2015年10月2日

秋の回廊(6)終

丘から海へ。
もう一度道を帰り、家に向かうことにした。
丘の上の道は、やがて狭くなり、山の稜線を行き、彼方へ消えていく。
今日の深追いは、ここまで。
青い空と白い雲と、秋の風を満喫できた。


2015/9/22 12:36
国道231号線にもどり、古潭(コタン)の集落を越え、望来の手前では、いつも国道から逸れて海沿いの丘へ行くのだが、今日は国道を走った。

2015/9/22 13:07




望来の南浜からは、また海沿いの小路に逸れた。
道道ナンバーもついていない、この道。
海のすぐ側の丘を越えて、旧知津狩別川の河口付近を抜けていく、
最近海沿いのこのルートの帰り道では必ず通る道だ。

丘の斜面一杯にススキが穂の旗を振っていた。


2015/9/22 13:08
朝霧の中、穀倉地帯を走り、小さな道を行き、アルテピアッツァ美唄により、宮島沼へ立ち寄り、
青山の峠を越えて、日本海へ。
海沿いの丘をめぐって、ここまで帰って来た。

ぐるっと、まわる、
秋の回廊(コリドー)。

2015/9/22 13:18
気が付けば走行距離は200kmを越えている。
自転車では僕にとっては無理な遠さ。
自動車では、僕には感じられなかった、風と空気感を、
ゆきかぜとの旅は、味わわせてくれた。

秋は深まり、日は次第に西へと傾きかけている。

半日の走りで、朝のあの重苦しい自分の心の鎖が、大分断ち切られているような気がした。

やはりバイクはいい。
バイクでの旅はいい。

秋風に、革ジャンの襟をそっとかき寄せながら、僕は短い半日の、今日のツーリングを振り返る。

そして考える。

また、走りに来たい。
また、走りに出よう。

この時間を持つことができる間は、
僕はもう少し、行けるような気がする。

身体の疲れは限界近く、このまま夕方までは走れない。
こんなに日々の仕事のストレスと疲労が、自分の心身をむしばんでいるなんて。


だけど。

ゆきかぜと、また、走りに来よう。
季節の中を、
歩みを止めない季節の中で、その日だけの、その時だけの
風を感じるために、
僕はまた、ゆきかぜと、きっと走り出すのだ。
(秋の回廊(コリドー) 完)

2 件のコメント:

  1. それはバイク乗りの勝手な錯覚かも知れないが、
    ただただ寝ている休日よりも、ショートツーリング後の就寝の方が、疲れが取れたりします。
    大前提は、バイクに乗る“最低限の心身”有っての事。ご自愛下さい。

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    1. tkjさん、こんにちは。
      そうですよね、私もただ寝ているよりもちょっと走って寝た方が体調が回復します。
      その最低限の心身を維持して、長く走るためにも、身体を大事にし、仕事をなんとか無理しないでこなせるようにしていきたいです。
      tkjさん、ありがとうございます。

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