2019年9月13日

秋空に。(2)

「望羊の丘」。最近有名になってきた、京極町の広い牧場は、2005年版『ツーリングマップル北海道』の表紙になったこともあった。
今でもツーリングマップルには乗っていて、訪れるライダーも増えて来たようだ。

2019/9/8 10:29
この道と丘は、望羊の丘から続くものだが、そのものではない。
この辺りは、牧場と、畑と、森林とが入り混じっているエリア。
こういう道も多い。
では、望羊の丘へ。



昔、ツーリングマップルの表紙になる前から、この丘の上の牧場は僕のお気にいりの場所で、何度来ても、何時間いても、農作業の方以外の方に出会うこともなく、いつも風景を独り占め状態だった。
そこで、僕は、この場所を「秘密の場所」とひそかに読んでいたのだが、いつの間にか「望羊の丘」という名前が付き、看板も立ち、訪れる人も徐々に増えてきているらしい。

まあ、僕でさえ普通にたどり着いたのだ、誰だってたどり着くし、こんなに景色のいい場所がインターネット網が発達した日本でいつまでも無名なはずもない。

2019/9/8 10:43
広い牧場。
遥か丘を下った向こうには、見えていないが尻別川が流れ、その向こうに羊蹄山がそびえる。


2019/9/8 10:43
羊蹄山の上、広がる雲は、秋の雲。
山の色も秋の色。
秋がもうこの辺りを包んでいる。


2019/9/8 10:44
少し南に視界を写すと、広い樹海の向こうにそびえるのは、尻別岳。
尻別岳の、今は見えていない向こう側の台地を南下していくと、洞爺湖が大きく横たわる。


2019/9/8 10:44
北に視界を写すと、小さな谷を挟んで、牧場は続いている。
青いトラクターがお仕事中。
丘の上のポプラは、風になびいているように見える。
左手の一番奥、山頂に白い雲を被った連山は、ニセコ連峰。



2019/9/8 10:45
尻別岳側のこちらの丘は、こんなふうに牧草地が下っていき、森へと続いている。
手前の一本木は、秋が進むと、真っ赤に紅葉する。


2019/9/8 10:50
いつもはヘルメットをミラーにかけない僕だが、
ゆきかぜ、ちょっとしゃれて、キザに決めてみないか。
ちょこんとかぶって、帽子代わりに。


2019/9/8 10:50
羊蹄山とも、ツーショットしてみるか。

ああ、気がつけば、11時。
30分以上この丘にいたことになる。
今日は南下するんだった。

「じゃあね、羊蹄山。」
なんて言葉が出しにくい程、ここの空気は、広くて、気持ちよくて、少し厳かだ。
ちょっと気取るには、ちょっとした勇気が必要だ。
いや、そんなの見栄か。

でも、見栄を張らずに自然体で生きていくことって、とても難しいな。
よけいな煩悩を洗い流すには、まだまだ浴びる風が足りていないようだ。
謙虚な思いで、でも、はずむ心は解き放ち、
決して驕らず、でも、自尊感情はうきうきと持つ。

そんな人になるには、まだまだ、旅が必要なようだ。

「また来ます、羊蹄山」

やっぱりそうなっちゃうか。

さあ、南へ。行こうじゃないか。
(つづく)
(明日の更新はお休みします。次回は、あさってから)

2 件のコメント:

  1. あぁ、ヤバいよ。行きたくなってしまう。
    来年2020年夏の東京は各国の客人でごった返す...北の大地へ逃げようか(?)

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    1. tkjさん、ぜひ、いらっしゃいませ!
      北の大地は、いつでもそこにあります。

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