2016年4月1日

パーツが届くまでに。バックステップ(2)

さて、ゆっくり走るイメージのV7、アップライトなポジションはしかし、飛ばしたときに真価が発揮されるようにセッティングされていたのでした。それがわかっていて、どうして替える気になったのか。
今日はそのお話です。




それは僕自身の走り方の場合、前回も書きましたが、真下にステップを踏むと、お尻が真上に上がるような、そんな位置にステップが欲しいからです。
別の言い方をすれば、ステップの上に立ちあがってそのまま腰を下ろした位置がシートのヒップポイントであってほしいのです。
しかし、現状のポジションは、大屋雄一氏が「事務用の椅子に腰かけているようだ」と喩えたような、知りに対してステップが前にあるポジションです。

出典を忘れてしまいました。すみません。ライダーは190cmクラスの男性。
ノーマルの位置だと、ステップを踏んで立ち上がろうとしても、どうしてもお尻が後ろへ行く。
つまり、よほど上体を前傾させてバランスさせるか、両手でハンドルにつかまって引っ張りながら立たないと立てないのです。
これが困る。
…という話を札幌ズームさんにすると、どうして困るのかと。
だって、凸凹を通過するときに微妙に腰を浮かして、というか浮かし気味に荷重を逃がして腰痛が来ないようにしたり、バイクのサスの挙動を制御したりするのに、それがしにくいじゃないですか・
…というと、みんなあんまり、走っていて腰を上げたり頻繁にはしないみたいですよ。と。
確かに、足を前に投げ出す形のクルーザーなどはそもそもステップに立つこと自体不可能だったりするわけだし、わりと座っている人も多いそうです。
舗装路を走っている場合は、そんなに腰を上げ下げしないものなのか…。
だって、林道を走るときに、困るでしょう。
…と、言いかけて気づきました。
そうか、MOTOGUZZIでダートの林道入る人って、少数派か…。




でも、舗装路でも、乗馬の騎手が馬の動きに合わせて体重を掛けたり抜いたりするように、別に毎回完全にするわけではなく、揺れの激しそうな時(凸凹が顕著な時)だけでも、ステップを踏んで体重のかけ方を変えることで、疲れが少なくなったり、走りが安定したりするので、僕にとってそのステップ位置は必須なのです。

逆にステップがお尻の真下にあると、力を入れやすい分、変にステップに入力しすぎてせっかくのバイクの動的バランスを崩してしまうこともあるでしょう。モトグッツィはそれを嫌って前にステップを置いた節もあるかもしれません。

でも、DT50でバイクライフをスタートさせ、GPz400F-Ⅱでも、ZZR400でも、SRV250でも、GPZ1100でも、ダートの長距離林道を走ってきた僕には、この乗り方はもう、なんというか、合ってるというか、捨てがたい。

だから、フルブレーキング時に踏ん張るのに最適なポジションを捨てても、体重の荷重コントロールのしやすさの方を優先させたいのです。

2013年、14年、15年と3シーズンノーマルポジションで走って来て、やはりステップ位置を下げようと決意したのは、そうした事情があるのでした。

さて、次回、ハンドルバーの交換についお話します。

8 件のコメント:

  1. takaです

    『腰を浮かす』、私もやりますよ。
    事前に大きなギャップがあると分かれば、やっています。
    SRのノーマルステップは、なんとか可能です。
    なので、私の場合は、バックステップにすると立てなくなるかも?って、逆の理由で躊躇してます(^_^;)

    ハンドルの記事も、楽しみです♪

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    1. takaさん、こんにちは。
      腰を浮か走とするたびにステップが前にあるためにハンドルを引っ張ることになってしまい、どうも具合がよくなかったのでした。
      SRは比較的ステップ後ろですよね。
      80年代に流行ったバックステップはとにかく後ろで高いところについていたような気がします。
      今ちゃんと見ると、そうでもないのかもしれませんが…。
      ポジション改変は、なかなか迷いが多いです。

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    2. 自分も腰を浮かします。
      浮かすどころかスタンディング走行している時もあります。
      未舗装路や舗装状況のよろしくないところをよく走ると自然と習得する技術だと思うのですが、大型二輪の教習で「波状路走行」として習っていたというのを思い出しました。

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    3. 緒崎松蔵さん、こんにちは。
      そうですよね、浮かしますよね。スタンディングもしますよね。
      イタリアも石畳の道とかあって、結構ごつごつしてると思うのですが、
      ではなぜこのポジションでいいのか、フルブレーキでいちばん生きれば、乗り心地は我慢せい、ということなのか…、ちょっと分からなくなってきました(^^;)
      波状路走行でもスタンディングするように言われますね。
      別に特別じゃなくて普通にするものだと思うのですが…。
      でも確かにアメリカンはできませんし、スクーターも難しい。いや、アメリカンでもぜったいできないわけじゃないのですが、立つときにハンドルをどうしても引いてしまう。
      それくらい気にするな、変に力を入れずにちゃんと正しく引け、というのがV7の設計者なのか…。
      いずれにしても、私にとってはこのステップ、前過ぎました。
      もしかして、純正(ノーマル)位置が本当に正しいのかもしれませんが、改変に着手です。

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  2. こんにちは。
    俺も浮かしますね。だからステップ踏ん張りづらい、アメリカンやスクーターは苦手です。

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    1. てる坊主さん、こんにちは。
      てる坊主さんも浮かす派なんですね。
      『OUTRIDER』編集長菅生雅文氏の愛車はハーレーでロングをがんがんいきますから、アメリカンにはアメリカンの何かコツがあるのかもしれません。僕はどうもまだ、苦手意識があります。実際にそのバイクで走り続けないと分からないことって、たくさんあるのでしょうね。
      ポジション改変の評価も、直後だけでなく、長いスパンですべきなのかもしれません。

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  3. ポジション変更、楽しみですね!
    パーツが個別に出るのは嬉しいですね。可倒式じゃないステップだと立ちごけでも気遣いますし。(GBに乗り換えてから結構転倒や立ちごけするようになったので)

    僕も開陽台ツーの時につま先でステップを踏むことを教えてもらってからは浮かす乗り方に変わりました。
    相変わらず僕も林道などに入っていくので浮かせないとしっくりきません。
    以前ボルティーでロングに行ったとき背中が凄く痛くなったので、普段と違うポジションは身体が慣れるまでに結構時間がかかるものだなーと感じました^^;

    GBに乗り換えてから25000kmくらい走りましたが、少しだけハンドルが遠いのとヒールガードが欲しいなと感じます。
    どうやらポジション的にはホーネットがベストだったようです。
    自分の乗り方や体格に合っているポジションって全然疲れないし身体が痛くならないんだなって、少し合っていない今になって気付きました。

    我慢できないほどじゃないので、純正に自分を合わせるように毎年工夫して乗ってます。ホントは体幹トレーニングとかすればいいんですけどサボり癖があってなかなか…(笑)

    あ、今年エンジン500ccにしたんです(*^^*)
    夏にはIKONのサスペンションを入れる予定です。
    これから新しい付き合いが楽しみです。

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    1. かねた慎さん、こんにちは。
      転んでステップ曲げてしまう…というのが、到着する前から少し怖い私です。

      自動車でもシートの位置や角度、ステアリングの高さ、近さを調節できます。
      ましてバイクの場合は、身体のバランスが走行に大きく影響する乗り物ですし、
      ライダー毎にポジションの調整は本来必須なものだと思います。
      ハンドル角度やレバー角度、ペダル高さなどで調整するわけですが、
      超贅沢をいえば、オーダーメイドの自分専用ベストポジションを作れれば、
      ライディングの楽しさも増し、運転もうまくなり、疲れも減るのではないかと思います。
      ステップやハンドル交換は、それに向けた暫定的な試み…と言うわけです。
      バイクが要求するポジション、身体が要求するポジション。
      両方の要求を高度に満たしたポジションが見つかれば、とてもいいですね。

      GBは評価の高いマシンですね。
      500ccエンジンのGBは、昔「ライダースクラブ」で永山育生氏が高評価を上げていました。
      サスも新しくして、きびきびと走れるGB、楽しみですね。

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