2021年4月7日

早春賦。(2)

厚田から道道11号線で青山へ。
峠越えになるのだが、路面は全線乾いていた。
峠越え中、動画を撮影してみたのだが、動画を撮影していると、停まるのにためらわれてしまって、いつもなら写真を撮るのに停まるような場面でも走り続けてしまった。
ここらへんのバランスが、まだ自分でもうまくつかめない。
自分なりのバランスを、今シーズンは探っていきたい。

峠越えして青山地区から道道28号線を当別町の中心部へと南下していく。
途中当別ダムを通るのだが、ダム湖(当別ふくろう湖)の湖面がほぼ全域まだ凍結していた。
春はやはりまだまだ浅いようだ。


さらに南下していくと、弁華別(べんけべつ)に弁華別小学校の木造校舎がある。
2016年3月に閉校し、当別小学校に統合された。
1937年(昭和12年)建造の木造校舎は、現存する道内最古の現役木造校舎だった。

ちょっと寄ってみた。


昔の木造校舎は、立派な建物が多い。
そして、美しい。



玄関の屋根の意匠もいやらしくなく、白い壁が洒脱で、ストーブの煙突も美しい。



イタリア生まれのゆきかぜ。
和名をつけたからでもあるまいが、日本の風景にもよく似合う。
……といっても、西洋風日本建築なわけだが。

しばし佇んだあと、校舎跡を後にした。



10時半に出発したツーリングももう12時半である。
腹が減ったので、コンビニによることにした。
セイコーマート当別弥生店だ。

持参したマスクを着け、店内へ。


おにぎり一個と、ホットコーヒーを買って外へ。
空いていたので、駐車場の片隅、目立たないところで、行儀悪いが地べたに座ってお昼とした。
セイコーマートは店内調理の「カツ丼」が美味いので有名だが、今日買ったおにぎりも予想以上においしかった。


気温は低いが、太陽は暖かい。

帰ってきた。

路上に。

自分が居るべき場所に、自分が自分らしくいられる場所に帰ってきた。

そんなよろこびが、おにぎりの美味しさとともにじんわりとこみあげてくる。

今日のツーリングで会った人は、コンビニの定員さん1名。
マスクとスクリーン越し。
新型コロナウィルスへの対策は、しばらく注意深く続けなければならないが、
ゆるされる範囲で、気を付けながら、ツーリングに出かけよう。

走ることのよろこびを噛みしめた、ショートツーリングだった。
(早春賦 完)

道道11号、月形厚田線の走行動画は、「早春賦」として近日中にYouTubeにアップします。

2 件のコメント:

  1. こんにちは、樹生さん
    エンジンを止めて、眺めていたこの日の穏やかさ
    その気持ちが、シャッタ-を押した一枚一枚から
    伝わってくるようです
    風の冷たさ、陽のあたたかさ、春のその感触

    これまでのお仕事、本当にお疲れさまでした
    そして新しく始まった一歩目の春
    振り返ってみたり
    前を向いて行くことの新鮮さと歓びだったり
    走って立ち止まり、多くの想いが交差しつつも
    その眺める風景に、そのなかに溶けていくような
    これからもきっと、
    こうして僕たちは走っているんだと思います
    何もかもが道の上
    樹生さんが「噛みしめた」心地の良さ
    それを感じて、自分までしあわせな気持ちになりました
    新しい一歩、始まりましたね
    シ-ズンインおめでとうございます。

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    1. selenさん、こんにちは。
      心のこもった言葉、ありがとうございます。
      走るということ、
      モータサイクルとともに在るということ。
      この想い、この感覚、
      むしろ身体感覚と言った方がしっくりくるようなこの感じを
      大切に、これからも走っていきたいと思います。
      selenさん、ありがとうございます。
      シーズンインしました。

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