2013年6月16日

1000km・赤井川


 6月16日(日)、ちょっと時間が空いた隙に、V7で少し走りに行った。行き先は赤井川村。
 僕の一番好きな村だ。
 

 今日はただ。行って、帰るだけ。

 途中で走行距離が1000kmになった。

 V7ゆきかぜは、エンジンの振動がやや丸くなり、シフトも入りやすくなった。
 シフトダウンはまだまだへたくそだけど、最初の頃のがっちゃんはかなりなくすことができた。
 足がばたついて上品じゃないのは、まだ続いている。
 足まわりは、いつかグレードアップしたくなるか。でももう少し馴らしを続けて様子を見よう。

 赤井川へは、定山渓から朝里峠を越え、朝里温泉から毛無峠を越えて入った。
 
 定山渓からサッポロ湖脇の道ではトンネルの中にいつも水があり、路面は水しぶきを上げている。非常に滑りやすいから注意が必要だ。ゆきかぜも初めてどろどろに汚れた。

 峠の手前で気持ちいい渓流があった。
 ちょっと一枚、写真を撮った。


 朝里峠、毛無峠は、ゆっくり走った。
 遅いファミリーカーの後ろ、車間を十分に取って。
 今日は、疲れているせいか、ゆっくり走りたい。
 というよりも、速く走れないのだ。
 そういう時、V7の2500rpm~3000rpmくらいの鼓動が心地よい。振動が手にも足にも来ているのに不快でないとは、不思議なものだ。同じVツインではヤマハのSRV250に乗っていたことがあるが、それとも振動が違う。(排気量が3倍もあるから当然と言えば当然なんだけど、どうも種類が違う気がする。)

 途中、山中牧場でソフトクリームを食べた。
 ベテランのライダーが一人、SRでツーリングに来ていた。年は60代だろうか。
 短い白髪。短い髭。サングラスを掛け、ウェアは黒のライダース。
 どれも決まって、どれも馴染んでいた。
 駐車場の端で、ひとり、煙草を吸っていた。
 会釈だけを交わし、互いに言葉をかけないまま。
 SRが先に出て行った。フルノーマルのSR。

 久々に惚れ込むような、そんなライダーを見た。

 僕も遅れて、ゆっくり出発する。
 せかされないエンジンに助けられて、散歩気分で赤井川に着いた。



 赤井川のカルデラ盆地を行く。
 余市側の外輪山を見ると、海霧が内陸まで押し寄せ、外輪山の低いところを越えて盆地に流れ込んでいた。
 この赤井川のカルデラ盆地は、秋のよく晴れた朝に雲海が出るのだが、海から押し寄せた霧が山を越えて流れ下るのは初めて見た。



 赤井川村は長い積雪期が終わり、畑起こしが終わって作付したての畑が多かった。
 田んぼは、田起こし、水張り、田植えも終わって、幼い苗が風にそよいでいた。


 少し走っていたら、距離の積算計が1000を指した。
 納車して、997km。生涯走行距離が1000km。
 馴らしの第2段階も前半が終了だ。
 右側、回転計はレッドゾーンの色表示がない。出ている数字は外気温計で、ボタンを押すと時刻と切り替わる。
 オイルインジケーターがついているが、これはエンジンを点けると消える。
 いったい、これから、どれくらいの距離を走って行くことになるのだろう。


1000kmに達したのは、こんな場所だった。
長閑な田園風景は、阿蘇の外輪山の内側の盆地とも相通ずる雰囲気を持つ。
 
しかし、こちらは世界一大きいカルデラ盆地の阿蘇に比べると、とてもかわいいサイズだ。
ここに来ると、気持ちがやさしくなる。
それが、都会人の無責任な感傷だとしても、来る度にそう感じる。

もうちょっとだけ散歩して帰ろう。



外輪山に囲まれた、畑と田んぼの盆地。赤井川のカルデラ。
道端のイタドリはもう、ゆきかぜと同じ背の高さまで伸びていた。
重なり合う山。遠くにいくほど、緑が薄れ、青に見える。
こう見ると、ゆきかぜもなかなか端正だ。
でも、妻は、ゆきかぜのエンジンを、「なんだかセミがくっついているみたい」と言う。
……よくわからない表現だ。

赤井川村の交番に、白バイが2台。並んでいた。
僕が帰ろうとしたとき、白バイは並んで交番を出て、毛無峠方向へ走って行った。
ぴったり横に併走する技術はさすがだが、マラソンの先導の練習だろうか。

帰る途中、4輪が1台、捕まっていた。

僕とゆきかぜは、今日は徹頭徹尾、ゆっくり走った。



 毛無峠の麓の商店で休憩をした。
 自動販売機でコーヒーを買い、腰を下ろして飲んだ。
 今日はまた、軽登山靴で来てみたが、以前よりもシフトが柔らかく入るようになったせいか、今日は以前より違和感を感じなかった。これなら、この靴でツーリングも行けそうだ。

GPZはタンクバッグで擦れた傷がタンクにたくさんついてかわいそうだった。
ゆきかぜには今のところ、タンクバッグは装着していない。(そのうちするつもりだ。)
通勤に使っているデイバッグにカメラや合羽、帽子、タオル、地図等を入れ、背負ってきた。
あまり重くないからこれもありかと思った。

カメラも代替わり。
今日の写真から『nikon1 V2』だ。
初撮影で何もわからず、取りあえずすべてオートで、ズームレンズを回してシャッターを押しただけ。画像もただサイズを直して載せただけ。

 こちらも長い付き合いになっていくと思う。

 いい旅をしたいものだと思った。

4 件のコメント:

  1. 赤井川、行かれましたね^^
    GPZクンとのblogでも何度か登場した、樹生さんのお気に入りの土地。
    ゆきかぜも初めてなのに、すっかり馴染んでいるように見えます。
    重なり合う山々とイタドリを背景にした、斜め前からの写真。ゆきかぜさん、とても素敵ですよ(*^.^*)

    「新しい緑、薫る風。」、馴らし中のゆきかぜさんのインプレと一緒に、羊蹄山や雪の残る新緑の白樺並木との風景、
    楽しませていただきました。
    1000kmを越えて、ゆきかぜさん、どんな表情を見せるのでしょうね♪♪
    あ、ナタとナイフの喩え、よくわかりましたよw

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    1. Hiroshi Mutoさん、こんにちは。
      昨日はただ行って、帰ってきただけでしたが、赤井川村はやっぱり好きでした。

      今入れているIPONEのオイルは馴らし用の鉱物油で、ライフが短く、
      次のオイル交換予定は2000km走行時です。
      それまでが第2、第3段階なのですが、それにふさわしい走りができるか、
      そろそろこちらが問われてくる感じです。
      仕事もまた忙しさの波が迫って来ていて、この先、どうやって馴らしていくか、
      無理しないようにぼちぼち行きたいと思います。
      軽いが安定志向のハンドリング。どう曲げていくか、これも楽しみでです。

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  2. こんばんは。

    GPZの次は外車かな?とは思っていましたが。

    V7は読めませんでした。シックで素敵なイタリアンですね。

    時々のぞくバイク屋さんに7のゼッケンプレートの付いたモデルが展示してありました。

    セパハンで肩こり症の自分には無理ポジションでしたけど。。。




    以前のブログへは「肩こり」で検索してたどり着いた経緯があります。

    バイク好きの方には結構肩こりで悩む人いますね。

    私もその一人!軽いメットにしたりポジション変えたり色々試してきました。

    少し無理して乗っています。好きだからやめられないです。


    ところで。

    北海道大好きです。

    妻に冗談ぽく(案外本気で)。

    北海道に住めたら良いな~と呟くと、仕事とか寒さ大丈夫?

    とマジな返答でした。

    憧れだけでは無理なの分っていますが。

    女はロマンで生きる生物ではないのですね。

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    1. 南風さん、こんにちは。
      ありがとうございます。
      V7、自分で思っていたよりも気に入っています。
      V7レーサーの方がハンドリグを楽しめるかもしれません。
      でも私も肩凝りで、長時間のクルージングは厳しそうです。
      V7スペシャルは、けっこう長距離・長時間も行けそうです。

      「この世に楽園はない。」というのは、真実だと思います。
      楽園は住んでいる場所の中に見出すもので、どこかに用意されているものではないと。

      私の生まれ故郷の秋田には、秋田にしかない良さがあり、
      妻の故郷の広島には、広島にしかない良さがありました。
      そして、北海道にも、ここにしかないよさが、いっぱいあるように思います。
      時折、故郷にいる年とった親のことを考えると、たまらなくなることもあります。
      でも、北海道に来たことを、後悔してはいません。
      一生懸命生きてきた、そんな思いがあります。

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