2022年3月19日

村誠也氏に学ぶ「自分と愛車のリスク回避術36か条」34~36(終)

 吉村誠也氏に学ぶ「自分と愛車のリスク回避術36か条」、最終回です。

【34 夜間走行】相手が点灯しているとは 限らないので慎重に
【35 雨中走行】長距離を巡行する場合は ときどき制動力を確認
【36 減速停止】減速や停止を面倒がらず 楽しみを見出すつもりで

の3項目、さあ、行ってみましょう。

【34 夜間走行】相手が点灯しているとは 限らないので慎重に

この項目は吉村氏の語り口も含めてご紹介したいので、項目全体を引用します。
バイカーズステーション№397、2021年7月号、p111からの引用です。
 夜はヘッドライトの光で相手の存在がわかるから、昼間より安全…などというヤツが、いわゆるドリフト族などには多い。しかしそれは、ブラインドコーナーの中で消灯状態で停止した車や、無灯火の自転車が脇道から出てきたのに遭遇したことがないか。それを想像できないもののたわごとだ。
 夜は視力が低下するうえ、ひとつひとつの物の認識には時間がかかる。つまり、時間当たりの認知~判断の処理件数が減る。それをカバーできるのは、昼間よりも速度を落とすこと以外にない。
う~む。僕も夜の方が対向車がいるかどうか分かりやすい…と考えてしまう人間のひとりなので、この指摘は、胸に刻む必要がありました。
そういえば、僕がよく利用する北海道の地方道、「道道」917号線、岩見沢桂沢線で、昨年11月11日午前3時頃、片側車線に長さ10m、深さ6mの穴が空いて、中に自動車1台落ちているのが発見され、自動車の中から3人が救出され、軽傷だったという事故がありました。

これが夜、僕が単独でバイクで走っていたら、穴を発見して落ちずにすんでいたか、わかりません。落ちて死亡していたかもしれないと思って、ぞっとしたことがありました。

「まさか」ということは、ごくたまに「起きる」。その時にたまたま居合わせ、生き残るかどうかは、やはり日頃の注意による。

そんなことを考えた一件でした。

【35 雨中走行】長距離を巡行する場合は ときどき制動力を確認

以前、僕は雨の中、日高路を延々走っていて、何気なくブレーキをかけようとしたら、ブレーキレバーがスカッと根元まで握り切れてしまい、慌てて道路わきの草地に出てしまい、転倒してしまったことがあります。25歳、GPz400F-Ⅱの頃でした。もう35年も前なんですね…。
ブレーキが壊れてしまったかと思いましたが、転んだのが草地のため、幸いに人車ともにほとんどダメージなく、バイクを起こして数回ブレーキレバーをポンピングすると、普通にブレーキが効くようになりました。何が何だかわからず、バイクに不信感を持ってしまった僕でしたが、その後も全く以上なく、雨のツーリングを走り切ることができました。
雨の中走り続けての1ッ発目は驚くほどブレーキが効かない(ときもある)。
以後、ずっと胸に刻みつけて、用心していることです。

【36 減速停止】減速や停止を面倒がらず 楽しみを見出すつもりで

いよいよ最後の項目になりました。ここも吉村氏の文章を引用します。
 平均的な日本人ドライバーの運転態度を、乱暴にひとことで言い表せば、”漫然”ではなかろうか。
 加速はかったるく、巡航速度も低い、つまり急いでいないくせに、必要なところで減速せず止まらず譲らず、停止線にも無頓着。そんなヤツらが走らせる車の多い環境だからこそ、ライダーには彼らの傍若無人な運転から身を守る走りが必要だ。
 減速/停止をすべきところでは、面倒がらず確実にする。まずはそこから始めたい。減速/停止をすればこそ、加速もまた楽しめるのではないか。
口調はきついですが、僕は同意します。
まあ、でも、北海道に住んでいると、譲る人も多いし、出すべきところで出す人も多いと思いますが、全体的に「甘え」た運転が多いのは、そのとおりだと思います。

昔、『ブラックラグーン』というアニメーション作品の中で、主人公の一人、レベッカ・リー(レヴィ)が、日本人の「ロック」(岡島緑郎)に言うセリフがありました。
「この街は国際級の悪党が角突き合わせて、上から下まで騙し合って生きてんだぞ。てめえの目だけを信じられねえ奴には、生きる資格も与えられねえ」
公道上で生き残るためにも、こういう発想は必要だと思います。

僕は比較的性善説に近い考え方をする人間だと思いますが、公道上では悪意のある事態や、悪意のあるドライバー、ライダー、当たり屋などがそのへんにうようよしている…、そんな気持ちを忘れ切らずに走っていなければならないと思っています。


さあ、今シーズンも開幕が近づいてきました。
今年も生き残るぞ!

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