2016年5月23日

ポジション変更の成果は。

MOTOGUZZI V7Special 2013 「ゆきかぜ」は今年ステップとハンドルバーを純正から社外品に交換。ポジションの改変を行いました。
5月15日のツーリングを通してのポジション改変のインプレッションをします。



まず、それぞれの交換部品について。
ステップは、ベビーフェイス製、交換してのインプレッションは、
ベビーフェイス、V7Special用バックステップ。」、
ベビーファイス「V7Special用バックステップ」インプレッション。」、


ハンドルバー交換については、
V7Specialハンドルバー交換、インプレッション。
を参照ください。


さて、交換して役380kmのツーリング、ポジションはどうだったか、ということですが。


朝6時から夕方4時まで。一日380km弱のツーリングでは、肩こりも、腰痛もそれほどなく、ノーマルポジションよりも自分には合っているように思えた。

僕の場合、特に肩凝りはひどく、あまりの肩こりに頭痛から吐き気までして走れなくなることもあるのだが、今回はそんなこともなく、腰の角度にしても、以前のインプレッションに書いたように、腰を立てて背骨をS字にする乗り方も、腰をやや後傾気味に(本当に後傾しているわけではない。)背中を丸め気味にする乗り方も、両方許容するポジションで、走りながらそれを適宜チェンジすることも容易にできる。
その分疲れにくくなるはずだ。

ステップにしても、一日の走行ではステップが高くて膝が窮屈とは感じなかった。
ステップは、とにかく靴底への食いつきがすごく、まったく滑る気がしない。
その気持ちよさに意識が行くが、そのうちにステップのことは忘れている。
つまり、自然になった感じで、やはり成功だったと言えると思う。

ハンドルとステップを同時に変えたので、ハンドルポジションもステップの位置と無関係には語れない。
しかし、大体のところ、ポジションは全体に改善されたといえると思う。

なぜ断言しないかというと、肩こりとはちょっと違うのだが、背中に少し筋肉の張り、痛みを感じだからだ。
肩凝りのようにひどくなるわけではなく、バイクに乗れていない日常生活の中でも痛みが来ていたから、ポジションとの関連はまだ不明だが、3年間通してきたポジションが変わったことにより、今までとは違うところに力が入ってしまって、それで痛みが来た可能性もある。

ハンドルやスイッチ、レバーの角度、位置などについては、まだ微調整の余地があるので、調整しながら、また報告していきたいと思う。




さて、ポジション変更によって、走りは変わったのか。

今回の走りの範囲では、そんなに変わっていなかった。
ハンドリングも変わらない。
速度が上がってくると、大きなギャップをコーナリング中に拾ったりすると、フレームがゆらゆらと揺れだすのも変わらないし、その揺れが出始める速度も、振れの周期も、特に変わらない。

ちょっと自分としてショックだったのが、微妙に切り返しが重く感じたことと、連続で切り返しを攻める走りをしてみたところで、少し腕がだるく感じたことだった。

これはきっとハンドルポジションが変わったこと、特に幅が狭くなってレバー比が変わったことに起因していると思う。
…ということは、以前から、倒し込みや起こすときに、カウンターステアを多用していた、ということであり、その癖がついているから、依然と同じようにハンドル入力をしようとしてしまい、以前よりも腕が疲れてしまっているのではないか。

ああ、だめだ。

確かに、あのストリートファイターのような幅広くてフラット気味のハンドルは、そういう、抑え込むようなライディングを呼び込みがちであるが、それは僕のしたいライディングではない。
マシン自体がそれを望むのなら、そうすべきであるが、V7は、車体側の操作中心でハンドルは最小限の補正にしか使わない方が、おそらくうまくいく。
現に、旋回に入ってしまえば、ほぼ手放しでも乗れるバランスを保てているのだが、そこから動かすときにハンドルに過度に入力するのは、車体、フレームをこじっていることになるから、高速域でぎりぎりの切り返しをしたときにフレームの振れが出やすい。
つまり、いたずらに限界を低めていることになる。




それは、ゆきかぜを「走らせる」走りではない。
操っているようで、依存している。甘えている走りだ。

速度が低くても、マージンをたっぷりとっていても、走らせる走りをしない限り、相棒の本当の姿は見えてこない。

もっと力を抜いて、もっと無理せず、体の捌き方、重心の入れ方、それらを両手、両足でのペダル、ハンドル、グリップ、レバー操作に調和させ、協調させることで、ゆきかぜの本来の能力はもっと発揮できるはずなのだ。

やはり、ライディングが錆び付いてきているようだ。

僕の場合は、だらけて乗っても楽しくないタイプだ。
今シーズン、基本をもう一度。

ゆきかぜの声を聴き、走りたいように走らせてやれるように、感受性をもう一度、目覚めさせることが必要なようだ。

6 件のコメント:

  1. こんばんは、樹生さん。まえに友達に車みたいにドッカリ座って運転しちゃ駄目だよ!バイクはスポーツですから!って言われてしばらーく考えたことがありました。アメリカンタイプみたいにがに股で悪そうに運転してる訳じゃないのに(^^; でもコスプレライダーみたいな人けっこういますね。私は箸と同じくらい自然にバイクを扱える運転できるのが生涯の目標ですかね(^^;

    返信削除
    返信
    1. たけさん、こんにちは。
      箸と同じようにって、バイクの扱いの習熟にはぴったりのたとえかもしれないと思います。
      私、いまだに箸をちゃんと使えないんです。
      単純に見えて、無駄なく、正しく美しく使うには、訓練と習熟がいる。
      そんなものかもしれませんね。

      削除
  2. なるほど勉強になります。気候もよくなってきてバイク日和ですが時間がなかなか、、

    返信削除
    返信
    1. ルイさん、こんにちは。
      あくまでも一素人の私の感想ですので、あんまり信用なりません。すみませんです。
      少しでも参考になれば幸いです。

      削除
  3. takaです
    『マシン自体が望むなら』
    良い言葉ですね。
    内容的に似た表現として、私は、
    『バイクの邪魔をしない』
    って言葉を使います。

    バイクには合った走り方があって、ライダーも好む走り方がありますよね。
    組合わせが悪いと、ちぐはぐになりますし。

    ライディングポジションとライディングの関係が深いからこそ、難しい問題ですよね。
    私も、日々考え、悩んでます。
    自分の場合、ライディングポジションが合うと、ついスポーティーな走りになりがちなので、その『歯止め』の意味もあって、ステップはノーマルなんです。
    適度にステップのセンサーが擦ったり、ステップバーとソールのグリップがイマイチだと、ペースダウンのキッカケになりますし(笑)

    本音は、いつかはステップ交換したいです。
    この考えが日々交錯しています(^_^;)

    返信削除
    返信
    1. takaさん、こんにちは。
      セルフステアの邪魔をしない、素直なピッチングの邪魔(変な加勢、変な抑制)をしない、変な入力をしない、など、バイクの邪魔をしないことが大事だと考えています。
      バイカーズステーションの昔の記事で、僕がいまだに信じられないのはBMWのある機種に関して、「ハンドルで舵を切って走るようにできている」という表現が、試乗インプレッションで出ていたことでした。つまり、あまり小難しく考えるのではなく、体はリーンウィズで中央に荷重したままレバー比の大きなハンドルバーに逆ハンドル操作を与えることでリーンのきっかけにして操作するように設計されている、ということでした。
      そうかもしれない。でも、僕はいまだにそのインプレッションの正しさを信じられないままでいます。理論上は、特に独特の低重心とフロントサスを持つBMWならありうると思っても、そんな設計はしないだろうと、それはハンドルバー入力も比較的安全にできるように想定されているということにとどまることで、Fタイヤをこじることでリーンのきっかけにすることを専らとする設計はないだろうと、思い込んでいるのです。
      それでも、もしも本当にそのように設計されているのなら、マシン自体が逆ハンを望んているということになります。BMWバイクは試乗したことがないので、何とも言えませんね。
      V7、ゆきかぜ号に関しては、ハンドル入力がメインだとは到底思えない。だから補助的に使うにしても、メインの操作は車体側にしなくてはならない…と考えているんです。

      しかし、ステップ交換、こんなにも靴底が食いつくとは、予想外でした。

      削除