2019/4/29 9:06 |
えりも町の市街地は、しっかりと整備され、えりも町には、いろんなものがある。
でも、あの歌のあのメロディー、あの心象、その中で、えりも町の春は、何もない春」というのが、旅人を迎える暖かい珈琲と、暖炉の火のイメージを、本当によく表していたと思う。
僕も今でも、襟裳岬と言えば、この歌が浮かぶ。
そして、襟裳岬には、春のうちに、来ておきたかった。
2019/4/29 9:11 |
気温は10~12℃くらい。朝から見れば、だいぶ上がった。
風が強い。襟裳はいつも強い風が吹いている。
2019/4/29 9:16 |
海沿いはあまりに断崖で走れないからだ。
2019/4/29 9:18 |
このうねる道の先、もう少しで岬だ。
丘の上の平原と、両側は海、太平洋。
それだけだ。
風が強い!
今日は西風だ。
まっすぐ走るためには、バイクが右に傾く。
襟裳岬はあまりに風が強くて、「風極の地」ともいわれることさえある。
もうすぐ岬だ。
2019/4/29 9:24 |
「風の館」は、岬に関するいろんなものが見られる情報館で、景観と自然保護に配慮して殆ど地下に作られている。
もう何度も訪れているので、今日はパス。
岬の灯台をかすめて、展望台へ。
2019/4/29 9:25 |
突端まで遊歩道が続いている。
今日はよく晴れた。
風が強く吹いている。
耳元で常に音がするくらいだ。
2019/4/29 9:25 |
これは北海道を東西に分ける日高山脈の南端だ。
どこまでも続く青い海。
沖まで続く岩礁。
崖の上からこれを眺めると、この海の向こうまで、行きたくなってくる。
岬はいつも、旅人をいざない、
岬からの風景は、さらなる旅を思わせる。
ここから西は日高。
ここから東は十勝。
大地の分かれ目だ。
2019/4/29 9:25 |
今から、海沿いに、あの陸地の先を越えて、その向こうの十勝平野へと
走っていく。
駐車場に帰り、トイレに寄って、体操をして、
さて、出発だ。
強風に走り出す前に倒されないように、しっかり踏ん張りながら、
ゆきかぜのエンジンをかける。
ゆっくり、走り出した。
襟裳岬の少し北、山の上に、丸いドームを戴いた建物が立っている。
自衛隊、北部航空警戒管制団のレーダー基地だ。
牧草地の中の道からも、岬からも、よく見える。
これもまた襟裳岬の一つの風景だ。
海岸段丘の上に台地が広がり、そこから落ち込んで少し浜があり、そして太平洋へ。
このあたりの浜は百人浜と言われ、渚100選に選ばれているらしい。
2019/4/29 9:48 |
もう民家もない。
あんなに車がいたのに、走り出すと、また前後に車はなく、対向車も来ない。
青いそら。
海側に低い樹木。
これは、襟裳の人達が植えたものだ。
海を守るために、樹を植える。
この活動は有名になった。
なんて考えながら、流していると……、
2019/4/29 9:52 |
鮮やかに僕を抜いていった1台のバイク。
さっき岬で見た、ZRX1200DAEGだ!
ひょーぅ。
2019/4/29 9:52 |
やっはー! いい旅を!!
百人浜を過ぎ、北上を続けると、やがて海岸段丘は終わり、
国道とも合流して、庶野の街へ。ここは桜が有名だ。
今日はまだ、咲いていなかった。
さて、庶野を過ぎると、景色は一変する。
いきなり日高の山塊が海へと落ち込む、断崖の続く難所にさしかかる。
黄金道路だ。
2019/4/29 9:59 |
海と山とに挟まり、山にへばりついて、トンネルと堤防とで何とか走っていく、そういう道だが、海が荒れると、通行止めになる。
大波で道が完全に波をかぶることも、ざらなのだ。
完成してからもずっと、工事が続けられ、より通行止めにならない、安全な道へと、
トンネルの新設、覆道の整備、とにかく、巨額の予算が投じられた、そういう道なのである。
2019/4/29 9:59 |
僕も停まればいいものを、どうも苦手で、そのまま通過してしまう。
ここから難所を越えていく。
北陸の親不知子不知のようだ。
2019/4/29 10:08 |
肩を回し、全身をほぐす。
海岸線に山が連なり、ずっと難所が続いていることが見える。
2019/4/29 10:08 |
実は上の写真で見えていた覆道は今は立ち入り禁止。
新しい、右手にできたトンネルで山の腹の中を進む道になっている。
黄金道路には、長いトンネルが多い。
えりも黄金トンネルは4,941mで道内最長。
目黒トンネル1,876m、
新宝浜トンネル2,438m
タニイソトンネル2020m。
今、見えているのは、目黒トンネルだ。
2019/4/29 10:16 |
2019/4/29 10:17 |
崖の岩肌の工事跡。
巨大な山塊、岩塊に道路を通そうと、人がいろいろと苦労した「爪跡」だ。
2019/4/29 10:28 |
今ではどのトンネルも、路面良好。
走りやすくなった。
やがて、音調津(おしらべつ)を過ぎると、そろそろ難所も終わりが近づいてきていることを実感する。
広尾の街、港が遠くに見えてくるからだ。
2019/4/29 10:35 |
岩盤から地下水が直接噴き出して滝になっている。
2019/4/29 10:35 |
僕等は十勝平野に入っていく。
(つづく)
樹生さん、こんばんは。
返信削除風の色、ずいぶん遠くまで走りに行ったと思いました。
朝早く起きて、遠くまで走るのは自分には難しく、ちょっとうらやましいです。
えりも岬までの国道、235号と336号は、追い越し禁止が長く、集落が点在して走るのが難しい印象がありました。
JRが不通になってからは、特に強く感じるようになりましたが、樹生さんはどうだったでしょうか?
えりも岬に百人浜。
しばらくぶりに自分も訪れたくなりました。
緒崎さん、コメントありがとうございます。
削除久しぶりの遠出でした。
結果から見ても、その日しか行けなかった走りになりました。
昔から、襟裳への道は、静内から向こうは一本道で、イエローラインで、
地元の車も速いのもいれば、信じられないくらい遅いのもいて、
時間のかかる、つらいものでした。
だからこそ、遠くへ行くんだという、そんな気持ちも、催されるものだったかもしれません。
今回は、もともとゆっくり走るつもりだったので、
前をふさがれてイライラということはありませんでした。
むしろ、道を譲っては追い越されることを繰り返しての走行になりました。
だったら、クルーザーでいいんじゃないか?
……ふと、そんなことも浮かんできた、そんなツーリングとなりました。
次はワインディングのあるコース設定にしてみようと思います。
時期車種を考えるのは、私の場合はまだ早い感じで、
少なくとも60までは乗ろうかと考えています。
体力が落ちてきたとき、または仕事のペースが変わった時、
どんな走りをしたいと思っているか…。
それによって、変わってくるかと思いました。
今回襟裳へ行って、久しぶりに根室へも行きたくなりましたが…。
どうも今のところ、無理っぽいです。