崎守の桜に別れを告げ、僕とゆきかぜは、家路につく。
道道107号を帰るが、途中から農道へ。この道は「黄金農免農道」と呼ばれているらしい。
幹線道路を行った方が時間的に早いのはわかっているが、車の列に挟まれて、だらだらと走らせるのは、あまり楽しくない。
やっぱりゆきかぜを気持ちよく走らせたい。
農道は海岸から内陸へ、なだらかにせり上がって行く丘を、いくつも越えて走って行く。
快走だ。
(…せまいところや、民家を縫うようなところもあるので、飛ばすのはお奨めできません。)
ちょっとだけ脇道に。
遥かに有珠山が見える。あの山の向こう(右手)がさっき来た洞爺湖だ。
陽が沈む前に札幌に帰りたい。
すでに午後の陽射しは、西に傾きつつある。まだ午後2時前だっていうのに。
少し急ごう。
2015/11/1 13:59 |
黄金農免農道から国道37号に一度出て、道道981を行ってみたら、道央自動車道を跨いだとたんに、こんな道になってしまった。
2015/11/1 14:00 |
ただし一部、ガタガタだったけれど。
2015/11/1 14:02 |
有珠山がだいぶ大きくなっている。
2015/11/1 14:03 |
交通量がないぞう、といっても、民家もないし、まあ、あたりまえか。
油断のならない先行きの道だ。意外なところで意外にカーブ。
…ああ、いつも自分でもわけのわからない裏道に入ってしまう。
でも、今回もかなりおもしろかった。
さて、道道981が平地に出たら、道道519にスイッチして、道道922と走り継ぐ。
ここも民家がほとんどなく、交通量も少なく、快走可能。
でもたまに会わられる民家が近づいてきたら、速度を落として、静かに走りたい。
ここから国道453に合流して、国道276へ。
今回も道道695への分岐を通過してしまい、そのまま276を喜茂別まで走った。
2015/11/1 14:59 |
お気に入りの場所で、写真を撮ったら、さあ、また急ごう。
と、思ったら、向こうからバイクが走ってきた。
手を上げて挨拶。
僕も手を振った。
孤独なライダー同士の邂逅。
ちょっとだけ手を振るのも、悪くない。
続けて国道230を中山峠方向へ向かう。
急ぎたいのに、素敵な脇道が…。
2015/11/1 15:19 |
川沿いのダート道。ちょっとだけね。
景色はすっかり夕景になってきている。
まだ3時過ぎだ。
さすがに冬の日の入りは早い。
そんなふうに思ってしまうほどに、日は短くなっている。
中山峠を一気に登る。
リッターバイクやスポーツカーと競争しようと思わない限り、V7の50PSでも、なんの遜色もなく、ゆきかぜ号は中山峠を駆け上った。
現在の基準から言えば、たった50ps。30年前乗っていた400ccのマシンよりもピークパワーは低い。それでも、このゆきかぜの全力をずっと出し切らせながら峠を上り切るには、相応の腕がいる。状況と法規が許せば、そう危険でもなく、駆けのぼれると思うのだが、現実には日曜の午後、札幌方面へ帰る車で交通量は多い。
やっぱり安全運転で進む。
2015/11/1 15:33 |
あと1時間で自宅に着く。
気づけば帰りはあっという間だった。
鬱屈した気分も、どこかへ消えている。
あの桜を見たおかげだろうか、羊蹄山のおかげか。
人のこころは、ほんのちょっとしたことでも、大分変わるものだと、我がことながら、少し驚く。
秋の桜には、間に合わなかった。
崎守の桜。
でも、会いに行ってよかった。
11月1日。
最後の秋の輝きと、最初の冬の輝きと、
両方を満喫できた短い旅だった。
(「秋の桜を見に。」完)
(燃費、走行距離、344.3km、 消費燃料14.43ℓ(満タン法)、 燃費、23.86km/ℓ)
リフレッシュ出来て、良かったですね!
返信削除tkjさん、こんにちは。
削除ありがとうございます。久しぶりの300km超だったせいか、左手の握力が、最後の方は怪しげになってきていました。
身体は疲れましたが、気持ちの方は、だいぶリフレッシュできました。