暑寒別回廊（１）

今日（2020/7/11）もどこへ行くか決めないままに走り出した。
仕事が頭にこびりつき、休日も高いストレスを抱えたまま、リラックスできない。
それでも、走り出す。
今日は気まぐれに、走るんだ。

2020 7/11 8:30

札幌市から当別町、青山地区へ。
道道28号線を行く。
曇天の下。
ドルドルと、ゆきかぜの低回転のつぶやきを聞きながら、流していく。
当別ダムによってできた人造湖、ふくろう湖にかかる「望郷橋」。
このダム湖のしたに、美しい谷が沈んだことを、ダム完成前からここをツーリングコースとして好んでいた僕は、記憶している。

2020 7/11 8:29

でも、その谷の風景を、具体的に思い出せるかと言われると、記憶はぼやけて、もはや思い出せない。川のカーブや、湖畔のネコヤナギの樹、小さな耕作地、見下ろす川の美しい蛇行などを、断片的に思い出せるだけだ。

先週、此の先でバイクの死亡事故が起きた。

自分が事故しないとは、決して言えない。
心して、事故現場を通過していく。

ふくろう湖を過ぎ、道道11号との分岐を曲がらずに北上して、国道451号線まで出た。

右折して、新十津川方向へ。
峠を越え、しばらく走ると、徳富川の川沿いに一頭の鹿を見つけた。

2020 7/11 9:21

バイクを停め、カメラを持ち、道を横断して、川を見下ろす。
その間、20秒くらいかかったと思うが、鹿はそこにいて、ずっとこちらを見ていた。

2020 7/11 9:21

それから10秒くらいだろうか。
鹿と対面していた。距離は２００ｍくらいか。

2020 7/11 9:21

そのうち、くるりと向きを変えると、森の中へ消えていった。

2020 7/11 9:22

ここはこんな感じの所。
広めの谷だ。
鹿は小鹿が若鹿になり、いろいろで歩いている時期。
朝夕、特に薄明時には動物との交通事故に気をつけたい。

2020 7/11 9:39

そこからしばらく走ると、新十津川村や、滝川の方面が前方に開けて来た。
少し休憩しよう。

そこから国道275に出て、雨竜町の道の駅でトイレ休憩をとった。
やはり空いていた。
でも、今日もバイクツーリングのグループが多い。
どうか、安全に。

さらに北上。

どこに行くか、あてもないままだったが、
今日も体力は温存。無理はしない方向で。

沼田町から留萌市へ巡って、そこから海岸線を帰るルートで行ってみようか。

2020 7/11 10:44

寄るつもりだった「萌えの丘」に寄らず、寄らないつもりだった「明日萌駅」（恵比島駅）に寄ってしまった。
NHKのドラマのロケ地になったこの駅。今年はコロナ対策で開放せず。

そのまま、海へ向かって、道道549号線から国道233号線を、ただ流した。

この間は特に何もない。
ただ流して走っただけだ。
それもまた、よい。
留萌の街が近づき、昼も近づいてきた。
（つづく）