さあ、帰ろう。今日は日帰り。
予定よりもだいぶ時間が経ってしまった。
山頂には、柱が立ち、小さなケルンが積んであった。
風が行き、雲が流れ。
見渡す限り、こんな風景だ。
気温は低く、さわやかで涼しい。
帰る前、斜面に黄色い点々があるのを見つけた。
きっとエゾキスゲだ。
ビーナスラインのニッコウキスゲは有名だが、ここには北海道らしく、夏の黄色いユリが咲いている。
さあ、もう午後1時だ。帰ろう。
雲は量を増し、流れ方も次第に速くなってきていた。まだまだ下る。
さて、帰ろう。帰りは国道275号線をずっと札幌まで行く。
遅くなってしまったお昼を、お蕎麦屋さんで。おいしかった。
南下すると、また道は晴れてきた。
国道275号線、は北竜町より北側では交通量がとても少ない。
快適に流せる道だ。
どんどん走って。走って。ゆきかぜはさっきまでのうっぷんを晴らすように。
次第に影が長くなる。夕方が近づいてきた。
滝川から南は交通量もぐんと増える。時々、農道にそれたりしながらも、でも基本的には国道275号線を下る。
もう夕方。午後6時になった。月形町のコンビニで、カップのコーヒーとカロリーメイトのメープル味を買って、駐車場の隅で腰を下ろして食べた。
たぶん帰宅は8時前くらいになるだろう。
たぶん帰宅は8時前くらいになるだろう。
ハンドリングテスト、林道、ひたすら距離を流すクルージングと、一日でいろんな走り方をした一日だった。
走った距離はおよそ580km。
明日は日曜日だが、仕事が待っている。追われる日常が、また始まる。
でも、そこに向かって走って行くことを、納得している自分がいる。
妻が家で待っている。
林道で何度も自分に言い聞かせたことを反芻するように、また言い聞かせる。
「ゆっくりでいいんだ。確実に。安全に。」
あともう一走り。
我が家へ、帰ろう。 (「空と雲と風と。」 完 )
走った距離はおよそ580km。
明日は日曜日だが、仕事が待っている。追われる日常が、また始まる。
でも、そこに向かって走って行くことを、納得している自分がいる。
妻が家で待っている。
林道で何度も自分に言い聞かせたことを反芻するように、また言い聞かせる。
「ゆっくりでいいんだ。確実に。安全に。」
あともう一走り。
我が家へ、帰ろう。 (「空と雲と風と。」 完 )
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