2018年6月8日

遠くへ。5

到着した三国峠。
少し、おしゃべりも。



三国峠は標高1139m。北海道では最高所にある峠だ。
旭川側から登ってくるとトンネルで峠を越える。

トンネルを越えてすぐのところにパーキングがあり、そこからの眺望がこれだ。


昨日も載せた写真だが、ここから望むと、見渡す限りの広大な樹海が広がっている。
この駐車スペースから振り返ると、


峠のレストハウスがあって、珈琲も飲めるし、食事もできる。
ちょっとトイレを借りて、
今抜けてきたトンネルを見る。

今から32年前、まだ砂利道だったこの峠を、GPz400-Ⅱで越えたことがある。
深砂利の道が何十キロも続き、へとへとになったことを思い出す。
まだ20代の半ばだった。


新緑の山と谷をつなぎ、またぎ、近代的な道路が通じている。
あっという間に峠を越えてしまう、
現在の三国峠である。


下を見下ろし、ズームを望遠側に。
はるか下の道をライダーが上ってくる。
それにしても新緑が美しい。


少し歩いた。
さっきのパーキングが見える。二つ上の写真の道の奥の方から見返した眺めだ。



談笑するバイク乗りたちが見える。
山の深さと、緑の柔らかさ、春のしなやかさを感じて、少しその場で佇んでいた。


谷側でなく、山側を見上げると、春が山を駆け上っていく最中なのがよく見えた。
今日もたぶん、だいぶ登るのだろう。


三国峠と言えば、この橋が紹介の写真で使われる。
まさに天空に架かる橋だ。
自然の風景と、人工物とが拮抗している、不思議な風景だ。


こんな森を、こんなふうに見るとは。
これは、どういう体験なのだろうか。
まるで鳥の目を持ったような光景だ。
今からこの森の中へ降りていく。
この森の中の太い一本道を駆けていく。
それだけでも、すこし畏まるような気持ちになるのだった。

(つづく)

6 件のコメント:

  1. >>春が山を駆け上っていく
    写真を拝見して、まさしく。素敵な表現ですね。
    最後の森のお写真も圧巻の風景。畏怖を感じます。

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    1. Hiroshi Mutoさん、こんにちは。
      北海道の山深いところは、僕の感覚では
      本州以南と受ける印象が違います。
      人の領域ではないような感じ、
      安易に入り込んではいけないような感じがするのです。
      そうした聖域にお邪魔しているような感覚。
      人の匂いが風景に沁みついていないような感覚。
      それがここや知床から感じる印象です。
      でもこの見下ろす樹海も、すべてが原始林ではなくて、
      開拓期、本州への木材提供のために、伐採された後の
      二次林だったりするのです。
      ここまで復活した自然の力を称賛すべきなのかもしれません。
      それにしても、畏怖の念を禁じ得ないような、そういう風景でした。

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  2. とりあえず、
    Googleマップの「行きたい場所」としてマーキングしました。

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    1. tkjさん、前回来道の際には、
      羊蹄山、赤井川村(あかりん!)、ニセコなどを走られましたね。
      ここもすごいです。
      道東エリアは広くて、ポイント同士が離れているのですが、
      北海道度は、やはり道東が高いです。
      またぜひ、おいでください。
      もしも可能なら、一緒に走りましょう!

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  3. 樹海を見下ろす写真は圧巻ですね!これぞ十勝三又の大カルデラです。

    今回は三国峠からの十勝入りでしたか♪
    久しぶりの道東は如何?テンション上がっている感じが伝わって来ますよ(^。^)

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    1. いちさん、こんにちは。
      時間が限られていたので、十勝はさっと通過みたいになりましたが、
      久しぶりの道東は、なんだか新鮮でした。

      やっと長距離走れた、そういう気持ちで、旅心といいますか、
      久しぶりの感覚でした。
      いつものコースでは感じない、遠くへ行く感じ。
      それが好きなんですね。

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