2014年7月18日

ゆきかぜ快調。

「空と雲と風と。」のツーリングの後、通勤に使っていてゆきかぜの様子に気が付いたことがある。

低速からのねばりが少し増し、力強さもほんの少しだが増している。
そして振動の角が少しとれて、まろやかになったように感じる。

まるで馴らしが進んだようなのだ。そういえば現在我がV7special、ゆきかぜ号の総走行距離は5724km。
まだまだ馴らしが進んでもおかしくない距離数なのである。


思えば、「空と雲と風と。」の道行きで、高回転まで何度も回してハンドリングテストをしたのだったが、それで高回転域の馴らしが進んだのかもしれない。
去年の5月に購入してから、計画的に馴らしはしてきたし、高回転も回してきたが、今回ほど高回転を多用して走ったことはあまりなかった(その代わり、ギヤは低速ギヤ多用になった。)
5000~7000rpmを常用して走ったことにより、いい具合に熱が入り、設計した通りの熱変形に至って、各部のクリアランスがいい感じに近づいたのかもしれない。

何せイタリアンである。かの地のバイクが、ぶん回し続けて乗ることを想定していないはずがない。
低速トルクが厚く、そこに乗って低回転でトコトコ走っても十分に楽しく、実用的なので、いままであまり回していなかったのである。

それが今回のツーリングでうまく高速馴らしになったのかもしれないのだった。


ここは札幌市の市街地からすぐの幌見峠。登り坂だ。2000rpmで40km/h。3速かな。
これくらいの低回転域での力強さが増し、ノッキングの兆候も起こらない。
少し開けただけでも穏やかに、しかし十分力強く反応し、ここから登りでも加速してくれる。


下り坂、エンジンブレーキで下る。
ビッグボアの空冷ツインの場合、あまり全閉でのエンジンブレーキを長く使うと、次に開けた時の燃焼にやや悪影響が出る場合もある。しかし、ツーリング後は、そのこともあまり感じなくなった。インジェクションの進歩もあるのだろうが、馴らし効果もあるように思った。



トップ5速では約2200rpmで60km/hになる。
滑らかに走って行ける。
メーター中央のボード、右上の赤いランプは給油を促すランプ。全開給油から326km走っていた。
この直後に給油したら満タンで13.70ℓ入った。
ゆきかぜのタンクは満タンで公称22ℓ入りだが、最高でも15.2ℓ以上入れたことがない。
リザーブが相当に余裕あるのかもしれない。


先行する軽自動車が遠ざかる。後ろに車はない。こんな時はだいたい制限速度で走っている。
たぶん、僕は大型ライダーとしては、普段、公道での走行は最も遅い部類に入ると思う。

ゆっくり平和に流す。
V7クラシックはそれがとても得意なバイクだったが、モデルチェンジされてV7stone、V7specialになってからはエンジンの出力は上がったが、その分せわしなくなったと言われている。
確かに回りたがる性格を持ち、一定速で流すよりも加速して減速して、を繰り返すパターン、つまり、常にタイヤにプラスかマイナスかのトラクションがかかっている状態を好むエンジン特性に思えた。
しかし、トップ2000rpmでの流しはせかされることもなく、振動も若干だがマイルドになって、ゆっくり走ることに以前のようなストレスはない。

もしかしたら、単に馴らしが終わっていないために、低回転域での粘りがなかっただけなのかもしれない。

ちなみに高回転域での力も確実に増して、リミッターの7000rpmまでさらに軽々と回るようになったから、エンジンがパワーダウンして乗りやすくなったと勘違いしているのでもなさそうだ。

ますます快調。ゆきかぜ。
君はやっぱり、めっぽう速いレディだったのか。
おまけにゆっくり猫を被るのもうまくなるとはね。

早くステップを換えて、そして願わくは君に、素敵なシューズを履かせてあげたいよ。

0 件のコメント:

コメントを投稿