。
Shin Osawaさん、こんにちは。
削除街乗りこそ、手本がほしいところですが、なかなかないですよね。
本州は、やたらすり抜けが多い気がします。
というよりも北海道は少ない気がします。
おっしゃるとおり、渋滞が少なく、
すり抜けしなくても、そんなに遅くならないからだと思います。
車もバイクはすりぬけしてくるものだという認識で走っており、これと同じことを
北海道でやると、車はひやっとするのではないかと思います。
動画の、わりとタイトなすり抜け、あれはあの道で、かつ、トラックだから了解事項として
OKなのではないかと僕は考えています。
動画だけではわからないことも多くて、やっぱり現場でないとわからないことが多いですね。
ネットの情報、特に個人の発信している情報はそのまま信じていいものは
「ない」と断言してもいいのではないかと、経験上、僕は考えています。
法人ならいいかという問題でもないのですが、正しいものがないという意味ではなく、
そのまま信じていいものはない、という意味です。
おっしゃるとおり、咀嚼すること、実地で自分で考えることが大事で、
そのためには、一人で走ることも大事だと、僕は思います。
謙虚さって、難しいですね。
特に信念と謙虚さの同居は、難しいですが、目指したいと思っています。
1本目の動画の話ですみません。
返信削除開始10分から白バイの話(イタリアと日本の)が出ます。。
で、ワタクシ事ですが、
バイクに乗るきっかけ、最初に憧れたのは、テレビ映画『白バイ野郎 ジョン&パンチ』。
スマートでカッコイイ走り。。「バイクに乗りたい!」その時にそう思ったのでした。
tkjさん、こんにちは。
削除そうだったんですね。僕は「ジョン&パンチ」観たことがないんです。
噂や写真ではみたんですけれど。
僕の場合は何だったか…。
もともと自転車で走り回るのが好きで、バイクへ行くんですけど、
源バイクというと、「ワイルド7」の飛葉かもしれません。
TVじゃなくて、漫画でした。