2015年9月1日

夏の終わり(2)



支笏湖から、雨雲を避けて千歳市へ、そのまま東へ逃げて、厚真町へやってきた。

ここは幌里。幌里小学校の跡地には、大きなハルニレの樹がある。
何度か訪れている場所だ。





樹の説明板。
地域の歴史と、樹の歴史が、書かれている。




学校跡の校庭から道路側を見る。
樹勢が衰えたとはいえ、やはり大きい。
8年前も訪れていて、ブログの記事にもしている。

   「北海道の樹を訪ねて-6-幌里小学校跡のハルニレその1その2その3 」

それから8年。学校跡も、樹も、その分だけ、齢をとった……、そんな感じを受けた。



それは当たり前のことで、誰にも止められないことだ。
それでも校庭が雑草でぼうぼうとならず、後者も窓が破れて中に虫や獣が入り放題にならず、雪にもつぶれず…、ということは、今でも、保管、維持している人たちがいて、守り続けているということだ。

北海道では、今もどんどん小さな小学校が閉校していっている。
少子化、高齢化、過疎化は、田舎ほど進行が速く、深刻だ。

僕ら家族も、札幌という大都市に住んでいる。

やさしい里、幌里。

次に訪れるのはいつだろう、その時、この校舎とこのハルニレは、どんな表情で向かえてくれるだろうか。








幌里を後に、僕とゆきかぜは、日高地方へ。
旧穂別町(現むかわ町穂別)、仁和、道道59号線沿いに、大きなカエデの樹がある。

穂別仁和のカエデだ。

 この樹も8年前に訪ねている。今日、再訪となった。



8年前は樹の前に立っていた看板は、今日は樹の後ろに横たわっていた。

個人が記念樹として保存している樹だ。
2本の鉄棒が大きく傾いた幹を支えている。

この鉄棒は、いつからあるのだろう。その前は、この樹はどんな姿で、どんなふうに立っていたのだろう。




人とともにある樹には、その土地の人の思いがしみついている。

いや、本当は、「人とともにある樹」ではなく、「その樹を慕い、樹とともに生きた人」の思いが、
樹の姿から彷彿とさせる、ということなのだろう。

全国各地に、樹齢1000年級の巨樹があり、保護され、守られて、時を越えて今も、親しまれている。

大きな樹には、人を引き寄せ、人を安心させ、人を励ます何かがあるのだ。

曇天のもと、僕らは平取(びらとり)をめざし、少し急いで道道を駆けていく。(つづく)

2 件のコメント:

  1. 支笏湖から千歳に抜け、厚真に抜けましたか。この先どこまで行くのか
    楽しみです。大木をめぐる旅もいいですね~!
    日高路の入口ですね。道央地区は広いな~と実感します。私なら
    襟裳方面に行きそうですが、帰りを考えると日高門別か夕張・栗山を
    周るルートになるかも。

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    1. いちさん、こんにちは。
      基本、体調が悪く、激しい雨を避けながらのツーリングでしたので、
      思うようなコースで走ることはできませんでした。

      襟裳岬ももう数年行っていないので、久しぶりに足を伸ばしたい気持ちがあります。

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