東の丘にやってきた。
この東の丘には、二川農園さんがある。
「北の百姓日記」のeijiさん家族の農園だ。
ふらっと寄ってみたら、ハウスに仕事に行く途中のeijiさんにばったり会った。
二川農園の直営店で店長をしている奥様にはほぼ毎年お会いしているが、eijiさんご本人に会うのは久しぶりだ。
ご挨拶をするが、僕は気まぐれでツーリングで立ち寄っただけの身、仕事の邪魔をしては悪い。
それでもeijiさんはにこにこと、お話ししてくださった。
eijiさんのいる二川農園の野菜作りについては、以前のブログで記事にしている。
時間のある方には、ぜひお読みいただきたい。
赤井川の美しい里で(2)
赤井川の美しい里で(3)
この雪氷貯蔵施設は、冬の間に数メートルも積もる雪をこの建物に貯蔵し、その雪を保冷剤ととして大きな冷蔵庫として活用するものだ。
ポイントはもちろん、電気でモーターを回して冷やし続ける冷蔵庫と比べて圧倒的にエネルギーを消費しないことだが、雪で冷やしているために、気温は低いが湿度を高く維持できる。つまり、野菜たちにとって安心して眠れる環境であって、非常によいのだ。
二川農園さんたちの農家でつくるどさんこ農産センターは有限会社の会社組織として活躍し、各地から見学も訪れる、先進的な農業に取り組んでいる。
若手たちの活躍も華々しいどさんこ農産センター。
その基礎を作り、若手世代を育ててきたのが、eijiさんのお父さんの世代の方々だ。
この日は、eijiさんのお父さんとも初めて直接お会いし、挨拶できた。
細身だが逞しい身体。にこやかな笑顔。
人当たりはやわらかく、しかし、強い意志があり、粘り強く努力する力があり…、
とてもとても素敵な方だった。
こいのぼりが空に舞う。
そう、こいのぼりは男の子が我が家にいる、ということを空の下に誇らしげに示すのぼりでもある。
そして、その子の健やかな成長を祈る、願いののぼりでもある。
なんて素敵な幟だろうか。
僕の子どもの頃にもこいのぼりはよく見られたが、都市化が進む中で柱を立てて大きなこいのぼりを何体も空に泳がせる風景は、徐々に見られなくなっていった。
かわりに、川を横断して何百体ものこいのぼりを掛ける大掛かりなものや、川の中に泳がせるものなどが脚光を浴びてきた。
最近ではそれは観光行事の一環として自治体や企業などが主体となり行われることも増えてきているように思う。
それもまた、壮観であるし、僕は好きだ。
しかしまた、元来の、我が家の男の子の成長を願うこいのぼりには、格別な思いを感じてしまうのは、僕もまた50を過ぎ、子どもも20を過ぎるようになったからかもしれない。
4月から、端午の節句のあたりまで。春の空を舞う、こいのぼり。
なんだか久しぶりにすがすがしい気分になれたような気がした。
東の丘を少し回る。
正面の奥に見える尖塔は、赤井川村の消防署だ。
丘の下から、こいのぼりを見上げる。
風が渡る。それは雪の残る大地の上を渡っていく、春の風。
どうぞ、健やかに。
(つづく)
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